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(感想)北陸ダンスフェスティバルDX

(11月18日・19日に上演された「北陸ダンスフェスティバルDX」の感想をまとめました。観てすぐの感想かつ140字に収めているため、言葉足らずではありますが、鑑賞の記録として残します。筆者Twitterより転記しています)

11月18日
「北陸ダンスフェスティバルDX」を観にきています。公演Aを観て、いったん外に出て、雨の中笑いながら踊る、はなガッツさんを観て、公演Bを待っているところ。外では今もはなガッツさんが踊って盛り上がっているようで掛け声が聞こえてます。

北陸ダンスフェスティバル、何回も開催されているのに、来たの初めてなので、いつもそうなのかはわからないのですが、15分位の作品を何本も観られるのはいいですね。あとこれも今回だけなのかもしれないけど、パフォーマンススクエアなので踊れるスペースが広い。四角くとって客席は囲みになってます。

11月18日 全国より公募し選出された新進気鋭の若手アーティスト
カタタチサト<堅田知里> 「ぬぐいぬち」のためのシーン000 灯りの入った球体を背負おうとするように、背後へ両手を伸ばす。困難なことを、そうとわかりながらもやらねばならない。大切過ぎて対峙できない何かを扱おうとしているような、そんなふうに感じました。

浦島優奈 「My habit」 ダンサーが4人で、動きを揃えている時もあれば、それぞれの動きをとっていることもある。集団への所属と離脱、慣習への従属と反乱、相反する行動が繰り返されながら、それでも続いていくコミュニティのような。

髙瑞貴 「Broiler Days」 男女2人、男性を女性が支えるシーンがあり、性の役割の変化的な表現かな、と思ったが、それにしては不穏。どちらがマウントを取れるかのぶつかりあいだったのかもしれない。

んまつーポス(Namstrops) 「体感アクションゲーム/んまつーポス」 ボクシング的な動きを続ける彼らの姿を観ていて「そうかダンスはスポーツでもあるのか」と思っていたら、終盤、おもちゃのボクシングゲームで対戦を始め「スポーツとは遊びか」となり、つまりダンスは遊びか(論理の飛躍)

浅川奏瑛 「TOKYO 21XX」 ダンス表現だけでも観ていられそうだったが、音楽や照明などの効果が多用されていて、身体表現にそれらを掛け合わせていくことで伝えていきたい世界観が、はっきりとあるのだなと感じた。

高瀬瑶子 「シンタイカする器官」 身体とはこんなに不思議な形状をしていたものか。手足を地につけての動きが多く、人として足で立つ前の、四足で動いていた頃からの、身体に残る記憶を掘り起こしているかのようだった。

CAKRA DANCE COMPANY 「JUNK」 様々なジャンルのダンスが組み込まれていると思う(詳しくなく特定できずすみません)。それらとコンテンポラリーダンスの間にある新しいダンスを探しているような雰囲気。

吉沢楓 「行方不明」 4人で、小道具多数、音楽もあり、マイクも使いと、情報過多なわちゃわちゃ感を観ていた。こんなに物は多く言葉も飛び交うのに、誰ともつながれていやしない悲しみ。

11月19日
今日も「北陸ダンスフェスティバルDX」に来ています。乗越たかおさんのレクチャーがわかりやすく、コンテンポラリーダンスの広さが伝わってきて、ダンスはいいな、もっといろいろ観たいなあ、となりました。今は広場でたくさんのダンサーが踊ってます。

11月19日 北陸にゆかりのあるアーティストの招聘公演
縫原弘子 「border」 本と黒い紐を持って登場、紐で三角に境界線をつくる。境界線の中での自分、境界線を飛び越えてみた自分、境界線の存在に囚われてしまう自分。その線は安全も、危険も示す場合があるが、超えなければならない時もあり、その挑戦が変化を呼ぶ。

Null 「limit」 立てて並べたパイプの間をすり抜けて踊り、パイプをつなげて塔のようになった物のつくる空間で踊る。倒れては起き上がり、何度も激しい動きを繰り返すダンサー達の体力と、体力的に追い込まれた状態での踊りの精度に脱帽。

上村なおか 「Life 20231119」 これは多分、今日この瞬間の上村の身体と心の日記帳。こんな天気でこんなことがあった今日だからこそ、こう動いて、こんな声が出て、こう踊れる。寝て、起きて、食べてという普段の生活が、踊る身体の基本にある。

11月19日 市民参加作品
市民参加作品(演出構成:上村なおか) 「イマ ココ カラダ」 当たり前なのだけど、みんな違う身体を持って、その使い方も全然違う。違う誰かと誰かが出会って、集って、大きくなって、分かれて、一人になったり、また出会ったりしながら、自分も、自分以外の誰かについても知っていく。

11月19日 ダンサー全員による即興パフォーマンス
「ダンサー全員によるパフォーマンス」 (演出構成:宝栄美希) 一度にこんなに大勢のダンサーを観たのは初めてだ。多分、ある程度流れが決まった上での即興なのだろうと思うが、先に踊っている誰かの動きに乗っかっていく人、我が道を行く人、新しいことを始めてみる人など、個性が表れていた。


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