#4 すべて捨てたい、すべて忘れたい
当時、私の会社は週の半分ほど在宅勤務が可能でしたが、私は引き継ぎのため毎日出社していました。チームメンバーも協力してほぼ毎日出社してくれていて、スケジュールの関係で最終出社日は私と後任以外はみんな在宅勤務となりました。なので最終日もチームからお花の贈呈などはなく(前日までに個別にご挨拶は済ませていました)、本当にひっそりと10年以上勤めた会社を去りました。
そういえば、最終日のお昼に社長がランチに誘ってくれて、全く食欲のない中、アートか何かの話をしたような気がします。
目の前の、季節の野菜を使った冷製パスタ(だった気がする)が全く減らない…申し訳なさが溢れました。
家に帰ると遠くに住む友達から宅配でお花が届いていました。数日前にLINEで『実は仕事辞めるんだ』と軽く話したのですが、すぐお花を手配して送ってくれたようで、その優しさに救われました。
家族もお花を用意してくれていて、「ママ長い間お疲れ様」と言ってくれました。この子たちが0歳の頃から働いていたんだ、でももう終わった、全てが終わったんだ。
一生懸命笑顔を作って、子どもたちと花束を持って写真を撮りましたが、今見ると疲れ切った顔をしています。
これからは自分を大切にしてくれる家族や友達を今まで以上に大事にしていこう。そのためにはまず、元気にならなくては!
とうとう始まった、失業1日目
まず、仕事へ行かなくていいという事実がまだ信じられない。
あ、A社へご挨拶を忘れてた!引継書に◯◯の手順入れてないじゃん、てかあの業務をBさんにお願いすれば何とか回るのでは?
などなど、気を抜くといつの間にか会社のことを考えていました。そんな時は胸の前でパチンと手を合わせて
これを頭の中で何度も唱えました。思考が回り出したら自己暗示のように何度も何度も、家事の最中でも、ベッドの上でも、道を歩いているときも(様子のおかしな人😂)。そのうち、手をパチンとするだけで思考が止まるようになり、1〜2週間くらいしたら会社のことを考えることはかなり少なくなったと記憶しています。私流『思考止め術』、効きます!
とはいえ、最初の数日は会社のことを思い悩みながら、『しっかり体を休めて治さなければ』『あんなに渇望していた平日に休めるんだから時間を有効に使いたい』『いやいや、焦らずに進まなくては』など、相反する色んな気持ちの波を揺蕩っていたように思います。
不安を抑える薬と睡眠を助ける薬を併用していたので常に倦怠感があったものの、倒れ込んで1日起きられないというほどではありませんでした。
1週間くらい寝込んでしまうのかと思ったけど、そんなことはありませんでした。
ポジティブに何かをやりたい、という活力はありませんでしたが、一区切りしたのだから仕事のことは全て忘れたい。そして部屋に溜まっている不要なものや、頭/心に溜まったもやもやを、全て捨てたい。手放したいとぼんやり思ったものでした。断捨離ジャーニーの始まりです。
お読みくださりありがとうございます。
『スキ』がこんなにも励みになるものとは、書き始めるまで知りませんでした。いつもありがとうございます。
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