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企業広報バイブル #25 マーケと広報のバトル

🎵日米のリーディングカンパニーで企業広報を統括して気付けば28年。IT系、インターネット系、不動産、エンターテインメント企業、広告代理店、流通業界トップ企業広報アドバイザーまで色々。かなりの私見も交えて色々書いてみようと思い立ちました、、、🎵

このタイトルを見て、わかる〜といった貴方は広報側ですね(笑)
会社の中で、とっても似たような仕事で、実はとっても違う仕事。でも、うまく連動したら最強の効果を生める2つの部門。今日は少し商品広報寄りなお話。

不思議と、会社の中でのパワーバランスとして、より多くの予算を抱えている部署が偉そう(私の偏見かなあ)。よって、マーケ最強(爆笑)

明らかに上から目線で、今回は予算がないから広報で何とかして、などというリクエストも多いものだ。ちょっとちょっと〜。そんな流れから、おかしなことに社内でも隣同士のこの2つの部署、昔から仲が悪いケースも多いのだ。

また、バーンと予算がつくような目玉商品の発売や大きなサービスローンチの場合、マーケも腕まくり状態。広報だってリリースに注目が集まるから、多くの掲載が取れるチャンス、鼻息荒い。そこで、お互い情報共有なしに、お互いの立場を考えず暴走すると事故が起きる。

広報を始めて初めの頃良く起こった事故。社内の関係各所に詳しく聞き込みをして、面白いストーリーもゲットし、取材依頼がきても担当の協力を仰げるような万全な準備をしつつ、リリースでまずは小さくともストレートニュースをゲットし、その後、詳しいストーリーの取材へ引っ張りましょう!明後日、リリース発表しましょう、というタイミングで部下から「部長、あのーーー、今日発売のビジネス誌に新商品の広告が載ってますけど、、、、すでに、ウチのHPにも出てます」

お互いが悪い。タイミングをきちんと合わせないと、リリース発表の前に情報がすでに世に出てしまう、という事故が起こる。まあ、いいんですが、、、広報にとっては、そのネタは2度とお初なニュースネタとしては使えないのですよ。広告であれ自社HPであれ、世に既に出ている情報を記者さんは新ネタとしてニュースには取れ上ない(新たな情報を付け加えれば話は別)。これ、広報は相当ムカっとするんです。私だって自分の確認不足を棚に上げて何度かマーケに怒鳴り込みに行ったことがある、、、

この2つの部門は連動必須。広報は「このタイミングでのリリースを予定しているけど、マーケのスケジュールどうなってます?」マーケは「広告の締切があるから、このタイミングで出せないと掲載が来月になっちゃうよ、広報、リリース前倒しできない?」

マーケがタイミング的に待てる時なんぞ、リリースを出して数日以内には大手新聞がバーンと扱ってくれるという話が出ているから、記事の掲載を確認してからマーケが動く、でお願いできない?3日間だけ交渉の時間を頂戴、ダメなら諦めるから、とかもたまにやります。ダメだった時はゴメンなさい、、マーケ、あとヨロシク!

そして、マーケの広告がバシバシ入ったタイミングで企業広報側も社長取材を仕掛けて動き出すとか、商品広報側は担当者の商品開発秘話見たいな深堀話の取材獲得に奔走するとか、広報チーム全力疾走。広告は瞬間風速でバーンと認知が上がるけど落ちるのも早いから落ちるタイミングで広報が上がった認知を梃子に様々な角度で取材獲得を頑張る。その後、オウンドメディア展開で引っ張る、とか、、、ね、、、もう、あの手この手です。

そして、次にマーケが動けるまで踏ん張る!一年中湯水のように予算がある訳ではないのだから。重ねない、意図的に重ねる、連動させるテクニックの妙、はチームワークが良くなければできないのです。

「広報、頑張って」「マーケ、早く助けに入ってよー(笑)」
なんてホノボノとしたやりとりが生まれるわけです。

そうなると、、広報マン(商品サービス)に必要な知識として、マーケティングの知識が挙げられます。マーケティングの仕事を理解する、そして、いかに連動していくのか考える。もちろん、一番素敵なのは、マーケティングと広報、どちらも操れる人。新人広報マンの皆さんには、広報の本ばかりではなく、ぜひ1冊はしっかりとマーケティングの良本を読むことをお勧めします。




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