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サマータイム制度

もうすぐ新年度が始まる。入学入社準備を進めている人、そしてそれを応援支える人も皆、ワクワクドキドキの気持ちでいるだろう。

そんな期待と興奮を胸に始まる4月を前に、本日3月最終日曜日、ドイツは冬時間から夏時間に変わった。今まで日本との時差が8時間だったのが、日曜の午前2時に時計を1時間早め7時間となる。ちなみに、冬時間は10月の最終日曜日の午前3時に時計を1時間戻り、日本との時差が8時間になる。

寝ている時に変わって、日曜の朝起きると1時間進んでいる。だから、昨日土曜日まで朝6時に仕掛けていた目覚まし時計が日曜日鳴っても、実際は7時となる。この時ばかりは1時間損した気分になるが、その後はむしろ得した気分になる。日照時間が長くなり一日が長くなったようになるからだ。

ただ、このサマータイム制度を欧州議会は2021年に廃止する法案を可決したらしい。

でも、ドイツはまた夏時間に変わったな。

理由は、健康への悪影響や交通事故の増加などがあるかららしい。

そもそもサマータイムってどんな制度なのか。

別名デイライト・セービングタイム(Daylight Saving Time:DST)とも呼ばれることから、日照時間をより長く確保し、その明るい時間を有効活用しようとした仕組み、制度だ。

緯度が高く夏の日照時間が長い国々、EU加盟国、アメリカやオーストラリアなどで多く導入されている。

明るい時間が1時間増えれば、仕事後の余暇時間の楽しみも増加し、それに伴う消費・経済の活性化も見込める。そして照明の節約による省エネ効果や交通事故・犯罪発生率の低下も期待される、とのこと。

かなり良い事ばかりのようだが、一方でデメリットもある。

睡眠不足など、生活リズムの変化によって引き起こされる健康への影響。中にはうつ病や心臓発作リスクも増すらしい。そして、時間が変わることでの各種システムの更新移行コストや労力がかかるなど、社会的経済的に影響も及ぼす。さらには、メリットと期待された省エネ効果もあまりないことから、EUにおける制度廃止の決定へ繋がっているそうだ。

なるほど、そんな事もあるのか。

ドイツにいる頃は、このサマータイム制度はヨーロッパ特有のものと思ってたけど、実際はなんと世界70か国で採用されているものらしい。しかも、なんと日本にも昔導入されていた過去があるそうだ。

第二次世界大戦後、GHQの指導下で1948年に公布された「夏時刻法」により、サマータイム制度が過去に4年だけ導入された。

その後、占領終了と共に1952年に廃止となったそうだ。

その要因を読んで納得。流石他国から働きすぎと思われてる国、ジャパン。明るい時間が伸びると、その分残業が増えて労働環境がさらに悪化していったそうだ。そりゃそうだな。日が暮れると共に仕事が終わる農作業をしている者としては、日が長くなればなるほど仕事時間が延びるから、とても理解できる。

日本に根付かないのも無理ない。

サマータイムの歴史

これは、第一次世界大戦中資源の節約の為、ドイツとイギリスで半年間だけの実施導入、実施されたのが始まったそうで、その後、アメリカでも第二次世界大戦をきっかけに定着し今に至るらしい。

国内の電力需要を減らして節電することが、今も昔もこの制度があり続ける意義みたいだ。

原発事故をきっかけに日本国内では電力消費への意識関心、そして節電への取り組み方が変わった人も多くいるだろう。事実、震災以後夏時間の導入を政府でも検討していたし、平日ホリデーなどの節電ワークスタイルを各自導入・実施している企業も今では多くある。働き方改革なる取り組みもあるし、プラスαで各企業単位での導入検討が浸透していくのかな。

ただ、サマータイム制度は実質的なことろ、家で過ごす時間が長くなる分、家庭での電力消費量が増えるからあまり意味ないらしいけど。

でもドイツでサマータイムを実際に味わい言えるのは、節電を意識しながら、平日外で長く過ごせる時間が仕事後学校後に増やせるようになるのは、有り難く最高だった!冬は日照時間が短いだけに、、、。


ここで今日のドイツ語!

サマータイム:Die Sommerzeit(ディ ゾマーツァイト)

それじゃ〜、また来週!Bis nächste Woche!!






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