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昨日、埼玉から福岡に友人がやってきた。福岡に暮らす3人と、埼玉からやってくる友人と、福岡空港4階のSORAGAMIARI(ソラガ・ミエール)で夕飯を食べることにした。それぞれひとりずつ子どもを連れてくる。小学1年生、2年生、6年生の子どもと、いい大人たち。

2時間があっという間に過ぎ去った。いつもチャットしてるので、お互いのことはよく知っている。それでも、友人たちが隣や向かいに座っている空間は特別だった。横を見れば、今日会ったばかりの子どもたちが、なんじゃもんじゃカードを一枚引いて、それを人間風に描く遊びをしている。2年生がトイレに行きたいと言えば、6年生のお姉ちゃんが2年生ふたりをトイレへ連れて行ってくれた。1年生の男の子は、大好きなメシアンと、お魚カードで遊んでいる。

いつも話しているような仕事の話から、こんなことできたらいいな、こんな風に働けたらいいな。「やっとの思いで下山しました」と今の心境を語る。ここは家か?と思うようなホッとする空間。窓を見れば飛行機が飛んでいる。いつまでもここに居たいな。このまま大広間に布団を敷いてみんなで夜更かししたい気分になった。

日頃からチャットでやり取りしていても、一緒に居るってやっぱりいい。稀人ハンタースクールで出会った友人たちは、全国、海外に散らばっているから、近所で暮らすというわけにはいかないよな。みんなが近所に暮らしていたら楽しいだろうな。楽しすぎて、そこは、ユートピアだ。もしかしたら、死後の世界で実現できるかもしれない。

「誰かのお葬式とか出る日が来るのかな……」
アヤヤがポツリと言った。

一瞬寂しさを覚えたけれど、そのあと、嬉しい気持ちも湧いてきた。
いつかは皆、死んでいくけど、出会えたからこそ今がある。お葬式にも行けるかもしれない。自分のお葬式でみんなの顔が見れたら嬉しいやん、と思った。お葬式じゃなくてもいい。あの世でも会いたいし、バカなことも真面目な話も、推しの作家も、推しのアイドルのことも、みんなで喋り続けたい。

お師匠がよく言う。インタビューで聞いた話だけど、書けないことがたくさんあると。その話は、墓場まで持っていくそうだ。稀人ハンタースクールの仲間たちで、死ぬまでにいいインタビューを重ねて、墓場トークができたらいいな。全国、世界の凄ネタ特集ができるに違いない。その時は、墓場で人気のメディアが作れるだろう。きっと、アヤヤあたりが墓場メディアの編集長として、みんなに指示を出している。チョコさんがGoogleドキュメントでパパッとデータをまとめる。メシアンがみんなの右肩にそっと座って励ましている。「自信のなさは、伸びしろでしかない」あの世にいっても、まだ自信が持てない私たち。きっとお師匠は、顧問とだけ名乗り、「生きてる時に見た最後の風景は?」「こっちの世界に来て最初に見た風景って覚えていますか?」と、墓場でもインタビューを続けているだろう。

SORAGAMIARIでの時を過ごし、みんなで地下鉄へ向かう。我が娘コリスが、「次いつみんなと会える?」を連発する。もうお別れで、もう会いたい。次は関東に行く時か、福岡に会いに来てくれる時か、真んなか関西辺りで集合もいいね。と、話しながら、それぞれの場所へ帰っていく。

一度会えたらから、次もまた会える。福岡まで来てくれて、みんなで集まることができて本当に良かった。コロナで会いたい人に会いに行けなくなった時を知っている。人はいつでも、予告なく死んでしまう可能性があることも知っている。「次いつ会える?」ってことは、今一緒に過ごしているってこと。今、会えている、この時を大事にしたい。

1時間でも2時間でも。話していてもそこに言葉がなくても。友人たちと同じ場を共有している時間を味わっていたい。

これを書いている私の顔もずっとニヤニヤしている。
あの世でも会いたい人たちにたくさん出会えて、しあわせなやつだと思う。

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