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私の基盤の一部といっても過言ではないテレビ番組の話

どーもこんばんは!三途ながるるです!今回は生意気にコンテスト的なものに応募してみちゃったりなんかして。

テーマは
#好きな番組
でございます!

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さてさて、私は幼い頃かなりのテレビっ子だった。
それこそ小中学生の時はまだまだガラケーの時代。スマホなんてものは普及していなかったのでSNSもmixiぐらいしかなく、動画サイトといえばニコニコ動画。今よりはメインメディアと言えばやっぱテレビ!!という時代だったのだ。

うちの親は幼少期に私にクレヨンしんちゃんを見せ英才教育をし、夜な夜なリチャードホールの下衆ヤバ男を見て腹を抱えて笑い転げてるようなふざけた人間だったので当然私も試聴する番組を特に制限されることなく、当時学校で流行っていためちゃイケや水10、笑う犬の冒険にトリビアの泉、エンタの神様などを見まくって散々学校でモノマネをし尽くし、挙げ句の果てに全校集会で生徒たちの前でゴリエのMickeyを完コピして踊り狂ったのだった。

そんな私が選ぶ、好きな番組と言われてフッと頭に浮かぶ番組は、

TOKYO MXの『5時に夢中!』である。

こんなにメジャーなバラエティ番組の名前ばっかり出してたのにキー局ですらないのかよ!!ってか5時に夢中!って何?

そんな方に解説すると、東京メトロポリタンテレビジョン株式会社が製作している番組であり、Wikipediaを見ると愛称の欄にTOKYO MXとあったのでおそらく東京メトロポリタンテレビジョン株式会社=TOKYO MXとして見ていいのだと思う(浅い情報過ぎるので間違ってたら教えてちょうだい。)

ちなみに〝TOKYO〟と入っていると、地方の方々には東京メインで放送されているキー局か。とかテレビ東京と同じなのか。とか誤解を招く恐れがあるのでお伝えするが、TOKYO MXはキー局でもなければテレビ東京とは全く無関係である。

要するに『5時に夢中!』とは、東京のローカル局のTOKYO MXにて場所は半蔵門から文字通り午後5時からワイドショー形式で生放送されている情報番組である。

そしてテーマは『言論の自由』

そしてなぜ私がこの番組が好きかと言えば、この自由がとんでもなく自由すぎるのだ。どのくらい自由かと言えば、コメンテーターが記事についてコメントする際あまりにもちん〇こちん〇こと連呼するのでコンプラ的に困る為、卓上ベル(所謂チンベル)を手元に置き、チンの部分を言葉の代わりにベルで補うという方法で解決しようとするような番組である。そして情報番組なんて名ばかりで新聞で言えば東スポくらいテキトーな見解を披露するのだ。(東スポさんにこの記事が見つかりませんように。)

司会は私がリアルタイムで見ていた時は逸見太郎やふかわりょう、アシスタントは内藤聡子や上田まりえだった。これだけ見てもなんだかちょっと情報番組にしてはズレたキャスティングである。

だがしかし、コメンテーターはもっとクセが強い。曜日ごとで変わるのだが、マツコ・デラックスと若林史江、岡本夏生と北斗晶、中瀬ゆかりと岩井志麻子、美保純と中村うさぎ、金曜日に関してはミッツ・マングローブと中尾ミエがレギュラーの上、たしか綾小路翔とか古市憲寿とか堀江貴文、江原啓之などもゲストで招かれていた気がする。

出るわ出るわ独創的な発言とマイペースで辛口なコメントの数々。そして興味のない記事は興味ないでーすと3秒くらいであしらわれて議論や批評すらされず終わったり、謎に下ネタや各々の特に中身のない(時折オチすらも無い)今日あった出来事の話で食いつぶされてしまったりするのだ。あんなにメチャクチャな午後5時のネタ見せコント番組は5時に夢中!以外なかっただろう。

そして私のとっておきのお気に入りは、惜しくも亡くなられた音楽家、平尾昌晃氏が亡くなられる前の年くらいまで放送されていた年末恒例年越し企画『おママ対抗歌合戦』である。

なおこの番組に関しては通常とは打って変わって完全に収録・編集済みの上、年越し企画と言いつつも年越しおそらく2、3分前からスタートしオープニングの曲が流れ、それが終わった後10秒間くらいちょっとした雑な茶番が入りなんともおざなりに年を越すのである。年越しにこそ生で放送しよう、どうせなら丁寧に皆んなでお茶の間と一体感を楽しみながらカウントダウンなんてしちゃってさ!なんて気持ちはサラサラ無いスタンスなのだ。
それでも私はもっぱら、紅白よりガキ使よりおママ対抗歌合戦だった。まんまとTOKYO MXの目論見通りの残念な人間である。

さて、具体的にどんな番組かといえば、メインMCはふかわりょう、他の顔ぶれもマツコ・デラックスと若林史江と普段の5時に夢中メンバーがおり、そして歌合戦というからには有識者も必要だろうと平尾昌晃氏が謎にキャスティングされている。

まずは例の申し訳程度の年越しオープニングは、ミッツ・マングローブ率いる星屑スキャットの歌唱に女装に盛り盛りのパフォーマンスが流れる。そして歌の途中から画面右上に突如タイマーが現れ、歌唱が終わった後、画面左端に佇むミッツ・マングローブにバカねとバカねと茶の間は蔑まれ、右に左にキョロキョロしボソボソ喋るギャランティーク和恵を真ん中に挟み右側のメイリー・ムーがわざとらしく大声であわあわしてして魅せながらオカマの年越しコントを楽しむ私たち年越しに1人でテレビの前で寝転がる悲しき視聴者までがワンセットだ。(こうして一体感を勝手に視聴者サイドが作れるような構成になっている。ありがとうTOKYO MX。)

