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技術よりもまずは信頼

企画を通す上で、8割か9割は「信頼」なんすよね。


コピーライターの阿部広太郎さんが主宰する『企画メシ2023』(通称『企画メシ』)の、第4回。折り返し地点で登壇してくださったのは、テレビ東京で様々な番組を手がけてきた高橋弘樹さんだ。

『家、ついて行ってイイですか?』を筆頭に、物事から見出した面白さを世の中に届けてきた高橋さん。そんな高橋さんが、企画を通すために大切なこととして言っていたのが冒頭の一言だった。


私はその一言に、拍子抜けしてしまった。

Zoomのカメラをオフにしていたから、誰にも見られなかったことが不幸中の幸い。そう思えるくらいのひどい顔。もはや変顔に近い。企画にかかわらず、物事における核心を突かれたような気がして、心にずっしりと何かがのしかかっている。

「企画」というのは、アイデアが面白くてナンボ。センスがあってナンボ。テクニックがあってナンボ。

そう思っていた私には見えていなかった視点が、高橋さんにはある。それが凄まじいスピードで私の元へやってきたのだ。

もちろん、企画を選ぶ側の目を惹く工夫は必要。テクニックも必要ではある。ただ、周りからの信頼があってこそ、企画が選ばれやすくなるのではないか。講義を聴きながら、私はそう思った。


「信頼」。ある人を信じて、その人を頼りにすること。

私もこの「信頼」を大切にしている。社会人生活は1年ほどで辞めてしまったけれど、社会人1年目で様々な仕事を任せてもらえていた。

前職のコンプライアンス事情があるので、詳しい仕事内容を書くのは控えるけれど。

1年目でこんな仕事が来るの!?

1年目でここまでやらせてもらって大丈夫!?

私が出会った仕事が、そう驚くほどのものばかりだったのを思い出す。

前職がブラック企業だったのか、私の能力がそれなりにあったのか。真相は定かではない。目の前の仕事に全力になりすぎて、心身の不調を引き起こしてしまったくらいだし。

でも、目の前の仕事に必死に取り組んでいたら、仕事の幅がみるみるうちに広がっていったのは事実。自分自身の努力の成果もあるだろうけれど、きっとあれは信頼を得られた結果だったのかもしれない。知らず知らずのうちに貯まった「信頼貯金」だ。


企画を作って、実現すること。そのために必要な技術やプレゼンテーション能力を身につけることも大切だけれど。

自分が周りからどれだけ信頼を得られるか。

なにより大切なのは、これなのだと私は確信した。肝心の「企画」からはズレてしまったかもしれないけれど。

当たり前のことだけれど、普段なかなか意識することは少ない。そこに気づかせてくれた高橋さんには、感謝してもしきれない。


私も「信頼」を少しずつ貯金していこう。

周りの人との関係を大切に。

いただいた仕事と誠実に向き合って。

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