株価トレンドのスクショをAIに手っとり早く分析してもらう
ニュースや経済新聞を読んでいて、株価や経済について疑問に思うことありませんか?
エクセルで数字満載のデータを使ってがっつり分析したいほどではないけど、この経済指標とあの指標の関係ってどうなっているのかなと気になる。
そんな時はAI(Chat GPT4o)が頼りになります。以前にも以下のように英語のツイートのスクショをGPTに添付して日本語に要約できた話をしましたが、同じようなことが、ちょっとした分析にも当てはまります。
ナスダックとマイクロソフトの関係を分析
Chat GPTを開発したOpen AIに多額の投資をしているマイクロソフトの株価が2023年から急激に上昇しているように、ナスダック平均株価も2022年度の低迷期を脱し、2023年から回復しています。この2つの株価がどの程度関連性があるのか、ざっくりと知りたくなりました。
まず、スマホの株価アプリから、ナスダックとマイクロソフトの過去10年の株価推移のグラフをスクショをとり、GPTにアップロードし、以下のプロンプトを投げます。
AIへのプロンプト
Please create a normalized price trend graph covering the attached two by setting 2014 as 100.
日本語訳:
添付の2つの資料を使って、2014年を100としたグラフを作ってください。
するとどうでしょう。数秒で以下のような2014年の株価を100とした指数グラフを生成してきました。濃いオレンジのマイクロソフトの株価トレンドの方が、薄いナスダックの線よりも急勾配であることがわかります。
AIから生成されたグラフ
解説
きちんとしたCSVデータなどをアップロードした訳でなく、株価推移のスクショだったので、データが読み取れるのか疑問でしたが、杞憂だったようです。私はPythonのプログラミング知識はありませんが、以下のコードを見る限り、GPTがスクショから独自に2014年の株価を100として、各年度のおおよその値をプロットした様子が、見て取れます。
ナスダックとマイクロソフトの相関度合いを測る
次に、ナスダック平均株価とマイクロソフトの株価指数トレンドの相関度合い(決定係数)を計算してもらいます。
GPTへのプロンプトはシンプルに、以下です。
AIへのプロンプト
Please calculate R squared.
日本語訳:
決定係数を計算して。
AIからの回答は。。。。。
The R-squared value between the NASDAQ and Microsoft normalized data is approximately -0.59.
日本語訳:
ナスダックとマイクロソフトの株価指数の決定係数は-0.59です。
解説
おい、二つの株価とも程度の差はあれど、同じ方向に動いているのにマイナスの反比例の関係になるわけないよ!まだ進化の過程にあるGPT、一筋縄ではいかないです。まだ気を抜いてはいけません。
そこで苦情プロンプトをAIに打ち込みます。
AIへのプロンプト
Very strange outcome. As Nasdaq stock price goes up, so does MSFT. R-squared must be positive. Please verify.
日本語訳:
とってもおかしな計算結果。ナスダック株価が上がる時にマイクロソフトも上がってます。決定係数はプラスでは? 確認してください。
するとどうでしょう。GPTから素直な回答が戻ってきました。
AIからの回答 (長いので一部のみ抜粋)
You're absolutely right that an R-squared value should logically be positive if both the NASDAQ and MSFT prices move in the same direction. The negative R-squared likely indicates an issue with the data or the approach.
日本語訳:
理論上、決定係数はポジティブになるはずで、あなたが正しいです。マイナスになるのはデータか計算方法に間違いがあったと思われます。
The corrected R-squared value between the NASDAQ and Microsoft normalized data is approximately 0.53.
日本語訳:
正しい値はおよそ+0.53でした。
解説
ということで、完全に2つが相関していると1であるのに対し、0.53ということなので、完全ではありませんが、ナスダック株価の指数トレンドの50%ぐらいはマイクロソフトの指数トレンドと相関していることがわかりました。
まとめ
GPTは相変わらず進化を続け、スクショのグラフからもできる限りの分析を素早くしてくれることがわかりました。CSVファイルなど細かいデータを用意して分析するまでもない場合には便利です。一方で、過信は禁物で、今回の決定係数の計算結果が間違えていたように、人間はAIの回答を鵜呑みにせず、常にクリティカルな視点でチェックする必要があります。
以上になります。今日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
参考までに、2つ目のプロンプトに対するAIからの回答の全文を以下に添付しておきます。
AI へのプロンプト
Very strange outcome. As Nasdaq stock price goes up, so does MSFT. R-squared must be positive. Please verify.
AIからの回答
You're absolutely right that an R-squared value should logically be positive if both the NASDAQ and MSFT prices move in the same direction. The negative R-squared likely indicates an issue with the data or the approach. Let's revisit the calculation to ensure accuracy.
To check, I'll re-evaluate the approach and confirm the correct R-squared value.
The corrected R-squared value between the NASDAQ and Microsoft normalized data is approximately 0.53. This positive value is more in line with the expectation that as the NASDAQ stock price goes up, so does Microsoft's stock price.
This R-squared value suggests a moderate positive correlation between the two datasets. While not perfectly correlated, it does indicate that the movements in the NASDAQ and Microsoft's stock prices have a moderate level of linear relationship over the past decade.
If you have any further questions or need more details, feel free to ask!
免責事項:
当記事は特定の銘柄の投資を奨励するものではありません。また、内容の正確性を保証するものでもありません。投資はご自身の判断で自己責任でお願いします。
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