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『神モチベーション』(星渉)を読んで。

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 仕事や勉強にモチベ―ションを持ちたい人は多いと思います。英語学習や筋トレなど、実際はなかなか続きません。本書は大きな文字とイラストで、分かりやすく解説されていました。感想を書きます。

 まず本書の主旨は3つです。
1.やる気を出そうとしたら逆にやる気は無くなる
2.やってみたらやる気が出るは嘘
3.理想の自分を描いて、そのギャップを埋めるようにする!

 本書の主張は一貫していて、「やる気は無理矢理出すものではない!」というものです。そのために「理想の未来をイメージする」という手法を用います。ギャップを埋めるために人は行動するのだと。これが結論。

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 本書の主張はシンプルなのですが、とても良い例が紹介してありました。理想の自分に近づくためには、目標を小さくして、自己達成感を持つこと。例えば「毎日1回腹筋をする!」というものです。これは目から鱗。

「毎日1回だけ腹筋をする!」
本当に誰でもできます。

 そして1回やったなら、ついでにもう数回やってもいいかもしれません。ここではあくまで、”毎日”とか”30回”とかに固執しないことが大事です。1回だけ試しに、軽い気持ちでやってみる。ハードルを下げること。

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 上記の手法は自分も聞いたことがあり、勉強のやる気が起きないなら、
1.まず筆箱だけ出してみよう(勉強はしなくてよい
2.教科書とノートを出すだけ出してみよう(勉強はしなくてよい
3.「仮に勉強するとしたら?」どこをやるかを見つけてみよう
4.「1問だけでいい」ので解いてみよう(続けなくてよい

 という手法です。嘘をテコに「めんどくさい」を回避しつつ、「勉強」という重たいものを動かす手法です。欠点としては、自分を騙すようで少し気分が悪いというのがありますが、そこは気にしない。

 自分は上記の手法を信じているので、「試しにちょっとやってみる」は、人生で有効だと思っています。本書の「やってみても実際やる気は出ない」とは逆の立場です。慣性の法則。少しだけやってみる。

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 本書に戻ると、理想の自分を強く意識することが大事なので、結果には拘らないというのも大事です。「頑張った!」という過程を大事にする。努力することを全肯定する。嫌なものだと思わない。やりたくなるように。

 そしてルーティーンを利用する。これも行動する負荷を減らす発想です。毎日英単語を勉強するなら、そこにできるだけ抵抗が無いようにします。「いつも通り」を軽く設定することです。

 余談ですが、包括的に学びたいなら、先日の『リフレクションの技術』の方が、より多くの知識を網羅しているし学びは多いと思います。理想の自分を反映させるという手法は同じです。ただ本書は分かりやすく「腹筋1回」をキーワードに、それだったら出来るよね?を実行できる本です。

(1157文字)

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