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正解のない自己紹介の流儀と葛藤。

 三十三年間生きて思うことに自己紹介を上手になりたい、がある。
 思い返す限り上手に自己紹介できたなと手応えを得たことはなく、いつも不完全燃焼というか、もっとできたのではないか? という気持ちになってしまう。
 そんな僕だけれど、一つ自己紹介において決めていることがある。

「じゃあ、自己紹介しましょう。誰からします?」
 というシーンにぶつかった時、僕はなるべく「自分から良いですか」と手を上げるようにしている。

 とはいえ、どんな場面でも自分からするわけではない。幾つかの条件があって、最も大きいものが多くの人が周囲を疑いつつ、下を向いた場合。
 みんながそう思っているのかは分からないけれど、目立ちたくない空気が読めない感じになりたくない。そんな空気が流れかけたところで、僕は手を上げる。

 あえて損をする。
 これを職場ですると、上司やその場を仕切っている他の会社の方たちに覚えられやすくなる。それに僕は周りが萎縮した空気の中で普段通りのパフォーマンスができるほど優秀ではない。
 突き詰めれば、僕は僕のために一番に自己紹介をしている。
 なのだけれど、ここに一つ問題がある。僕の自己紹介は面白くない。

 必ずしも自己紹介が面白い必要はない。が、面白く言えることに越したこともない。ということで、思ったままに小説ネット界隈向けに自己紹介をしてみたい。
 突然だけど、お付き合いください。

 郷倉四季。二〇一八年五月からカクヨムで小説やエッセイをアップし始める。カクヨムで「岩田屋町シリーズ」/「岩田屋町サーガ」という作品世界を舞台にした長編小説を三つ、中編を一つ公開。エッセイと短編は複数。カクヨムを共にアップしている友人、倉木さとしと共同企画は二つ。
 二〇二〇年四月に「さとくら」名義でnoteも始めた。今はこちらがメインで更新中。X(旧Twitter)は宣伝をするくらい。
 二〇二四年の五月に入籍。現在は姫路で妻と一緒に住んでいる。
 以前は大阪に住んでいた。好きな大阪の場所は淀川の河川敷。
 趣味は読書とお酒。嫌いなものは高い場所と虫。
 文章を書く時間は仕事の行き帰り(トータル二時間弱)で捻出。アニメや映画は電車を待つ時間。本は眠る前に読む。

 無難な内容かなと思う。
 ただ、面白みはない。
 自己紹介にも色んな印象を与えるものがある。好感だったり、興味だったり。
 実際にその場でお互いに自己紹介する場合は個人が持つ雰囲気も大事な一要素になる。
 三十三年ほど自分をしてきて感じるのは、ハキハキ喋って周りに好感を持たれるタイプの人間では僕はない。

 であれば、僕が手に入れるべきは自己紹介をした相手に興味を持ってもらえる内容だろう。
 ここで出鱈目な、けれど、僕が興味を持つ自己紹介を描いてみる。

「東北出身で地元の美味い酒とそれに合うおつまみに詳しいです。何系が好きか言ってくれたらおすすめ見繕いますよ!」

 これはお酒好きのキャラが分かりつつ、東北という土地を背負ってもいるので興味を持ちやすい。
 つまり、その人の背景が伺い知ることができ、かつコミュニケーションのきっかけになる自己紹介が(少なくとも僕が)上手だと思っている内容のようだ。

 それを踏まえて僕の自己紹介はどのようなものが良いか。
 うーん。

 大阪に十八歳から住んでいて、今は姫路に住んでいるので梅田、神戸、姫路のご飯屋さんにはよく行きます! おすすめあったら教えてください! 行きます!
 逆に、良いところないかってことなら、全然教えますので言ってください!

 単なる酒飲みの自己紹介になってしまった。

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【宣伝】

 自己紹介にも書いたのですが、「岩田屋町シリーズ」/「岩田屋町サーガ」と呼ばれる作品世界を舞台に僕は小説を書いているんですが、こちらの本家の方が今、カクヨムで小説を連載されています。
 アジアの西端から始まるこの小説は壮大な映画が始まるようなワクワクがあり、かと思えば現代日本に舞台を移して男性の日常や少年の葛藤などが描かれていく、大変バラエティ豊かな楽しい小説となっています。
 僕自身、連載を追っている身なので更新される度に新しい驚きや文章の上手さに唸っています。
 ゼロ年代のライトノベルや青春小説がお好きな方はぜひ、一読してみてください。
 良ければ僕と一緒にどのような終わり方をするのか、連載を追っていきましょう!


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