与次郎

衛星画像に映し出された地球の素顔を見ることがこれほどエキサイティングだとは!でも、漠然…

与次郎

衛星画像に映し出された地球の素顔を見ることがこれほどエキサイティングだとは!でも、漠然と眺めているだけでは物足りない。アーカイブスには過去の画像も保存されている。時と場所を気ままに旅する衛星画像トラベラーになってみた。ブラジル贔屓。京都市在住。鹿児島県出身。

最近の記事

アメリカ ボルティモア フランシス・スコット・キー橋の崩落

ボルティモア 巨大な橋がくにゃくにゃと海に崩れ落ちていく映像は異様なものだった。車が次々と橋から落下していく、ホラー映画のシーンを思い出してしまった。  3月26日、深夜のボルティモア港。制御不能になったコンテナ船が、救難信号メーデーを発しながら橋に向かって突き進んでくる。毎日3万台以上の車が利用している橋だ。「橋を封鎖しろ!」「すべての車を止めろ!」警察無線には緊迫した声が飛び交っていた。・・・その時橋の上に取り残されていたのは、橋の修理作業員たちだったという。  アメリ

    • ロシア南西部 カザフスタン北西部 雪解け大洪水

      ロシア・カザフスタン国境  不気味な予感がする。真冬から春にかけて積雪は解けてゆくわけだが・・・。ダムが決壊してこんな災害になってしまった。  気温が上昇⇒雪解けが加速⇒異常に増水⇒ダムが決壊⇒洪水。シベリアのウラル山脈周辺の雪解けだとスケールが違うのだろう。  上はロシア、左上にはモスクワ ( Moscow ) 。 左下はウクライナ。右下はカザフスタン。中央下に見えているのはカスピ海。  大洪水に見舞われているのはオレンブルク州のこのあたり。上のほうにはウラル山脈。二つ

      • マレーシアのゴーストタウン フォレスト・シティ

        マレーシア 巨額の負債を抱え、先行き不安が深刻化している中国不動産大手の碧桂園(へきけいえん)は、2023年12月期決算を3月末までに公表できず、4月2日から香港市場で株式が取引停止となっている。  2016年、碧桂園はマレーシアにおけるフォレスト・シティのプロジェクトを発表。中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路構想」にもとづいた、1000億ドルの巨大プロジェクトだった。環境にやさしい、マレーシアのこの未来都市には百万人近い人々が住むことになるだろうと予想されていた。  中

        • パレスチナ・ガザ地区 イスラエル軍侵攻ライン 南部ラファ

          パレスチナ・ガザ地区 3月25日、国連安保理はラマダン期間中の即時停戦を決議した。アメリカが棄権したため初めての停戦決議となった。イスラエルはアメリカの棄権に反発している。アメリカは、拒否権を行使するというこれまでの態度から一歩踏み込んだ形だ。すでに始まっているラマダンは4月9日まで続く。   衛星画像は、2024年3月20日。ズームイン。 ガザ地区南部 当初イスラエル軍はガザ地区を南北に分断する作戦を行い、2023年11月までにそのための侵攻ラインを築いた。その後、北部

        アメリカ ボルティモア フランシス・スコット・キー橋の崩落

          オーストラリア ウェスタンオーストラリア エスペランスの風景

          ウェスタンオーストラリア 衛星画像を検索していると、不思議な風景や面白い絵になるような画像に出くわすことがある。アートだ!ジョアン・ミロだ!カンディンスキーだ!禅画だ!と興奮しながら楽しく時間をつぶしているわけだが・・・。  今回はオーストラリア南西部のゲージツ的画像をご覧いただこう。自然そのものだけでなく、そこに人間の手が加わっているから作為を感じるし、それ故に意味が分からない風景になっている。  オーストラリア全土の3割ほどを占めるのがウェスタンオーストラリア州だ。州都は

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          ロシア 西シベリア・ハルプ第3刑務所 モスクワ・ボリソフスコエ墓地

