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令和の働き方とは?を平成生まれの方々に聞いた、昭和生まれの研修講師が感じたこと

新年明けましておめでとうございます。
昨年は大変お世話になりました。多くの方々に刺激を頂き、成長痛を味わった一年でした。今年もしっかりお客様の期待に応えられるように、健全な歩みを進めていきたいと思っています。

さて、昨年秋から冬にかけて、若年層(1~3年目)に向けた研修を複数の会社で担当させて頂きました。
鬱積していることを掃き出し、成長の発射角を整えてほしい、という会社さんからのオファーが多く、彼らの声を沢山聞きました。
その中での彼らの問答や私が感じたことや聞いたことを書きたいと思います。
さ、今年も遠慮なくいくぞー!
テッテレー!

▼令和の働き方とは?

どの会社の社員でも会社に対して100%満足している人はそんなに多くはなく、特に若い人たちは環境の変化によっていろいろ感じる部分があるようです。
色々な不平や不満を一通り聞いたところで、
「では、皆さんが考える、もしくは思い描く、“令和の働き方”ってどのような働き方なの?」
と聞いてみました。

しばらく時間を取って各チーム発表してもらい、私が覚えていることを記載すると、

・家で仕事ができる。でもわからないことがあれば、すぐに聞ける環境。
・服装が自由。
・目標を自分で決められる。
・上司からの指示をテキストでほしい。言われたことはちゃんとやる(つもり)。
・仕事の結果だけではなく、プロセスも評価される。
・オフィスが綺麗。飲み物が無料で、ジムがあると尚良い。
・有給休暇がちゃんと取れる。
・飲み会に参加しなくてもよい。

などなど…(アチーな、こりゃw)

勿論すべての人がこのように思っているわけではありません。
ただ、多くの方の深層にはこのような思いがあるのかということを感じ、少し唖然としてしまいました。

▼彼らの話をきいて、私が切り返したこと

それを聞いた私は、
「そうか、確かにね。このような働き方ができたら理想だよね。なるほど、と思うこともある。
僕が皆さんの上司だとしたら、このような環境を整えてあげたいと思う。

ただ、大前提としてみんなが会社から与えられた
目標を、常に達成し続けていることが出来ていたらね。

リモートワークでほぼ独力で仕事を行い、
会社に少し来るだけでみんなのパフォーマンスが高まり続け、
会社が潤い続けるのであれば最高だ。
マネジメントする必要もないし、僕も楽。
そういう環境を用意するのが
上司や会社の務めだとも思うけど、そういうことでいいんだよね?」

研修会場がシーンとなってしまいました。

▼はっきり言えば、プロ意識が圧倒的に低い

なぜ彼らがこのような思考に至ったのか、私なりの考察です。

①リベラル教育のなれの果て
リベラル教育を4年間ふんだんに慣れ親しんだ彼らにとっては、組織は非常に窮屈なのでしょう。

自由を謳うには実力が必要です。
権利を主張するには義務を果たさなければなりません。
チェスター・バーナードが説くように、個人人格と組織人格の概念も理解しなければなりません。

これは思想や価値観の部分なので、この考え方が令和と昭和の働き方の違いにおける根底にあるのだとすると、マジで根深くて厄介です。

②働くとは、時間を切り売りすることだという錯覚
私が若い時の上司に常に意識させられ続けてきたのは、
pay for time ではなく、pay for performance
でしたw。今考えれば化石みたいな表現ですが、仕事人としての教えを叩き込まれたと思います。

学生時代のアルバイトは時間に対して対価が支払われ、会社でも残業が最小化された決められた時間の中で働く。
なのでpay for timeの概念が色濃く残っている。彼らは、時間の中で精一杯やっているつもり。

しかし、現場ではそうもいっていられないので、サービス残業となり会社や上司に対する不満がたまる。
上司だって早く帰らせたいと思っているが、お客様に迷惑をかけられないのでサービス残業を黙認。
結果、チーム内で気持ちのすれ違いが起こり、若い人は不満がたまる。
彼らの能力やスキルの無さにも一因があることを、上司からフィードバックしづらい環境になり、チューニングが効きづらい。

このような若い人たちの考え方に少しでも影響やインパクトを与えるのは、環境が大きく変わる新人研修です。環境が大きく変わるこのタイミングを活用することが、最も容易で効果が高いです。

見て見ぬふりをして、後で火種が大きくなることを、ここ数年で我々は経験してきたはずです。
ここは、本当に変えなければならないと思いますが、如何でしょうか?


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