西海丼の誘惑
お節介なFacebookの機能が、誘惑してくれる。
8年前の今日は、西海市にランチに出かけたらしい。
その土地では、定期的に西海丼フェアという催しがある。
マイ箸を持参すると、ドリンク無料とかおやつ一品とかサービスが追加されるという催しで。それが好評なもので往復2時間もかけながら、毎年通っていた。
残念ながら離島に暮らしていると、この地は果てしなく遠い。
まずは航路で往復6時間という距離がある。
各店舗で思い思いの丼を提供している。
この時期は妻と一緒に食べ歩いていた。彼女の写真が前後に挟まって並んでいる。あの料理の向こうにあった笑顔は、今はもう記憶の果てにある。
この店は私が苦手としていた蛸を、見事に美味しく食べさせてくれた。
この西海市でも私の一番お気に入りが寿し博だった。
休日だと2時間待ちで並ぶという。それだけの価値のある炙り丼と、あら汁のセットで。それにマイ箸の特典で茶碗蒸しがついた。
この黄金セットに魅入られて。
このフェアの最中には2回は通っていた。
ああもう、脳内が反応してしまう。
離島で困るのは魚屋が存在しないということ。
魚は漁師からもらうか、自分で釣るという手段で皆は入手している。
漁師との知り合いはいないし、釣りはまだしたことがない。根っからの凝り性なので、ここで釣りを始めたら際限なくハマってしまう未来が見える。
商店通りに大根を買いに行くと、八百屋のおばちゃんから「貰いものだから」と刺身や切り身を持たせてくれる。
知り合いの縁側で誘われてお茶をしていると、手土産には刺身を持たせてくれる。もっぱらそれでお魚は流通しております。しかも鮮度がもの凄いので、刺身は3日目もイケます。
何となくそれで満足しているという次第です。
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