ノートノ、オト。
noteの街はいつも賑やかだ。
月曜日にはクラッカーの音。
メッセージやスキの受信音。
ネコやイヌの鳴き声。
パラパラと本をめくる音。
シャッターを切る音に、賑やかな笑い声。
更新はまだですかと催促の電話のリリリリン。
小銭がチャリンと貯金箱に入ったり、
どこかで誰かのすすり泣く声がする。
私がnoteの街に来て、もう6ヶ月が過ぎた。
noteの街のルールも知らずに迷い込んで、訳もわからずチラシの裏に思いの丈をしたためて、ビラを配り始めたあの頃からはや半年。
この街は、とても心地がよい。
白い画面と黒い文字の世界に、本来は音などない。
あるとすれば、カタカタとキーボードを叩く音だけだ。
けれど、この街に訪れると私には音が聞こえてくる。
私は街の片隅で、冷蔵庫からビールを出す。
プシュッと缶を開けて、シュワシュワとグラスに注ぐ。
うまく書けた日は、ビールが美味しく、
納得がいかなかった日のビールは苦い。
誰かが共感してくれた日は、
グラスをカチンと合わせ、
腕を絡ませ、グビグビと飲む。
嬉しすぎるコメントを頂いた夜は、
ほろほろとアルコールが体に染みて、
私の体はふわりと浮く。
胸に熱いものが込み上げれば、雨音に涙を逃し、
腹を抱えて笑えるものに出会えれば、手を叩いてゲラゲラ笑う。
年齢も違う
生活も違う
住む場所も違う
会ったこともない
日常では出会うこともないかもしれない誰かと、
この街では話ができる。
友達になれる。
誰かの経験を知ることで、
自分の日常が豊かになったり、
自分の経験が
誰かの日常の一部になったりする。
不思議な街だなと思う。
私は今日もnoteの街の片隅で耳を澄ます。
あなたには、どんな音が聞こえていますか?
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