          ロシア 2月16日、プーチン体制の打倒を目指して闘ってきた野党指導者、弁護士、反体制活動家のアレクセイ・ナワリヌイ氏が西シベリアのハルプ刑務所で獄中死した。3月1日、葬儀はモスクワのロシア正教会教会で執り行われ、同氏の遺体はボリソフスコエ墓地に埋葬された。享年47歳。  夫人のユリアさんは、 「プーチン大統領が私の夫を殺した。彼の命令で夫は3年間拷問を受けた」 と発言した。  ナワリヌイ氏は散歩の途中で死亡した、突然死症候群だったとする刑務所側の発表に対して、欧州議会など多く

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          ウクライナの戦場 バフムトの戦闘・撤退 破壊された街並み

          ウクライナ「邪魔者は消せ」「裏切り者には死の報いを」・・・  暗黒街、無法者の掟を公然と国家規模で実行しているのが今のロシア政府じゃないだろうか。  ウクライナへの軍事侵攻後2年がたち、ロシア大統領選挙が近づくにつれてそんな事件が相次いでいる。ニュースとして知るだけでも恐怖心を覚えてしまうのだが。  このあたりの地図をつくづく眺めてみるとわかるよね。上の方からバルト三国のエストニア、ラトビア、リトアニアそしてポーランド、ウクライナ。隣のロシアからの脅威を感じている国々だな。

          ウクライナの戦場 バフムトの戦闘・撤退 破壊された街並み

          ノルウェー ガイランゲルフィヨルド オーレスン ガイランゲル

          ノルウェー まだ2月だというのに春を先取りしたような陽気が続いている。大丈夫かな。この調子だと夏が、真夏が思いやられる。去年のような猛暑は勘弁願いたいのだが。  ノルウェーのフィヨルド観光のシーズンは5月末から9月末だそうだ。今の時期のフィヨルドの画像は冷凍庫だ。そこで真冬のフィヨルド観光を決行することにした。凍てついたフィヨルドの画像を頭に入れといて今年の夏を乗り切ろうという作戦だ。はたして冷却ジェルみたいに気分だけでも冷やしてくれるだろうか。プラスかき氷で完璧な仮想現実の

          ノルウェー ガイランゲルフィヨルド オーレスン ガイランゲル

          石川県 能登半島地震 輪島周辺の海岸線の変化

          石川県 漁港の岩壁は、地震が起きている「1分間に4m隆起した」。  能登半島海岸線の隆起は、「3000年から4000年に一回の規模だった」「6000年間で最大の海岸の隆起だったかもしれない」。  専門家や研究者まで言葉を失い、驚きの言葉を連発している。能登半島地震による地殻変動、特に海岸部の大規模な隆起は今までに見たことがない光景だ。  今回の地震でも、陸側の地盤が海側の地盤の上に乗りあがるように動くという、100万年以上前からのメカニズムが繰り返されてきた、と専門家は語って

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          アイルランド ダブリン ブラーニー城 シュケリッグ・ヴィヒル モハーの断崖 

          アイルランド 昔から絶景を見に行きたい、絶景に魅了される人の気持ちは変わらないものらしい。たとえば、アイルランドを代表する絶景として知られているモハーの断崖。少なくとも19世紀には有名になっていたのだろう。  1835年、断崖の上からの眺望を求めてやってくる大勢のイギリス人観光客のために展望塔が建てられた。建てたのは地元の地主で国会議員でもあった人物である。この素晴らしい景色がたくさんの人を惹きつけ、ひいては地域の経済を潤してくれると考えたのだった。現在オブライアンの塔として

          アイルランド ダブリン ブラーニー城 シュケリッグ・ヴィヒル モハーの断崖 

          エジプト ピラミッド巡り メイドゥム ダハシュール サッカラ ギザ 

          エジプト なんか石を見たいな、岩を見たい。巨大な一枚岩でもいいが、がっしりとした石の建造物を見たい。遠い昔から大地の上にドカンと立っている石造物を見たい。見ていれば気が落ち着くような気がする。微動だにしない有り様に不安が吹き飛ぶだろう。  中央にエジプト。アフリカ大陸の北東部。上に地中海、左にリビア、下にスーダン、右斜めの紅海、右にイスラエルとパレスチナ・ガザ地区。  エジプトの左半分くらいはサハラ砂漠。ナイル川は下から上に流れており、河口は円弧状の三角州を形成している。