そこからはいはいはーいとまたこれもそれっぽく元より何しても大概わざとらしいふかわりょうがたしかアシスタントと共に画面に登場して、ハッピーニューイヤー的なことを喋り画面に映るマツコがブスッとし若林史江が意味もなく着物を着てニコニコしているのだ。

そして続いて、数々の老婆に片足突っ込んだ熟女達の壮絶な映像が流れる。泣いたり咆哮したりタカが外れた様に爆笑したり…実はこの方々がこのおママ対抗歌合戦の華なのだ。この〝おママ〟とは、マツコと若林史江が毎週毎週番組内で採点を一度ずつ数多くのスナックのママに行った上で選ばれし、上位8名前後のスナックの〝おママ〟達なのである。

採点基準はそれぞれが〝歩んだ壮絶な人生〟と〝歌唱力である〟

本当にキャラが濃いのなんの。巨乳を揺らしながら永遠と湯ぎりするママに涙ながらに恨みつらみを語り司会との会話がチグハグなママ。満員電車であえて痴漢され犯罪者と仲良くなるママ。酔っ払いすぎて何いってんのかわからないママ、何も面白くないのにずっと上機嫌で爆笑し続けるママもいたかと思えば、かつて有名だったジュリアナ東京でブイブイ言わせてたママに歌手デビューしているママ、さらにはAV出演ママなど...…もう観る人が見れば鶯谷デットボールである。

そんなレパートリー豊富でわりかし落ち着きのないママ達をひな壇に誘導し、酒を死ぬほど飲んできたママには吐き戻してもいいようにゴミ箱を前に抱えさせながら丁寧に丁寧に並べて座らせたスタッフがきっといたんだなと思わせる様な絵面でトークタイムもある。(もはやこれなら5歳児の方が着座をさせ易い。)

当然この方々が歌を歌い競うから歌合戦と名が付いていたり1位のママにはトロフィーやローブが送られていた気がするが、私はそんなシーンよりもよっぽどひな壇に座らされながらお題に沿ってあーでも無いこーでも無いと暴れるママ達にとても正月から笑わせてもらったものだ。

特に好きなシーンの1つとしては、ママが吐き戻してもいいように抱きしめているゴミ箱をこともあろうにパーティーバーレルとマツコが呼び、ゲラゲラゲラゲラとスタジオ中に低次元の笑いの爆発が起こった瞬間である。本当に昨今のテレビにはとうに見なくなったお下劣さで実に私のツボであった。(私が気にすることではないのだが、ケンタッキーからお叱りは特に無かったのだろうか。)

あとはなんといってもダイアナ・エクストラバガンザの謎の出場だろう。豊満な弾ける寸胴のわがままボディに毎回綺麗に綺麗にセットされたお髪。そしてなんといっても派手な鳥類のアイリングの様な素晴らしくグラデーションの美しい瞼のアイメイクに愛らしいおちょぼ口。
彼女もまた銀座の一(いち)ホステスだからだろうか。
女装家が満を持して飛び込み枠の様な形で捲土重来と言いながら毎年毎年参戦し、歌うのだ。

基本的に〝あー〟を〝は〜〟と発音するタイプなので例えば〝あずけたー〟が〝はずけたぁ〜あっ〟みたいな独特な歌い方をし、何せ彼女が誰よりも本気で挑んでいるのではないかと思わせる様な目をガンと見開いたなんとも貫禄のあるとてもマジな顔して歌うのでもうこの時点でかなり面白い。その上、とても幹のしっかりしたタイプの歌声なので、平尾昌晃氏からは毎回『男の歌を歌った方がいいよ』とまず歌唱力云々よりもその野太い声に合わない選曲の部分に熱心な指導が入り、ずっとダイアナの登場からニヤニヤしている若林のみならず会場の笑いを根こそぎ掻っ攫って行くのである。そんな彼女の歌声から、私は喝采延いてはちあきなおみなり、よろしかったらの梓みちよを知ったのだ。今でも聴く大好きな音楽である。


おママ対抗歌合戦自体は企画として終わってしまったが、5時に夢中!は今も放送されている番組だ。私の見ていた時期は今からおおよそ10年前くらいの2、3年間がメインの為、多少その頃から変わることもあるとは思うがおおよそハチャメチャさはあの頃と変わらないのではと思う。

懐かしい。祖母の家から美容専門学校の夜間部に通っている時に見ていたのだ。5時に夢中!を見てから学校に通うのが日課だった専門学生時代。あの番組は本当に色んな笑いや発見、驚きをくれたのだ。

まだこんなに昨今の様に多様性が認められたり叫ばれたりする前から実に色んな人を寛容に受け入れ、演出し、とても多角的視点な見解を提示してくれた番組だと思う。

色んな不安や自分への不甲斐なさ、〝これでいいんだろうか〟と迷いを強く持っていた当時の私に、確実な正解や大人の正しい姿なんて決まっていないんだ。コレもあれも、ソレもあんなでも良いんだ。と、変に安心させて前向きにさせてくれたのだ。

こうやって文章を書くのも、5時に夢中で!様々な物書きの活躍を見たからでもある。トークセンスのずば抜けた彼らの書いた本は面白かったし、憧れた。

文章を書くのが楽しい。
今当時の映像を見返してもまだまだ笑っていられる。

わたしの好きな番組は、5時に夢中!です。