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歯医者の進化に胡坐をかく

先日、数年ぶりに歯の詰め物が取れてしまい、歯医者に行ったところ約3回ほどの通院で全ての治療を無事に終えることができました。

ほぼ無痛だったので何の苦労もなく、予定の調整だけ少し気を遣ったけれど、全体的にストレスのない治療だったと思います。

今の若い世代の人たちはどう思っているのかわかりませんが、少なくとも僕の様な30代半ばを過ぎた世代にとって、「歯医者」と言えば行きたくない場所のシンボルの様な、痛みを伴う場所だった記憶があります。

「ギュイーン」という治療器具の鋭い音を立てて、手も足も出ずに開けたままの口の中にドリルが突っ込まれていき、痛みを感じた時にも歯を食いしばることができず、手を挙げて知らせることしかできない。そんな恐ろしい場所でした。

それが今ではノーストレスの無痛治療となったのだから、やはり技術の進歩は物凄いスピードで進んでいるようです。

僕は胃がんの罹患者であるため、まだ30代ですが、2年に1度は胃カメラの健診を受けています。胃カメラの時も同じことを思っていましたが、数年前までは信じられないくらいの苦しみを伴う検査だった胃カメラも、今では鎮静剤の利用によって目が覚めたら終了しているような無痛検査に変わってきています。

医療業界は患者の病気を治すだけでなく、治療や検査時の痛みを軽減することにさえ多大な貢献をしてくれているのだと思います。もちろん、痛みがなく患者が落ち着いてくれていた方が治療がしやすい事情もあるのでしょう。

そして、歯科の治療は、将来的に「歯が生える」レベルにまで進化する可能性が出てきています。

ここまで来ると、虫歯の治療方法は根本的に変わります。痛みを連想させるあのドリルの音は過去の遺物になるのかもしれません。

この治療が一般に浸透した時には、「虫歯になったら生やせばいいし」というマインドまで根付いてしまい、人類はもはやしっかり歯を磨かなくなるかもしれません。

医療の進歩は有難い限りですが、世の中の進歩にかまけて怠けないよう、毎日歯を磨く習慣は大切にしたいところです。

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