わたしたちは、なぜ、つくるのか(前編)【創作の価値を考える(1)】
こんにちは、さらばです。
18年以上何者でもないまま物語を書き続けているわたしですが、これまでに「物語をつくり続けるのに絶対必要なもの3つ」という題材で考えを書いてきました。
それらは「どうやってやるか」という"How"の話です。
これに対して、本当はその手前に来るべきものがあると思ってます。
それが"Why"……つまり「なぜやるのか」です。
このテーマについて思うところはたくさんありますが、とりあえず最初は、
「わたしたちは、なぜ、つくるのか」
というところからにしたいと思います。
これ……もしあなたが問われたら即答できます?
好んでやることには、必ずメリットがある
この問いを考えるにあたり、ひとつわたしが確信することがあります。
それは、
「ひとが人生で好んでやることには、必ずメリットがある」
ということです。
それはひとつではないかもしれませんが、突き詰めると「一番のメリットはこれ」というものは見つかると思います。
例えば……「食事をするのはなぜか?」という題材で考えてみましょう。
ざっと思いつくことを列挙します。
栄養を吸収して延命できるから。
空腹感を満たせるから。
おいしいという感情を得られるから。
誰かと食事の時間を共にすると距離が縮まるから。
グルメレビューが収入に繋がるから。
ほかにもあるかもしれません。
ちなみに上ふたつは「マイナスをゼロにする」といった性質のメリットで、下みっつは「ゼロをプラスにする」といった性質のメリットですね。
さて、例えばこの五つのうち「一番のメリット」はどれでしょう?
もちろん答えはひとによって違います。
食べないと死ぬ、という意味では一番切実なメリットは一番上でしょうけど、そのひとの価値観として「なにに重きを置くか」ということを問うています。
延命にしか価値を見出せないというひとは一番上でしょうし、おなかが空くとイライラして他人に当たってしまうひとにとっては二番目かもしれません。
より人生の中で食事というものが大きな意味を持つひとにとっては、三番目以降だと思います。
食事のような、毎日ほぼ全てのひとが習慣として行っている行為でも、こんなふうにメリットは複層的に考えられます。
こんな感じでもうひとつ例を出してみましょう。
これです。
「友だちと一緒にいるのはなぜか?」
友だちといるメリットはなに?
「友だち」をメリットで語ろうとすることに、眉をしかめるひともいるかもしれません。
でも、そういうものだと思われそうなことだからこそ、ここで敢えて例に出したいのです。なにせ上に書いたとおり、
「ひとが人生で好んでやることには、必ずメリットがある」
ので。必ず、メリットがあります。
ぱっと思いつくのは、こんな感じです。
淋しさがまぎれる。
一緒に過ごすと楽しい。
話を聞いてもらえて感情や頭の中が整理できる。
自分の知らない情報が入手しやすくなる。
困ったときに助けてもらえる。
相手が困ったとき、役に立てたら嬉しい。
自分と違う人間の存在を感じることによって、自分を客観視できる。
自分より劣った人間を傍に置くことによって精神的に安定できる。
自分と同等かそれ以上の人間を傍に置くことによって、自分を高めるモチベーションを維持できる。
一部「これ……友だちか?」というのも混じってますが、現実的にはそういうこともあるだろうと思ったものは全部書き出しました。
多分、これはそのひとの友人観によって、出てくる内容が変わりますね。
こういう内容のうち「一番のメリット」をなんだと考えているかが、そのひとと友だちとの距離感や、付き合い方を決めると思います。
広く浅くなのか、狭く深くなのか。
常にSNSでやり取りしていたいのか、そうでもないのか。
マウントを取り合うような付き合い方をするのか、フラットなのか……等々。
こんなふうに、なにを「一番のメリット」だと思うかが、そのひとの価値観に直結します。
そしてわたしは、食事や友人付き合いだけでなく、「人生で好んでやること」については全て同じように考えられると思うのです。
さて、前置きが長くなりましたが、最初の問いに戻りましょう。
「わたしたちは、なぜ、つくるのか」
あなたはなにを一番のメリットだと考えますか?
というわけで、続きは次回です。
お読みいただきありがとうございます。
さらばでした!
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