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なぜ、研修の効果測定なのか? ~360度アンケート作成編①~

新年迎えたと思ったら、あっという間に一カ月が経ちました。早いものですね。この時期になると、特に若年層の皆さんに向けた総まとめの研修が多くなります。初めてお会いしたときはまだ青臭さ(失礼!)が残っているものの、社会で揉まれると非常に精悍な顔つきになるものだと毎年感じます。現場で様々な苦労や葛藤をしていることと思います。職場経験に比べれば、研修なんて全然大したことないですね、本当に。

さて、今回は360度アンケート作成のお話です。
前回、before→afterの変化が大切と書き、研修の効果測定をするために、360度アンケートが出てきます。
ココ、私が凄い勘違いをしていました。360度アンケートって、人事の皆さんからすると結構ハードルが高いことだったんだ!ということです。相当腰が重いタスクだったんですね。。。気づかず申し訳ございませんでした。
そこで今回は、我々が行っている360度アンケートの実施方法をお伝えできればと思います。

人事の皆さんが抱いている360度アンケートの問題点
多くの人事の皆さんとお話をさせて頂き、360度アンケートに対する懸念点をまとめると以下になります。
①アンケート項目が多く、回答する皆さんが面倒くさがり回答率が上がらない
②アンケート内容と研修項目が上手く紐づかず、研修で使えるか疑問
③360度(受講者基準にすると上司・先輩・同僚・後輩)の設定が面倒くさい
④研修ベンダーに頼んだら費用が高い
これのどれかに当てはまっているのではないでしょうか。
確かにそうなんですよね。僕ら研修ベンダーは、当たり前のように人事の皆さんにはこのような見えないタスクをお願いしてしまっているんですよね。
本当にすみません。そしていつもありがとうございます。
ただ、いくつかの工夫を重ねることで、①~④の問題点はある程度解決できると思います。

アンケートは手作り
①②に向けた回答です。そもそもですが、我々はアンケートは全て手作りです。よくある性格診断のような既製品を活用するということではありません。
始めに、研修の目的・目標を明確にします。特に目標(研修受講後の行動イメージ)がアンケート作りには大切です。なぜか?それは周囲が判断できることは、研修受講者の行動している姿だからです。思考や感情は見えません。ですから、アンケート項目は極力行動に紐づいた表現をすることを意識して作成します。
また、研修の目標(研修受講後の行動イメージ)って、10も20も、ましてや100もあるわけありません(そんな研修ができたら神研修)。大体3つ、多くて5つくらいでしょうか。設問項目は多くはないので、答える方もそこまで負担ではないと思います。
ただ、それだけではすこし寂しいので、定性的なコメントや応援メッセージを入れて頂くことにしています。この定性的なコメントが定量的な項目の理由や背景にもつながることが多々あり、受講者の気づきや研修運営に大きく役立ちます
簡単にまとめると、360度アンケートは、
・定性項目(3~5くらい)
・定性コメント入力(受講者の強み、弱み、応援メッセージ)
これで十分活用可能です。

アンケートの回答率を上げる
こちらは③④に向けた回答になります。これも多くの人事さんが頭を悩ませていることなのかもしれません。会社の仕組み上、アンケート依頼は人事の皆さんから発信しなければならないケースもありますが、我々は、事前課題として研修受講者から職場の皆さんへ、研修で使用するので忌憚なくこのアンケートに答えてください、とお願いをするように促していますどうやら人事の皆さんからお願いするよりも、回答率が上がるようですw。そして、アンケートはそもそも手作りなのでGoogleフォームなどのツールを使えます。勿論タダ。Web入力なので、メールアドレスを設定する必要もありません。
そうなると運用周りは、
・受講者の360度の設定をしなくてもよい
・受講者からのお願いなので回答率が上がりやすい
というような効果が生まれますので、非常におすすめです。

如何だったでしょうか?12~13年前は、アンケート取るのに一苦労だったかと思います。その時期と比べると今は超絶簡単にできます。360度アンケートって大変…というイメージをお持ちかもしれませんが、この稿をお読み頂き、少しは出来そう、と感じて頂ければ嬉しいです。

次回は、Webアンケートの留意点と本当に難しいところについて、書きたいと思います。

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