DAY188 ミステリーの書き方
【今日の本】Day188
ミステリーの書き方
著者:日本推理作家協会
発行所:株式会社幻冬舎 2010年
【本からセレクト】
-ミステリー作家への質問-
Q. どうやってミステリーをかくの?
東野圭吾
・悩みに悩んでテーマを決める
・苦労して書く
・どう書けば面白くなるか、自分のイメージ通りの小説になるか、プロットをたて、キャラクターを作り、文体を選ぶ
Q. アイデアはどのようにとどめる?
天童荒太
・プロの作家は、こまめにメモをとる。のちに思いついたことを書き添えるための余白をとること!
Q. プロの作家に必要な才能、能力は?
福井晴敏
・目標とする作品に出会えたら、セリフを暗記できるくらい繰り返し鑑賞する
・さまざまなメディア、さまざまなジャンルの作品に触れ、自分の感度にあったものを見つける
Q . アイデアはどこから?
森村誠一
・プロットは劇的な大変や、波乱万丈よりも、平凡な日常体験やあり触れた作品から。
・作者が持って生まれた完成に加えて、ものを見る訓練が必要。
東野圭吾
・日常の中の些細な発見からアイデアを膨らませる
・原因が先にあるわけではなく、事実への驚きがトリックになる
素朴な驚きからスタート
・なぜ驚いたか、その仕組みを突き止める
・自分の中に壁を作らない
・アイデアを摘み取らない・・「こういうのはきっと面白くないだろう」「こういうネタは小説にならないだろう」はNG
・まだ誰もやっていないものを拾い上げていくことが大事
阿刀田高
・とっかりとなるもの(アイデアの予備軍)をメモに取っておく
・脳みその中にパターン別の入り口を作っておく
・匂ってくるかどうかは、対象が匂いを発してくれるかの問題ではなく、こちらの嗅覚の問題
Q .プロとしてやっていける人間の条件は?
東野圭吾
・些細なことを真剣に考えるかバカにするかどうか
・考える作業を全てに置いて何回も繰り返す
・閃いたものをいくつかストックしてその中から選ぶ
・元になるアイデアはたくさん持っていないといけない
Q .意外性のヒントをどこから?
東野圭吾
・気に入った映画や本は何度も味わう→ アイデアの宝庫
・なぜ意外に思ったのか?自分の気持ちを重視する
・ひねくれてものをみることも必要
・目の前の作品に対して自分はどう思っているかを大切にする(意外感・違和感)
Q. アイデアに詰まったときには
東野圭吾
・小説を読まない
・映画や漫画など情報が映像や絵で入ってくるぶんアイデアをはやく見つけやすい
Q .プロットの作り方
宮部みゆき
・プロットは言語化しない(頭の中だけ)。書くと逃げていくような気がする。
・ポイントだけ箇条書き
・終わった事件のどこから誰の目で書くかがいつもスタート
【響いたメッセージ】
・大衆は、カンヌで評価された芸術作品より「アルマゲドン」のほうを観にいく という現実は知っておかないといけない。
・技術は後からついてくる。 プロになれるかどうかは、純粋に結果論。
・描きたい衝動があるなら恐れず書き、まずは自分の言葉で世界を切り取る訓練を磨いてください。
・物を表すということは、「気」を吐き出すこと。
・メールやネットなど、余計なところで「気」を吐き出さない。(作品のために取っておく)
・大衆が求めるのは、普遍的な人間ドラマ。まずは人間に興味を持つこと!
・説明文を読んでも、読者はなんの感動も共感もしない。文芸においては、客観性や正確性よりも「情緒」
・物語性はミステリーの生命である。どんなにトリックが優れていても読者はついてこない。
・「関心がない」といってしまえば、未知の世界に触れるチャンスを逃してしまう。
・小説世界はストーリーもさることながら、究極は、その書き手の世界観やモノの見方、感じ方でその物語の質が決まる。
【気づき】
・作家は独自の視点やルールを持っている
・作家にはいい作品を生み出すための仕組みがある
・一夜にしてならず
・作家の生活そのものが作品に反映される
・「書く」という行為以前の普段の生活で何を心がけているかが大事
普段の文章にエモさを出したくて手に取った本でしたが、ミステリー作家の視点や作品制作の裏側を垣間見ることができ、とても満たされました!いやー贅沢!!
【アクション】
普段から、さまざまな芸術に触れる
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