吃音関係で役立つリンク集(随時更新)
はじめに
吃音関連の情報について、ネットで色々調べようと思っても、望んだ情報がないことをずっと感じていました。
私は論文や海外文献を通して吃音の勉強をしてきましたが、やはり難しいところがあります。
そこで、私が今まで色々調べた中で、分かりやすく、かつ非常に参考になるサイト等のリンクをまとめていこうと思います。
また、幼児期の対応や発話訓練、認知行動療法などは別の機会にまとめようと思います。
全吃音関係者向け
発達性吃音(どもり)の研究プロジェクト
こちらは国立障害者リハビリテーションセンターや大学の先生がまとめられた吃音情報サイトです。細かい情報まではまとめられていませんが、概要が分かりやすくまとめられています。
ちょっと大変ですけど、全文読んでいただきたいサイトです。
下記Q&Aもあり、非常に参考になるかと思います。
その中で、ネットなどで一般的に言われていることとかなり違う情報もあるので、いくつか抜粋します。
吃音(どもり)の評価と対応
↑ こちらは論文になってしまうのでちょっと読みにくいです。
ただ、「まずはこれを見て!」と個人的に思います。
吃音の正しい情報がかなりまとめられてます。
また、以前この論文の内容をnoteでも簡単にまとめています。
小さい吃音のお子さんを持つ保護者様向け
幼児吃音臨床ガイドライン
発達性吃音(どもり)の研究プロジェクトにて幼児吃音臨床ガイドラインもまとめられています。
本来は臨床家向けのもので、一般人の我々が基本的には読むものではないと思います。
しかし、子供が吃音のときにどのように対応すればよいかが分かるので、自信を持って吃音と向き合うことができるようになるのではないかと思っています。
これらの内容は、現場でも知らない方がいらっしゃるという話をために聞くので、我々関係者側が深く理解しておく必要もあるように感じます。
さらに下記の啓発資料もあります。
添付資料1『吃音って何?』 一般向け情報提供書
添付資料2『吃音かなと思ったら』 幼稚園・保育園・認定こども園の先生向け
添付資料3『吃音(どもり)に関する相談を受けたら』 地域における子育て支援に関わる方々、特に保健師の方向け
添付資料4『お子さんがどもっていると感じたら』 家族にできるお子さんへのサボートについて
添付資料5 『おこさんがどもっていると感じたら』保護者向けリーフレット
発達しえんちゃんネル
幼児吃音臨床ガイドラインの中で、保護者側の対応の仕方を分かりやすく説明してくださっています。
学齢期・大人の当事者向け
※こちらからは改善したい人向けになります。
Stuttering Therapy Online(発話訓練)
イギリスの言語聴覚士さんのサイトですが、発話訓練の方法などを公開されています。
発話訓練をやりたい方向けになります。
日本のサイトなどでは、書かれているものを見たことがなかったので、参考になるのかなと思います。
なおこちらについては、下記記事にて一部補足しながらてまとめています。
発話訓練の注意点として、間違った方法で練習をしてしまうと、間違った方法が癖づいてしまう可能性があります。
原則としては言語聴覚士の先生の指導の下行うことをお勧めします。
Camperdown Program
Camperdown Programは、オーストラリアで実践されている言語訓練+行動療法のような治療法で、非常に高い効果を上げている吃音改善法です。
吃音の頻度を減らす技術を習得し、それを実際の場面でも使えるように戦略を立てていく方法です。
詳細は下記記事にまとめております。
こちらでは、発話練習も様子を動画や音声で公開されています。
思っているより、かなりゆっくりかと思います。
(スクリプト)
The largest snake in the world is the anaconda. Anacondas belong to the boa constrictor family and are found in the Amazon Jungle. They usually live near rivers or lakes as they like to lie in muddy waters. They are not aggressive and will usually disappear into the water when confronted.
(スクリプト)
I'm not such a great fan of cooking cakes, the reason is that it takes so long to do it and there are so many cake shops nearby where you can buy a wonderful assortment of cakes. That being said I can understand people getting satisfaction from baking their own cakes. However, from mine turning the kitchen into a disaster area for the sake of having a cake is not really worth it
コグラボの記事(認知行動療法)
吃音の心理面の改善法である認知行動療法やマインドフルネス、ACTについて詳しく説明されています。
自己否定や回避、予期不安などの心理的症状が強い人におすすめです。
最後にはAwarefyという有料アプリに誘導されますが、やってもやらなくても良いかなと思います。
(アプリ自体はすごく良いので、やる価値はあり。私は体験版を試しましたが、個人的に勉強していたので自分でもできるなと思ったので、自分でやってます。)
認知行動療法やACTも基本は専門の先生に診てもらうことが理想的です。
一方で、日本ではまだ広がりが少なく、行ってくれるところは少ないようなので、現状自分でやっていかなければならないかもしれません。
早稲田メンタルクリニック
早稲田メンタルクリニックの益田先生のYouTubeとホームページもおすすめです。
認知行動療法について分かりやすくまとめてくださっています。
また、ホームページにて実際のワークブックも無料で公開されており、自分で行うときに役に立ちます。
○第1回 認知行動療法、3つのコラムまで
【PDF】【Word】
○第4回 認知理解①「適応思考を書くコツ」
【PDF】【Word】
○第5回 問題解決スキル①「行動活性化」
【PDF】【Word】
○第5回ワーク 活動記録1週間
【PDF】
○第5回ワーク 活動記録1日
【PDF】
○第7回 問題解決スキル③「ストレス対策集」
【PDF】【Word】
○第8回 認知理解②「ストレス耐性の理解」
【PDF】【Word】
○第10回 問題解決スキル④「曝露療法」
【PDF】【Word】
○第11回 認知理解③「先延ばしにしてしまう」
日本認知療法・認知行動療法学会
こちらは、日本認知療法・認知行動療法のサイトです。
ちょっと難しいのですが、さらに知りたいという方は見てみると良いかもしれません。
主にうつ病についてなので、厳密には吃音とは異なりますが、基本は同じです。
50周年記念サイトでは、認知行動療法を漫画を交えて分かりやすく紹介されていましたので、こちらも載せておきます!
大野先生という有名な先生がいらっしゃるのですが、その先生の解説動画です(こちらはうつ病についてですが役に立ちます)
こちらは治療者向けマニュアルですが、どんな感じでやるのかということが分かります。
http://jact.umin.jp/pdf/cognitive_medical.pdf
こちらは患者向け資料です。
http://jact.umin.jp/pdf/cognitive_patient.pdf
参考リンク
1)発達性吃音(どもり)の研究プロジェクト
2)森浩一 吃音(どもり)の評価と対応
3)発達しえんちゃんネル
4)Stuttering Therapy Online
5)Camperdown Program
6)コグラボ
7)早稲田メンタルクリニック
8)日本認知療法・認知行動療法学会
9)認知行動療法(CBT)とは?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?