夫が「本当は行きたくない」と言うのを見て、また父を思い出した。
ときどき、インドネシア人の夫と、遠く茨城に住む父を比べてみたくなることがあります。
夫を見て、父を思い出すシリーズ。実は以前も書いたのですが・・
友達に会いに行く
ある日、夫が電話で、誰かと会う約束をしていました。聞くと、「最初に就職した時の同僚」とのこと。30年来の友人です。
どれくらい連絡を取り合っていた仲なのかは知りませんが、その彼と、夫を含めた3人で会おうという誘いでした。
特別な用があったわけではありません。誘ってくれたAさんが、ある日自宅近くの飲食店に行ったところ、旧友のBさんが働いているのに出くわしました。そこで、「C(我が夫)も誘って、一度3人で会おう」という話になったのだとか。
そうして約束をしたはいいものの・・
本当はめんどくさい
「本当はめんどくさい。あんまり行きたくないんだよね。」と、夫。
夫は、会合に行くと本当によく喋るし、聞くし、笑顔も絶やさないし、いいやつなんです。電話でもそう。同じ話の繰り返しでも気にせず、喋る喋る。聞くときだって、けっこう一生懸命聞きます。
あまりにも私とは正反対なので、いつも「すごいなあ」と思って見ていました。
そんな彼が「めんどくさい」と言う。
「昔は友達と集まって長々と喋るのが楽しかったけど、今は違う」のだそう。
私の目には「楽しそうによく喋る人」に映る彼ですが、本当は、サービス精神がそうさせているのかもしれません。全然楽しくないわけではないけど、必ずしも100%好きで喋っているわけでもない。
「じゃ、俺ぼちぼち帰るわ!」って言えないんです。いつもはいらぬ嘘をついたり、適当なことを言ったりするのがあんなに得意なのに。まして誘われた段階で断るなんて、できません。
だから、早く帰りたい日は妻子を同伴させます。今回もそうで、おじさん3人の会合に私と子どもたちもついて行き、「もう子どもが寝る時間だから」と言って引き上げてきました。
サービス精神と言えば・・
以前、母がこんなことを言っていました。
「お父さんって、贅沢はほとんどしないけど、1つだけお金をかけることがあるんだよ。なんだと思う?それはね、社交。」
確かにその通り。昔から社交的な人でした。誰かに会うとなると必ず本人が満足できるレベルと量のお土産を用意します。会合のときはよく喋るし笑顔だし・・ん?
我が夫ではないか・・。
父はどうなんだろう
私から見た父は、たまに飲み会とか同窓会とかがあると、「喜んで」でかけていました。母の実家や親戚宅にも、いつもサービス精神いっぱいで訪問していました。お客さんが来た時も、とにかくよく喋ります。
だから私は今まで、父は根っから社交的な人なのだと思っていました。家族だけでいるときにそんな風に見えないのは、省エネモードになっているから。
でも、もしかしたら、本当は違うのかも。
夫のように、「行くのめんどくせえな」と思いながら出かける日もあったのかも。
こんな風に考えを巡らせたのは、初めてです。
本当のところ、どうなんだろう。
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