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お気に入りの器① 野はら屋の緑釉皿

 最近購入した器の中からお気に入りを紹介します。今回は、鹿児島で作陶されている野はら屋・佐々木かおりさんの「緑釉7寸皿」です。


掘り出し物

 出会いはやや特殊で、この夏、工房にお邪魔した際にB品コーナーから見つけました。私にとっては掘り出し物の一枚です。

 B品の理由は、形の歪みと、釉薬が流れ過ぎて意図した模様にならなかったことだと聞きました。
 粘土から手作りされているので、焼き上がった中には意図しないものが生まれてくることもあるだろうと思います。

 それがまた面白いところ。
私は、このモヤモヤっとした模様に吸い寄せられました。

使ってみたら

 で、パッと見は派手かなと思いつつ、使ってみると良い感じです。

食卓が華やぎます。

気になる緑釉

 どこかエキゾチックな魅力の緑釉陶器は、日本での生産は7世紀後半代に朝鮮半島の施釉陶器の影響下に発生にしたと考えられ、その用途は主に宗教用具だったとか。食器に使われなかったのは低火度釉で鉛に毒性があるためでしょうか。詳しくわからないため、骨董品を買って食器として使う気にはなれず、現代で作られたものがあったらなと前々から思っていました。

ファースト野はら屋も緑釉

 野はら屋さんと言えば、黒いやきもののイメージがあり、2022年の日本民藝館展で大きな賞を受賞されたのも黒い作品でしたが、私のファースト「野はら屋」は、緑のうつわでした。

 蓮の葉みたいで、和菓子が映えます。

アジア料理も。

安易に万能とまでは言いませんが、緑色のうつわが入ると食卓の雰囲気が良くなる気がします。

 ちなみに、このお皿は2021年頃、BEAMSフェニカの通販で購入しましたが、もう取り扱いは終わっているかもしれません。せっかく紹介しても、同じものが手に入らず自慢話に終わってしまうところが、手作りのうつわの辛いところです。

  5寸皿は、ソーサーとしても楽しめます。

 以前 (2021年ごろ) ご本人に伺った話では、野はら屋さんの緑釉は、修行先である沖縄の北窯・松田米司工房を独立する際に分けてもらった原料を使用されていると聞きました。暖簾分けの素敵なエピソードで、この緑がそれかな?と興味深く思っています。

 今後の野はら屋さんの作品にも注目しています。

 今回は緑釉のうつわの紹介でしたが、別の機会に黒いうつわもご紹介したいと思っています。


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