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一流が持つ「臨場感」を高めるための具体的な方法

前回ハイパフォーマーが持っている臨場感について書きました。

(参照)「ハイパフォーマー」が思い描く「臨場感」とは

今回はその中で紹介した臨場感を高める3つの方法の具体的なやり方を説明します。

【臨場感を高める方法】
①体験する(場数を踏む/経験値を高める)
②知識をつける(その物事に対する勉強をする)
③イメージトレーニングする(ケーススタディ、ロールプレイングなど含む)

①体験する(場数を踏む/経験値を高める)

これは当たり前と思われるかもしれませんが、単に何も意識せずに回数だけをこなせば臨場感を持てるようになるというわけではありません。回数をこなす中で自分なりに経験値を高めていくことが重要です。

例えば私は自分が新卒の就職活動を行っていたときに、面接を受けるたびに「面接で聞かれた質問」「その時に応えたこと」「次回同じことを聞かれたらなんと答えるか」の3つを、全ての会社の全ての面接でノートに書き出していました。この作業を毎回行ったことで面接だけならもうどこの会社でも落ちることはないなと思えるほど、面接の受け答えが上手くなりました。

(参照)人生で最初に入る会社の決め方

これはどの仕事でも当てはまります。これは1回ごとにPDCAサイクルを回していると言っても過言ではありません。高速でPDCAサイクルを回すことで短時間に著しく経験値をためることができます。

②知識をつける(その物事に対する勉強をする)

大前提として、人は知識がないものを想像することはできません。
極端な例かもしれませんが、私は現在鎌倉に住んでいて、少なからず鎌倉の歴史を知っています。そうすると、鎌倉の山やお寺に行ったときに「ここには昔戦で多くの人が自害したんだよな」と思うと、その場所に行くたびに、昔の状況を想像してしまい少し怖さを感じます。しかし、そんなことを全く知らない友人は、そんなことは一切気にせず「気持ちいいね〜」と言って歩けるわけです(笑)

これは仕事においても同じことが言えます。
例えば私は営業を行っているときにクライアントが人事の採用担当者であることが多かったのですが、企業の採用担当者の求められる役割や、どんなプレッシャーにさらされているかを知らなかったときは、相手が頭の中で考えていることを臨場感を持って想像することはできませんでした。
しかし自分が実際に会社で採用面接官を行うようになると、急にもとめられていることが浮かぶようになりました。また本で人事の役割を勉強すればさらに広範囲にわたって人事という仕事の現実(リアリティ)が見えてきます。
自分が臨場感を高めたい対象の知識を習得するということは、臨場感を得るために非常に重要な要素になります。

③イメージトレーニングする(ケーススタディ、ロールプレイングなど含む)

3つ目はイメージトレーニングです。
①の経験と被る部分もありますが、①との違いは「失敗してもいい」という点です。①の経験を積むのは基本的には本番であることが殆どです。その際に意識的に「失敗してみよう」と思って行動できるのは非常に稀だと思います(できなくはないですが、大きな損害が出るような失敗を意図的に試すことはできないはずです)
その点イメージトレーニングの段階では色んなバリエーションを試すことができます。例えば営業マンは研修でロールプレイングという疑似体験でスキルを磨きます。この疑似体験の場であれば思い切った行動や発言をして、その時に相手がどういう反応を示すかを確認することができます。

またこのイメージトレーニングはもちろん一人でも実施できます。私が以前TVで見た元メジャーリーガーのイチローさんは毎日1000本素振りをすると紹介されていました。その時イチローさんは意識の中では「毎回が違う素振りをしている」と言っていました。
例えば昨日と今日でも体の疲れ具合によって体がどのように動くか。手のグリップの位置を1センチ下げたら体はどう回るのか。足のスタンスを1センチずらしたらどうか。など様々なシミュレーションをしながらバットを振っているそうです。
しかし、この全バリエーションを試合で行うことは難しいでしょう。やはり結果を求められるので試せることは限られてくると思います。イメージトレーニングの段階であれば失敗はいくらでもできます。

以上の3つを組み合わせることで、高い臨場感を得ることができるようになります。ぜひ自分の仕事の中に上記3つを組み込んで、高い臨場感を得ながら仕事をしてみてください。


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