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ジェットコースターサウナ/観覧車サウナ

私は、サウナに対して恐れがあった。
しかし、蒸で体験したサウナは優しく、その恐れをほぐしてくれた。

なぜ恐れていたのか?


サウナーとなった友人と、サウナーとしての
入り方を知るために天橋立ホテル(一般的な温泉施設)のサウナに行ったのは、8月21日、だいたい3週間前になる。(これまでも温泉に行くのは好きだったが、サウナは汗を流す場所程度にしか使っていなかった。)
そこで、サウナ室〜水風呂〜外気浴の1セット目に"温度による急激な変化を恐れている自分"に
気付いた。具体的に言うと、
「高温によって意識が朦朧とするんじゃないだろうか」、
「急に水風呂に入ると心臓が麻痺しちゃうんじゃないだろうか」、
つまり、ぶっ倒れる不安を感じていた。
私は、実害のような不利益を被りそうなことに
対しては、石橋を叩いて渡る方だ。
自分の内側が変化してることに対して、安全装置があるわけでもなく、具体的なガイドラインが
無いため、早々に手を引いてしまっていた。
この不安を2度目のサウナでも引きずり、整うことを躊躇させた。入る前から不安を感じており、
それが原因で、友人が提示してくれた目安より
早くサウナ室を出てしまった。
(これは後から気づくのだが、そんなマニュアルは気にしなくていいみたいだ。)
1度目、2度目共に、整うと実感してる友人たちを尻目に、自分が整っているのか分からなかった。恐れと不安だけが残った。


そして、9月5日、蒸でサウナを体験させてもらった。まず感じたことは、蒸がある場所から解放感と共に優しさを感じた。角張った室内では感じられない、豊かな自然が発するほのぼのとした優しさがあった。
早速サウナに入らせてもらったが、夏の暑い日ぐらいの温度で、「これなら長時間入れるかも」と思えた。また、そこの主であるキリさんもあまり説明口調ではなく、「自分のペースで。」と言ってくれた。 
しばらくすると、キリさんが熱した石に水をかけた。蒸気の力は凄まじく、一気にサウナ室の温度が上がった。1セット目は、その急激な温度の変化にあの恐れを思い出し、耐えられず、外に出た。
水風呂は、すぐ下にある川だ。なぜか川だとすんなり全身まで入れた。冷た過ぎることはないが、浸かっているうちにしっかりと冷やしてくれる。
その後は、空と山を見上げながらの外気浴。雲の流れを目で追う。目に優しい、心にも優しい。
しかし、蒸気によって早々とサウナ室を出たため、整うとまでは行かなかった。

結局、サウナ室〜川風呂〜外気浴を3セットほど味わった。キリさんの優しい手引きと角のない施設の環境によって、徐々に慣れていき、3セット目には"整った"と感じれた。
普段はお喋りなのだが、3セット目にはなぜか自分だけの世界に入り込み、ボーッと空を眺め、自然と口は閉じていた。
真に脱力し、自然の一部になっていた。


これが蒸でのサウナ体験をした私の感想だ。
しかも、前知識というよりもサウナに対しての
恐れというマイナスから始まる、純粋な第1回目の感想だ。

私は、川遊びという原初的な要素を絡ませた
サウナ体験からアウトドアサウナの強みを感じた。

一般的な屋内サウナとアウトドアサウナ、
ジェットコースターと観覧車。
スリルを楽しむ前者と緩やかに楽しむ後者。
私には、それくらいの開きが両者にはあって、
蒸での体験はとても新鮮だった。

しかし、蒸でのサウナ体験があったからこそ、一般的な屋内サウナでも"緩やかに、マイペースに整うことができるんじゃないか"という希望も見えた。

またこのように自分の恐れに気付き、
分析し、整うというのもサウナの醍醐味の
一つではないだろうか。
最近始めた絵や瞑想などと、自分の内側で自分と向き合うという点で共通項があると感じた。

文字だけではイメージしにくいと思います。
こちらがそのサウナ施設です。
オープンは10月予定。現在施行中みたいです。


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