文章に対する熱量で脂肪が燃えるのかということに対する検証結果報告。
今年に入り真剣にダイエットをしようと考えている。
そんな2024年ももうすでに三ヶ月が経過してしまった。何も結果を残せそうにないまま、あと残り九ヶ月で今年が終わってしまうという危機的状況を迎えている。
真剣にダイエットをしようとダイエットの情報をかき集めても、都合のいい情報に逃げ込んでは脱線し、全く痩せることのない三ヶ月を私はただただスローモーションのようなのっそりした動きで走り続けている。あまりに遅いので明日に追いつかれて、気づいたら今日を過ごすことなく昨日になる日々である。
三月に入り私のベクトルはダイエットよりも文章に向いてしまっていた。そこで私は考える。この熱量があれば、カロリーが消費できるんじゃね? と。
私は誤字が多いので、何度も何度も文章を書き直す。怒涛のようにキーボードを叩きつける動きで痩せるんじゃないか? そして、この燃え盛るような文章への熱意。これがあれば、私は痩せるんじゃないか、と。
しかし、結果は惨敗であった。
キーボードを打ち続けてもカロリーは消費しない。むしろ肩ばかりが凝る始末である。猫背になり姿勢も悪くなる。テーブルの下においている足裏マッサージャーのおかげで、足の裏のゴリゴリとしたものは少しずつ柔らかくなってきているようだが、顎の下の肉もぷにぷにと柔らかい。
文章を考えるとき、私は脳のエネルギーを消費している。何か糖分が欲しいと思うし、喉が渇く。可能な限りストイックに文章と向き合うようにはしているが、なぜかテーブルの上には私を誘惑するものがおいてある。
燻製されたポテチである。どうしてだ。どうしてこのパリパリは私をこうも誘惑してくるのだろうか。
そして、私はなぜこうも固い決意をあっさりと軟化してしまうのだろうか。多分、この足裏マッサージャーは全てを柔らかくしてしまうのかもしれない。足裏も顎肉も、そしてこのダイエットに対する固い決意でさえも。
パリパリパリパリパリパリパリバリパリパリパリパリパリパリロンドンパリパリパリパリパリパリパソパリパリハリパリパリパリパリパリパリパリパリパリ……
永遠に止まらないパリパリ。
そんなことはない。パリパリは無限ではないのだ。この小さな透明の入れ物は宇宙ではない。有限だからこその至高のパリパリ。終わることを知っているからこそ、その切なさが私の欲求を駆り立てる。
愛するポテチよ永遠なれ。
あ、ポテチに脱線したけど、言っておかないといけないことがある。
俺はまだ本気出してないだけ。
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