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筋トレのコツ25:最大筋力を高める「アセンディングセット」の方法

この記事では、筋トレを行う際の「セット方法」の一つである『アセンディングセット』の特徴について簡単にまとめています。その特徴を理解する事で、トレーニング効率を上げていきましょう。

尚、「セット方法」とは、トレーニングで扱うウェイト(重量)、1セット中のレップ(反復回数)、セット間のインターバル(休憩)、そして合計のセット数の事です。それぞれについて解説していきます。


「アセンディングセット」における重量の設定

アセンディングセットとは、簡単に言えば、1セット目よりも2セット目、2セット目よりも3セット目、3セット目よりも4セット目、4セット目よりも5セット目・・・というように、セットごとに重量を上げて行うセット法の事です。

またそうしてセットごとに重量が上がっていく事によって、1セット中のレップは、逆に少なくなっていきます。

ただしセットごとに疲労が蓄積していき、最後の方のセットでは「現在の疲労状態」でのレップになります。このためあまりに高重量を設定してしまうと、物理的にレップが重ねられない事があります。また疲労困憊の中で最大重量で行った場合、怪我も十分に考えられます。

しかし、かと言って、セットごとの「重量の上げ幅」を抑えすぎると、今度は「アセンディングセット」である意味もなくなってしまいます。

特にアセンディングセットでは、最後の方のセットで、なるべく「現在の筋力の限界近く(元々の最大重量ではないのでそこは注意する事)」で行う事が重要です。

そこで、例えば合計5セットを行う場合、1セット目に「最大重量の5~6割」で10~15レップ、2セット目では6~7割で10レップ前後、3セット目では7~8割で6~10レップ、4セット目では8割で6レップ前後、5セット目では8~9割で1~5レップ・・・という感じにすると良いでしょう。

つまり後半にかけて「重量の上げ幅を少しずつ緩やかにする」訳です。これによって重量もレップもちょうど良くなります。


「アセンディングセット」におけるインターバル

アセンディングセットにおけるセット間のインターバルですが、これはセット毎に少しずつ長くなっていきます。

例えば合計で5セット行う場合、1セット目と2セット目のインターバルは1~2分、2セット目と3セット目のインターバルは2分、3セット目と4セット目のインターバルは2~3分、4セット目と5セット目の間は3~4分・・・という感じになります。

特に最後の方のセットでは、レップが少なくなる代わりに、神経系への刺激が大きくなっています。そのためセット毎に、神経系を休めるため、少しずつインターバルを長くしていく必要があります。

またこの5セットを終えた後、別のトレーニング種目を行う場合も、インターバルを長めに取る必要があります。これも神経系を十分に休めるためです。このようにアセンディングセットを行う場合、インターバルが非常に重要になります。

ちなみにアセンディングセットにおける合計のセット数は、特に「こうでなければならない」と決まっている訳ではありませんが、3~5セット行うと良いと思われます。個人的には5セットがオススメです。


「アセンディングセット」のメリット

アセンディングセットは、そのようにセットごとに重量が大きくなっていき、それに伴って、逆にレップは少なくなっていきます。

つまり最後の方のセットでは「現在の疲労状態における最大重量近くの重量」で行う事になり、これによって「神経系への刺激」が大きくなります。このためアセンディングセットでは、筋肥大効果よりも「最大筋力の向上」の要素が大きくなっています。

一方、最初の方のセットでは、通常のセット法に近い形で行っており、筋肉に大きなストレスを与える事ができます。このため筋肥大も全く起こらない訳ではありません。

すなわちアセンディングセットを行う事では、「筋肥大」と「最大筋力の向上」という両方の要素が得られるという事になります。これがアセンディングセットにおける大きな特徴と言えます。ただ、そのためには前述のように重量を適切に設定する必要があります。


「アセンディングセット」のデメリット

アセンディングセットでは、セットごとにインターバルが少しずつ長くなっていきます。またアセンディングセットを終えた後も、十分なインターバルを取らなければなりません。

つまりアセンディングセットは「トレーニングを行う時間がかかる」という事です。これはトレーニングを行う時間が取れない人によっては、大きなデメリットになるでしょう。

またアセンディングセットでは、そのようにセットごとに重量が変わっていきます。つまりアセンディングセットを行う前に、あらかじめ違う重さのダンベルあるいはバーベルを準備しておく必要があります。

更に、最初の方のセットで重量を小さくし過ぎると、筋肥大の効果が薄くなってしまう上、後半で十分に疲労せず、最大筋力の向上効果も薄くなってしまいます。また逆に最初の方のセットで重量を大きくしすぎると、今度は後半のセットまで持ちません。

つまりアセンディングセットを行う際の重量の設定には、ある程度慣れが必要という事です。初心者にとっては難しい部分もあるかもしれません。




以上です。お役に立てれば幸いです。

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