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連載推理小説『謀略の狭間に恋の花咲くこともある』

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共幻文庫主催の『短編小説コンテスト2015』に応募した全12作品を再プロットしてリメイクした〝子どもだまし推理小説〟です(自爆)。有田未明と心理操作探偵結城の原点となったストーリ…
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#共幻文庫

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #16

(第八話)『一杯の水』後編  スーリたちの村は森の中にあって、十軒くらいの草葺の小屋が寄…

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4年前

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #15

(第八話)『一杯の水』前編 「あれがスマトラ島で一番高い山、『クリンチ山』だ。地元の人達…

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4年前

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #14

(第七話)『秋の空』後編 「美里はこの世界で安全な水を飲めないひとがどれくらいいるか知っ…

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4年前

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #13

(第七話)『秋の空』前編 「美里、ちょっと遠回りだけど公園の中を通って帰ろうか」  久し…

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4年前

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #12

(第六話)『Rock’n Roll』後編  時間がきたので三人で三階へ上がると、笹原姉妹が通路で向…

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4年前

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #11

(第六話)『Rock’n Roll』前編  東洋電機の社食で峰村の姿を探していると、ちょうど入り口…

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4年前

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #10

(第五話)『卒業』後編  地域の草刈り作業には秋吉さんや岐部さんも参加していたので、夕方明るいうちから四人で飲み始めた。 「今日こそは岐部さんから歩惟さんへの想いを語ってもらいますよ」  俺が水を向けると、岐部さんは酔っ払いながらも真面目な顔つきになった。 「ところがな、親父さんに反対されているんだ」 「えっ? 親父さんってパン屋の大将ですか?」 「そうだ。『まだ一人前のパン職人にもなってないのに色恋沙汰は許さん』ってな」 「一人前になる卒業試験があるんじゃなかったですか?

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #09

(第五話)『卒業』前編  八年前の七月、卒業を半年後に控えた俺と結城は、九州自動車道下り…

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4年前
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謀略の狭間に恋の花咲くこともある #08

 (第四話)『奇妙な友人』後編 「そこでや……」  結城がもったいぶって身を乗り出してき…

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謀略の狭間に恋の花咲くこともある #07

 (第四話)『奇妙な友人』前編  俺は、大阪に向かう新幹線の中でひと息ついた。  後輩の…

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4年前
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謀略の狭間に恋の花咲くこともある #06

 (第三話)『遺書』後編  懲戒委員会が終わり、俺は二週間ぶりに自席に戻った。 「峰村課…

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4年前

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #05

 (第三話)『遺書』前編 (これが見納めだろうな……)  俺は、東洋電機本社ビルを見上げ…

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4年前
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謀略の狭間に恋の花咲くこともある #04

 (第二話)『二者択一』後編  翌日、出社するとすぐに峰村課長から会議室に呼ばれた。 「…

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4年前

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #03

 (第二話)『二者択一』前編 (このまま無断欠勤を続ければ、確実にクビになるんだろうな) (美里は、大学に通いながらもバイトで私を養ってくれるだろうか) (正式にクビになったら、やはり職探しはしないといけないな)  ――ピンポーン―― (誰か来た)  私にも美里にも呼び鈴を押して訪ねてくるような知り合いはいないのだから、セールスに決まっている。  出なくてもいいのに、美里はすぐにドアを開けてしまう。 (困ったものだ) 「……少々お待ちください」  美里の声がし