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ウイルス工場はわたしたちの細胞の一部?

いつも読んでいただき
ありがとうございます。
さおりんです。


今回はウイルスと私たち人間の
関係性についてご紹介していこう
と思います。


まず、生物は種類があります。
単細胞生物といわれる
原核生物(アーキア)がいます。
これはミジンコやアメーバ、
プランクトンのような
シンプルな構造でできており
無性生殖で増える生物ですね。


そしてそれ以外の多細胞生物
といわれる細胞が複雑化され
いろんな機能を併せ持つ
真核生物がいます。
私たち哺乳類や植物、昆虫や
両生類など遺伝子の組み合わせ
による有性生殖で増える生物
のことをいいます。


学校で習う知識として
だいたい20~30億年前に
原核生物から真核生物へと
生物が進化したと言われています。
これはかの有名な
チャールズ・ダーウィンが説いた
「種の起源」です。


細胞核を持たない原核生物に対して
遺伝子を収納した細胞核や小胞体
など膜に包まれた器官を持っている
のが真核生物です。


しかし、真核生物だけが持つ
細胞核がどうやってできたのかは
じつはまだ定説がありません。


よく真核生物の誕生に関して
細胞小器官のミトコンドリアと
葉緑体のことが出てきます。


つまり「呼吸を引き受けている
ミトコンドリアは好気性細菌(酸素が
あるところで生きられる微生物)が
光合成を引き受けている葉緑体は
シアノバクテリアが、それぞれ
細胞内で共生した結果できた」
という共生説があります。


これらの細胞小器官が二重膜で
包まれていることと
核内に持っているDNAとは異なる
DNAを持っているといった根拠から
共生説は広く認められています。


「ミトコンドリアと葉緑体は呼吸や
光合成をする機能を持った別々の
細胞が入って、共生して進化した」
ということです。


これに対し細胞核はまあまあ複雑
なんです。膜の中にDNAをおさめて
ありいろんな酵素が働いて複製や
転写も起こっています。
生命を維持し、つないでいる重要な
細胞の司令塔ともいえます。


細胞核の成立については
「細胞膜が内側に入り込んでDNAを
取り巻いた」とされています。
そのきっかけをつくったのが
ウイルスだったかもしれないという
内容に、わたしも共感しました。


巨大ウイルス(ミミウイルス)が
見つかりポックスウイルスという
大型のDNAウイルス同様、
「NCLDV(核細胞質性大型DNA
ウイルス)」のグループに
分類されました。


このNCLDVは二重らせんの
DNAを持つタイプなのです。


彼らの多くは寄生する宿主となる
細胞の中でウイルス工場をつくる
という特徴があり、それが細胞核を
つくるきっかけになったのかも。
という手がかりが
いくつも出てきています。
  
  

巨大ウイルスなどのNCLDVが
細胞に感染した場合
とくに注目されるのが細胞質の中
(細胞膜の内側で核以外の部分)に
ウイルス工場が確保される点です。


工場とは、だれしも描くイメージ
通りの生産工場です。
つまりDNAを複製しタンパク質
を作って組み立てて量産型ウイルス
をたくさん生産します。


NCLDVの仲間には宿主の細胞質
に工場スペースを確保するものが
多いのですが、膜で包んで細胞核と
そっくりなウイルス工場をつくる
ウイルスがいることが知られており
ポックスウイルスもそんな膜構造
をつくることが報告されています。


これは細胞にとっては非常に大きな
構造変化です。その過程では複雑な
反応が起こって細胞内が
ダイナミックに動きます。


ウイルス工場の膜構造がきっかけ
となり核膜(細胞核の膜)へと進化
していったとも考えられます。


巨大ウイルスの仲間が、私たちの
祖先の細胞に感染を繰り返すうち
ウイルス工場の膜が常態化して核膜
がつくられていったのではないか。


核膜の中にDNAを収納した細胞が
長い時間が経つ環境変化にも有利で
生き抜いたのでしょう。


そんな可能性が高くなる証拠が
揃ってきているので、また別の記事
でご紹介しますね。


ここまで読んでいただき
ありがとうございました。
さおりんでした。

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今回の引用元は
東京理科大学教授
武村政春さんの著書
「ヒトがいまあるのは
ウイルスのおかげ!」です。
こちらを一部要約させて
いただいております。
ぜひ、お手に取って
読んでみてくださいね。

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