見出し画像

✅60代女性【夫婦の部屋に入り込む老母】を選択理論でコーチング人生案内#27

60代の女性。90代の私の母と、私たち夫婦の3人家族です。母のことで悩んでいます。

 母は認知症の診断を受けたわけではありませんが、理解力、判断力、身体面など全てにおいて一人暮らしは無理な状態になり、10年前から私たちと同居になりました。私たちは自営業で日中は忙しいのですが、その間、母が一人で過ごしていることはできます。

 悩みとは、私たちのいない間に母が勝手に私たちの部屋に入ることです。対策として鍵もつけましたが、簡単な鍵だったためか無理に開けてしまったようで、壊されていました。何年も前からのことですが、母には直接言えませんでした。

 しかし先日、帰宅すると、私たちの部屋にいる母と鉢合わせ。「どうして入るの」と聞くと、「入ってはいけないなんて言われていない」との返答でした。

 夫も嫌がっており、母には「やめて」と言いましたが、不信感が消えません。実の親をそんなふうに思うのもつらく、そんな親であることが悲しくてたまりません。(静岡・T子)

(2022年2月11日読売新聞)

 以下を参考に、相談者(クライアント)から、答え(困りごと、願いごと、今からしてみる行動、考え方、見方)を引き出す、あなたの質問を、自由に考えてみてください。

【相談者の困りごと、願いごとを考えましょう】

相談者の「困りごと」

・高齢の母が、自分たち夫婦の部屋に勝手に入るのをやめさせたいが、やめてくれないくて、困っている。

・実の母に対する不信感を持たなければならないことが、辛く、悲しくて困っている。

・母の同居を受け入れてくれている夫に申し訳なくて困っている。(推測)

相談者の「願いごと」

・母に、自分たち夫婦の部屋に勝手に入るのをやめてもらいたい。

・娘として、実の母に対する不信感を感じなくてよいようにしたい。

・夫が望むような家庭の環境をつくれればつくりたい。(推測)

【ふだん使いをしやすいコーチングモデル】

「自分の考え方や見方、行動は、
自分が変えようと思えばいつでも変えられる」
と考えてみましょう

人間関係では【相手の困りごと、願いごと】を推測しましょう

相手方(母)の「困りごと」

・お母さんの側にも、娘たちの部屋に入れないと困るような事情や理由があるのかもしれない。(推測)

・「入るな」と言われてないし、以前から、何度も入っているので、黙認されていると思っていたのに、急に、問い詰められても、返答に困る。(推測)

相手方(母)の「願いごと」

・娘の部屋だし、昼間は、二人ともいないのだから、たまに入っても、目くじらをたてないでほしい。(推測)

【相談者の困りごとのパターン】を考えましょう

・高齢の母が、娘夫婦の部屋に勝手に入るのをやめさせたいが、やめてくれない母に振り回されている。

【心に響く回答者(山田昌弘さん)の言葉】

・90代の女性が鍵を壊して部屋に入る、その元気さに感心してしまいました。高齢者の「子ども返り」という言葉がありますが、甘えてくるのではなく、好奇心が強い、活発な子どもに返っているのですね。

・精神的には子どもと同じですから、合理的に説得しても効果はないでしょう。といって、90代の高齢者に罰を与えるということもできませんね。「子どもだと考えて大目に見ては」とか「甘えて何かをしてくれと要求してくるよりましだと考えれば」という答えでは納得できないでしょうか。本当に嫌だと思えば、少しお金がかかってもドアを取り換えるなどして、壊せない鍵をつけるしかないでしょう。

・実の親が、老いて子ども返りをしていることを認めたくないというのは分かります。ただ、親子関係も年齢によって変わります。現実を見つめ、親子が逆転する時期にさしかかっていると考えてはいかがでしょうか。それが悲しいことであっても、受け入れるしかないと思います。

※上記の回答者の言葉は、回答の全文引用です。

次のような質問を考えてみました(ご参考まで)

・今回の困りごとについては、「解決した状態」というのは、どういうパターンがありそうですか? 「子ども返り」だとして、お母さんの行動がもっと活発になったとしたら、そのときはどうされますか?

・お母さんの側にも、ひょっとして、「娘夫婦の部屋に入らなければならない事情」(入れないと困る、入ることで何か得られることがある)がありそうですか? また、プライバシーについての世代の意識の違いとかはありそうですか?

・お母さん側の事情の有無を確かめたり、プライバシーに対する意識の違いからだとしたら、解決のためには、お母さんとどんなコミュニケーションをどんなふうに取る必要がありそうですか?

今回は以上です。上の質問は、自己対話で使うと、セルフコーチングができます。お役に立てればうれしいです。それでは、また次回。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?