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海外志向の高校生は、外国語学部や国際関係学部を目指してはいけない!?

<注意事項>

  • 外国語学部等に進学した学生を否定する趣旨の記事ではありません。

  • あくまで一意見として参考にして頂ければ幸いです。


はじめに

こんにちは!
高校生時代は国際関係学部志望だったSatoです。

本稿では、法学部を卒業してこれから社会人になる筆者の私見を表明します。注意事項にもある通り、外国語学部や国際関係学部の学生を否定する意図は一切ありません。

本記事の読者層は以下を想定しています。
・将来は海外で仕事がしたいと考えている高校生
・高校で進路指導を担当されている先生方

海外志向の定義とキャリアプラン

海外志向の定義

本稿の「海外志向」とは、将来的に海外を舞台に仕事をしたいという志向を指します。具体的には、JICA・国際連合・海外永住などに憧れている方をターゲットにしています。

プラン①:国際機関で働く

海外志向の学生が真っ先に思いつくキャリアとして、「国際機関で働く」というものが挙げられるでしょう。これはかつての筆者も考えてキャリアプランです。

ただ、これを新卒で実現するのはほぼ不可能です。日本で国際機関で働いている人の多くは、何かしらの専門職(弁護士とか医者レベル)か外交官であるケースが多いので…。

よって、①を将来的に考えている場合は、ファーストキャリアを②~④にしておくと良いでしょう。

プラン②:公務員を目指す

この場合、真っ先に挙げられるのが外務省と防衛省でしょう。
ただ、実際には他の省庁や地方公務員でも海外勤務の可能性があるようです。間違っても、「東大法学部じゃないから、外務省の総合職とか無理だろうし、地方公務員だと海外は無理よな…」などと諦めないようにしましょう…。

このうち、外務省・防衛省の専門職はかなり難易度が高いらしいです。一方で、国家公務員総合職の外務省に関しては、立命館の学生も入省できているらしいです。官庁訪問での学歴フィルターの実態はよく分かりませんが、少なくとも「東大京大以外ノーチャンス!」というわけではないらしいです。

もし(地方公務員も含めて)外務省や防衛省を狙いたい場合は、法学部や経済学部を選ぶというのは得策だと思います。

プラン③:民間企業(総合商社など)の海外駐在

「②は学歴的に無理じゃね?」と思い込んでしまった筆者は、民間企業に海外勤務の可能性を見出しました。

もっとも、最終的には総合商社やメーカーではなく、IT業界(SIer)を就職先としました。総合商社やメーカーと比べると海外勤務の可能性が低いですが、文系未経験でもプラン④に近い方向にシフトできると考えたからです。

詳細については、こちらの記事を読んでいただくと分かりやすいと思います。

プラン④:専門的な技術を身に着けて海外へ

今回皆さんに紹介したいのが、④のキャリアプランです。
例えば、医者・公認会計士・ソフトウェアエンジニアなどの専門性を身に着けてから海外に挑戦するというルートです。このキャリアを目指す場合に以下の学部を避けるべきだと筆者は考えています。

【避けるべき学部】
・国際関係学部
・外国語学部
・文学部
・法学部

上記3学部(国際関係・外国語・文学)に関しては、誤解を恐れずに書くと海外じゃ通用しないんですよね。言い換えたら、専門性が無いということです。これは日本文学を勉強している外国人留学生を即戦力として雇う場合を想定すると良いでしょう。

その外国人に求めるものって何でしょうか…?強いて言うなら、その留学生の母国とのネットワークでしょう。ですが、それ以上にその国の商慣習とのアンマッチやビザの期限などがネックになるでしょう。というか、大多数の企業にとって、その外国とのコネクションって不要だと思いますよ…。
もしあなたが現地住民に負けないくらいの専門的なスキル(プログラミングや医療技術)などがあれば、上記で掲げたデメリットを克服できるのではないでしょうか?

法学部は少し理由が異なります。「日本と外国の弁護士資格を取得してグローバルに活躍する!」というルートはありますが、かなりハードルが高いです。と言いますのも、日本で学んだ法律の考え方って、外国でほとんど通用しないんですよ…。なので、医者やソフトウェアエンジニアなどの万国共通の専門的な知見を日本の大学で学べないという意味でおススメできません。

もし法学部を選ぶ場合は、法律そのものに対する興味関心をしっかり持つことが大事だと思います。「貴重な20代の数年間(最低でも5年以上)を日本でしか通用しない法律の勉強に注力しなければならない…」という事実を受け入れられる方のみ法学部・法科大学院を目指してください。

なお、ソフトウェアエンジニアをご所望の場合は、こちらの情報源が参考になるでしょう。

公認会計士を志望されている場合は、AtsueigoのAtsuさんの動画が参考になると思います。

大事なのはキャリアプラン

あなたはなぜ海外に興味があるのか?

本当に海外で仕事がしたいのかどうかは考えておいた方が良いです。
筆者は就職活動を経て、「海外に行きたい」というよりも「知らないものを知っていく」ということに関心があるだけなんだと判明しました。あとは、英語を使っている自分が好きというのもあると思います。

「ずっと日本で生活するけど、海外になんか関心あるわー」という感じでしたら、国際関係学部や外国語学部もありだと思います。そうじゃなくて、確固たる意志のもと、海外渡航を考えているのであれば、学部選びは真剣に取り組んだ方が良いです。

海外以外の軸であなたは何がしたい?

海外で活躍するといっても様々な選択肢があると思います。
それこそ、日本食レストランで働くとか、バックパッカーみたいな生活を送るとか…。

筆者の場合は、「せっかく頭の良い大学を出たんだから…!」というのがあるので、ホワイトカラーの職種が前提にあったりします。そうなると、・日本だけでなく海外でもそのスキルが通用すること(普遍性のあるスキル)が求められると言えます。日本の商慣習や語学力に影響を受けやすい分野(マーケティングや営業・コンサル)だと普遍性のあるスキルは身につかないでしょう。

専門性といっても、エンジニアと医者だと事情が大きく変わると思います。あなたは何が得意で何が苦手なのか?それをしっかり見極めたうえで進路を選んでいただければと思います。

おわりに

かなり偉そうなことを書きましたが、恥ずかしながら筆者は正直ここまで進路のことを真剣に考えていませんでした。

まぁ、そんな人間でも何とか生きていくことはできるので心配する必要は無いです。ただ、少しでも後悔の無い選択が取れるように、しっかり自分の軸を定めて大学受験を乗り越えて下さい。応援しています。

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