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以前より明るく見えなくなってしまったスターリンク衛星

こんにちは、ささけんです。今回は、以前の記事「スターリンク衛星を撮影しました」「こんな時だからこそ、夜空を見よう!/スターリンク衛星を見る方法〖2020.4.29編〗」の続編として、スターリンク衛星の光害対策と、その結果についてお話しします。

以前のスターリンク衛星の観測

過去、スターリンク衛星は夜空に輝く「スターリンクトレイン」として多くの人々を驚かせました。日没直後や夜明け前に、数珠つなぎのように並んだ衛星が一斉に輝く様子は、まさに壮観でした。私もその美しい光景を目の当たりにし、興奮したものです。
2020年4月に撮影したスターリンクトレインの動画はこちら。

光害対策の導入

しかし、スターリンク衛星の光害は、天文学者にとって大きな問題となっていました。そこで、スペースXは衛星の光害を減らすための対策を講じました。ダークサットコーティングやバイザーサットといった技術により、衛星が反射する光を大幅に減少させたのです。

  • ダークサットコーティング: 特別なコーティングを施して反射を減少

  • バイザーサット: 太陽光が直接当たらないようにする遮光板を装備

出典:東京大学大学院天文学教育研究センター
出典:東京大学大学院天文学教育研究センター



現在のスターリンク衛星

これらの光害対策の結果、スターリンク衛星は以前のように明るく見えることが少なくなり、天文観測への影響は小さくなったものの、私も含めて夜空に美しい光の列車が現れることを期待していた方々には、少し寂しいニュースかもしれません。残念!

それでも見えるタイミング

それでも、スターリンク衛星は完全に見えなくなったわけではありません。適切なタイミングと場所さえ合えば、依然として肉眼で観測することができます。最新のスターリンク衛星は、光害対策により以前より明るくはありませんが、3等星から4等星程度の明るさで見えることがあります。特に、日没直後や夜明け前の特定の時間帯に、再び光の列車を目にするチャンスがあります。
以前の記事にも書いた通り、衛星予報サイトHeaves Aboveと言うサイトを参考にすると、自分がいる地域でいつスターリンク(ISSなどの他の衛星も)が見えるのかを知ることができます。

観測の楽しみ

スターリンク衛星は、まだ夜空にその存在を示しています。過去のような鮮やかな光の列にはならないかもしれませんが、星空を眺める楽しみの一部として観測を続ける価値があります。観測アプリを利用して、次のスターリンクトレインの通過時間をチェックし、再びその光景を楽しんでみてください。

最後に

スターリンク衛星は、私たちに素晴らしいインターネットサービスを提供しながら、天文学界にも配慮を示しています。これからもスペースXの取り組みと、その技術進化に注目していきたいと思います。
次回も、宇宙やカメラや動画の話題をお届けします。それでは、また次回お会いしましょう!


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