          エジプト ピラミッド巡り メイドゥム ダハシュール サッカラ ギザ 

          パリ五輪サーフィン会場のタヒチ島チョープー ボラボラ島

          タヒチ島 サンゴ礁に囲まれた南国の楽園タヒチ島は、左上隅の日本からは南東方向の南太平洋上にある。成田空港からは直行便で11時間くらいかかる。  左下のオーストラリアから見ればずっと右方向。南回帰線の北側になる。島影は見えないけど、画像の中央下寄り。  パリ五輪のサーフィンは、タヒチ島のチョープーを会場として7月27日から30日にかけて行われる。  タヒチ島もボラボラ島もフランス領ポリネシア、ソシエテ諸島に属する島々である。タヒチ島の主要都市パペーテ ( Papete ) が

          パリ五輪サーフィン会場のタヒチ島チョープー ボラボラ島

          アメリカ セドナ カセドラル・ロック ボイントン・キャニオンetc

          セドナ  さて、今年のパワースポット巡りはアメリカ、アリゾナ州のセドナだ。といっても急いで出かける必要はないからね。ここは、年末年始に訪れなければご利益は授からない、ということはないので安心だ。  なんかこのところ調子が悪い、不運続きだ、常々自分を見直してみたいと思っていた、新しく生まれ変われるようなビジョンが欲しい・・・。ちょっと待った、スピリチュアルビジネスの案内じゃないんだな。でも、何かやってみないことには何も変わらない、というのはそうに違いない。そこでネイティブアメリ

          アメリカ セドナ カセドラル・ロック ボイントン・キャニオンetc

          パレスチナ・ガザ地区 地上侵攻用道路 ジャバリア ハンユニス 

          北部ガザ 人道物資を積んだ大型トラックが街を走り抜けていく。 「お兄ちゃん、トラックが来たよ」 「よっしゃ、パンがないんやったな、水もか」 「ミルクもないよ、何もかもよ」  群がるようにトラックの列を追いかける子供たち。荷台からこぼれ落ちたペットボトルを何本も抱える子供たち。・・・なかにはこんなことを話している子供たちもいるんじゃなかろうか、そう思わせるような情景をテレビが映し出していた。  衛星画像は、2023年12月11日。ガザ地区は晴れ渡っている。ズームイン。 地上

          パレスチナ・ガザ地区 地上侵攻用道路 ジャバリア ハンユニス 

          アメリカ ロサンゼルス ドジャー・スタジアム

          ロサンゼルス 2023年、今年一番スカッとしたニュースに決定だ。  12月9日、MLBの大谷翔平選手はロサンゼルス・ドジャースに入ることをインスタグラムで表明した。スカッとしたのは何といっても、その破格の契約金額だ。前評判では6億ドルくらいだったが、10年間で7億ドルと発表された。7億ドルはプロスポーツ史上最高の金額といわれている。マネーの国アメリカだから、どれだけドルを積み上げるかによって評価されるわけだ。したがってこれは、プロスポーツ選手として史上最高の評価ということにな

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          東京 小笠原諸島 硫黄島に新島誕生 西之島の噴火・拡大

          小笠原諸島 このところ火山の噴火や地震が続いているなあ、なんだか嫌な雰囲気だなと感じておられる向きも多いと思う。近場の太平洋地域の国々で噴火したり、揺れたりが相次いでいることで、よけいに不安を感じてしまう。  11月17日、フィリピンのミンダナオ島付近でM6.8の地震  11月20日、パプアニューギニアのウラウン火山で噴火  12月2日の夜、フィリピンのミンダナオ島付近でM7.6の地震  12月3日の夕方、インドネシア・スマトラ島のマラピ火山で噴火  12月3日の夜、フィリピ

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