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連載推理小説『謀略の狭間に恋の花咲くこともある』

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共幻文庫主催の『短編小説コンテスト2015』に応募した全12作品を再プロットしてリメイクした〝子どもだまし推理小説〟です(自爆)。有田未明と心理操作探偵結城の原点となったストーリ… もっと読む
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ゆるやかに復活……したい

3か月近く、更新をサボってました。 『謀略の狭間に恋の花咲くこともある』は、残り4話なん…

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3年前
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謀略の狭間に恋の花咲くこともある #16

(第八話)『一杯の水』後編  スーリたちの村は森の中にあって、十軒くらいの草葺の小屋が寄…

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3年前

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #15

(第八話)『一杯の水』前編 「あれがスマトラ島で一番高い山、『クリンチ山』だ。地元の人達…

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3年前

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #14

(第七話)『秋の空』後編 「美里はこの世界で安全な水を飲めないひとがどれくらいいるか知っ…

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3年前

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #13

(第七話)『秋の空』前編 「美里、ちょっと遠回りだけど公園の中を通って帰ろうか」  久し…

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3年前

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #12

(第六話)『Rock’n Roll』後編  時間がきたので三人で三階へ上がると、笹原姉妹が通路で向…

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3年前

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #11

(第六話)『Rock’n Roll』前編  東洋電機の社食で峰村の姿を探していると、ちょうど入り口に姿を現わした。 「一緒に食おうか」  トレイを持って峰村の横に並ぶ。 「先輩。人事課長がこの時間に来てるのって珍しいですね」 「俺だって、メニューの選択肢がある間に食うこともあるさ」  今日のA定食が『唐揚げ定食』だという情報も入手済みだ。湯布院で唐揚げの虜になって以来、俺の大好物なのだが人気のメニューだけあって売切れになるのも早い。  峰村は『冷やし中華とおにぎり』、俺は

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #10

(第五話)『卒業』後編  地域の草刈り作業には秋吉さんや岐部さんも参加していたので、夕方…

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3年前

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #09

(第五話)『卒業』前編  八年前の七月、卒業を半年後に控えた俺と結城は、九州自動車道下り…

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3年前
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謀略の狭間に恋の花咲くこともある #08

 (第四話)『奇妙な友人』後編 「そこでや……」  結城がもったいぶって身を乗り出してき…

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謀略の狭間に恋の花咲くこともある #07

 (第四話)『奇妙な友人』前編  俺は、大阪に向かう新幹線の中でひと息ついた。  後輩の…

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3年前
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謀略の狭間に恋の花咲くこともある #06

 (第三話)『遺書』後編  懲戒委員会が終わり、俺は二週間ぶりに自席に戻った。 「峰村課…

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3年前

謀略の狭間に恋の花咲くこともある #05

 (第三話)『遺書』前編 (これが見納めだろうな……)  俺は、東洋電機本社ビルを見上げ…

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3年前
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謀略の狭間に恋の花咲くこともある #04

 (第二話)『二者択一』後編  翌日、出社するとすぐに峰村課長から会議室に呼ばれた。 「昨日は大変だったね。なーに、伝票のミスは気にすることはない。『よくある』と言ったらいいすぎだが、こんな仕事をしていたらなくなることはないからね」 「ご迷惑をおかけして申し訳ありません」  峰村課長が無理に平静を装っているのだと判った。私に「気に病むな」と言いたいのだろう。 「で、笹原さんがイベントの際に担当した先方の名刺や連絡先のメモなんかがあったら見せてほしい」 「何か大変なことでも?