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『0秒リーダーシップ』(ピョートル)を読んで。

 Googleで人材開発を務めてきたピョートル氏。これからの世界で活躍するリーダーについて。本書の感想を書きます。

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 ピョートル氏の存在は『ニューエリート』という本を読んで知りました。さすがGoogleと思える先見性で全編面白く、手元に残している、数少ない本のうちの一つです。今回はそのニューエリートより以前の本になります。

 ピョートル氏は1975年ポーランド生まれ。ソビエト共産圏下で貧しい暮らしの中、苦学して学問を修めます。ドイツ、オランダ、アメリカで暮らし、モルガンスタンレーからGoogleにわたり人材育成に携わります。

 本書の出版は2016年。やはりリーダー像としては、「変化に柔軟である」ことを推しています。ひとつの場所に留まらず成長吸収を続ける。これが簡単な本書のまとめです。

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 本書引用
・情報を透明化、人間関係を可視化、ソーシャル信用度
・デジタル、イノベーション、ベンチャー、グローバル
・新しくはじめること、「私がやります」と言うこと
・リーダーシップとは影響力の行使
・広く浅く、且つ、狭く深く
・課題を持ってくるな、解決策を持ってこい
・PDCAの「P」は”仮説”
・プロトタイプを提供する
・トレンドは先読みではなく、自分で作るもの
・ミラーニューロンでまわりに影響を与える

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 2016年出版ということもあって、既に時代が追いついていたり、もう実現しているなぁというのが感想です。 特に現在活躍中の、西野亮廣氏を見るとよく分かります。

 発信力を武器に、時代の変化を読み、仮説を検証、そのプロトタイプの「実現するまでをライブで提供する」ことを商品としています。ほとんど、この本をそのまま体現しているような人ですね。

 昨今のあらゆるビジネス書共通の、理想的リーダー像である「積極的変化の受け入れ」を、自らの行動力をもって示す。それがこれからの世界で圧倒的な成果を上げると本書でも書かれています。

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 日本においては、今まさに「ハンコ改革」が起ころうとしています。憲法改正よりも、デジタル改革の方に踏み込んだのは良いことだと思います。

 改革には痛みを伴うとか、血が流れるとか言われますが、リーダー自らが保守的にならずに、行動を促すことは、従う者から見てもよいことだと思います。ミラーニューロンの言葉通り、周りに影響を与えますから。

 ピョートル氏の本は、2016年の本書と、2017年、2018年とまだ持っているので、また今後紹介していきたいと思います。


【読書感想文42冊目】


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