言葉よりも行動を信じる

サティの兄貴が今付き合っている彼女は
兄貴が大好きらしい。
兄貴いわく8対2もしくは9対1の割合で
彼女の思いが強いらしい。
『こんなに惚れられて付き合うのは
初めてだからメチャクチャ楽。
だけどメチャクチャ重たいわー』
兄貴はヌケヌケと言う。。
『それになんといっても
顔がイマイチ不細工なんだー』
『アイツは俺のことメチャクチャ賢くて
メチャクチャ男前だと思ってる』
ヌケヌケと言う言葉は更に続く。。

家に行けば完璧に整えられた部屋で
気のきいた料理を作って待っている。
食べ終わるといつも長時間
全身をくまなくマッサージ。
風邪をひいたと聞けばハチミツ大根を
足を挫いたと言えばしこたま湿布を用意し
会えない日には毎日毎日
読むのに20分はかかるという
長いラインを送ってくるらしい。

絶対に来るなと言っておいたはずの
兄貴の店に兄貴の居ない時間に
こっそり食べに行ってしまう。
それを正直に自分から伝え
こっぴどく叱られ涙ながらに謝る。
『話を聴いて一度食べてみたかったの。
ごめんなさい。ごめんなさい。。』

彼女は本当に兄貴が好きなんだ。
兄貴が好きで好きでたまらないんだ。

同じ女性として彼女のとる行動から
兄貴への熱烈な思いが伝わってくる。

こんなお祭り兄貴だけれど。。
こんな仕上がりの兄貴だけれど。。
彼女にとっては愛しい愛しい
愛しの彼氏なのだ。

思いは行動にあらわれる。
行動を見れば
その人の思いや考えが読み取れる。

とかく恋愛というものは
相手の気持ちが分からず不安になるものだ。
相手は自分のことをどう思っているのか。
どれほど大切に思ってくれているのか。

《言葉よりも行動を信じる》

『いつも会いたいよ』
『いつか〇〇に一緒に行きたいね』

でも行動が伴っていないなら
本当にそうは思っていない。
今のままでまぁいいと
密かに思っているのだ。
思いは具現化する。
いてもたってもいられない思いは
必ず人を行動させる。

彼女の行動から見ると
彼女の兄貴に対する愛情は凄い。
言葉ではダメだと分かっているのに
兄貴のことが知りたい一心で
思わず店に行ってしまうのだ。
兄貴を想う気持ちが募り
読むのに辟易させてしまう長いラインを
送りつけてしまうのだ。

これからの行動から読み取ると
彼女は純粋だが頭が悪い。
兄貴を思う気持ちは人一倍だが
相手の側に立つ思慮が浅い。

『こんなに思ってくれて
とても優しい彼女だが
兄ちゃんの思いが本気でないなら
一緒に住むとか止めた方がいい。
いくら居心地が良くっても
別れる時難儀するぞ。
時々家に行く位の
距離を保つ方が身の為だ』

兄貴思いの妹サティは
兄にそっとそう言った。
兄貴も何かを噛みしめるように
静かに頷いていた。

最近はすっかりギャンブルを止め
何を色気づいたのか
日焼けサロンなんぞに通っている。
真っ黒に焼けた顔をして
彼女とスイーツなんぞを
食べ歩いているらしい。

行列ができる和菓子屋さんの
めちゃくちゃ美味いきんつばを
土産にふらりと現れた
いつも御陽気なお祭り兄貴の
近況報告。

普段はあまり連絡を
取り合う兄妹ではない。
だけどたまにこうやって
会いに来てくれる。
そんな兄貴の行動に
いつも気にかけて想ってくれていると
感じるサティ。。

言葉よりも行動を信じる

想いは行動にあらわれる。

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最後まで読んでくれてありがとう(*^^*)♪

またサティに会いに来てねー(^з^)~.:*:・'°☆