【41球目】不平・不満
三陽工業にはTikTokerがいます。
そう、取締役人材戦略部長・小杉義明です。
彼と真面目な話をしていた時のこと。
【私】
会社員時代も含めて、外部環境とか自身の置かれた環境に不平不満を口にしたことはないなー。
【小杉さん】
それは、不平不満に直面した時に「自分で何とかしよう」と行動したからですよ。
小杉さんはああ見えて、よく気づきをくれます。
そう。
今までどんな状況においても不平不満を口にしたことがないのです。
なぜだろう?と考えていた時の、こんな会話です。
確かに、不平不満を言いたくなる状況は多々ありました。
しかしながら、言っても仕方ない。
それを打破する状況を作ろうと行動する必要があります。
いくつかエピソードを紹介します。
役員 vs 24才
新卒で入った会社の2年目です。
当時、私は佐賀支店に所属をしており、北九州統轄というエリアでした。
その統轄母店は福岡支店。その福岡支店には役員が常駐していました。
その役員の指示で、
以前取引があったが1ヶ月以上取引のない顧客を、福岡支店で一括して管理する。
そんな指示が出ました。
いやいや待ってくれ。
この以前取引があった先というのは、数字を上げていく為に非常に重要な存在で、定期的にフォローしています。そんなことをされたら佐賀支店の数字が落ちてしまうのは目に見えていました。
その指示は佐賀支店長から降りてきたのですが、支店長に言っても何も始まらない。
即時、その役員に対してメールを送りました。
〇〇取締役殿
お疲れ様です。
佐賀支店・井上でございます。
休眠顧客の福岡支店移管の件をお聞きしました。
佐賀支店での数字の責任を持つ立場として、その指示はいかがなものかと戸惑っております。
定期的にフォローを実施しており、その需要があった際には常に当社に依頼が来る、そんな行動を実施しております。
ぜひ、ご再考頂きたく、何卒宜しくお願い致します。
こんな感じでメールを送りました。
すると、電話がなり電話を取った事務員さんが
井上さん! 〇〇取締役です!
(ドキドキ)
【取締役】メール見たぞ。そのままにすれば数字はやってくれるねんな?
【 私 】はい!もちろんです!
【取締役】わかった!ガチャ!!
その数分後、北九州統轄全体への指示取り消しのメールが届きました。
しかし、そもそも支店長を飛び越えたらダメですわね。
このころの私は人生で一番天狗になっていた時期なので、お許しください。そして、最も大切なのは、佐賀支店の数字の為の行動であったこと。
これは、本気でそう思ったので即行動へと移しました。
ちなみにこの数ヶ月後、この取締役から、
〇〇支店へ転勤してくれるか?
と聞かれたので、転勤するなら会社辞めますと答えました(笑)
もうね、今考えると本当に若かった。
24才とか25才の頃の話です。
佐賀支店から佐世保支店への異動です。
すぐそこなのにね(笑)
川重 vs 三陽工業
お客様にVSって失礼な話ですけど、分かりやすいのでこう書かせて頂きました。10年以上前の話です。私が入社して2年目くらい。
ですから、リーマンショックの前ですね。
川重明石工場の生産管理部から呼ばれました。
当時、三陽工業の研磨のメインはバルカン900のマフラーカバーでした。
それを他社へ転注するという話です。
要は、三陽工業ではなく、他の会社へ移管したい、そんな相談です。
相談よりもっと強いトーンでしたね。
私と当時の製造部長で行ったわけですが、これは分が悪いと思ったので、当時の社長を呼びました。
もしもの為にお願いをして、明石工場内の三陽工業の事務所に待機して頂いていたので、すぐ来てくれました。
【先方】他社への転注を考えているのですが・・・・
【社長】無理です。
【社長】私たちは研磨のみならず派遣や物流もやっています。
その1つの部署において仕事が急減すれば、川崎重工様の全体の生産活動において影響を及ぼす可能性があります。
当社としては、川重さんへの生産活動を支援するという責任感を持っていますので、それは無理な話です。
当時、私29才くらいです。
生まれて初めて父親をカッコいいと思いました。
理屈はね、合理的ではないかもしれない。
ただ、その本気度と迫力は凄かった。相手の主張を一蹴した感じでした。
普段、お客様に対してはとても丁寧な人なんです。
そんな人が丁寧さは失わず、貫き通していました。
その後は、その転注の話も一切出てきませんでした。
先代が研磨職場を守った一部始終を目の前で見れたこと。
とても貴重な財産です。
これが無ければ、今の森友工場も玉津第2工場も、高砂事業所も淡路島事業所も存在していません。
当然、次は私がしっかりと本気で守っていかないといけない。
そう感じています。
様々なことに不平・不満を持つ気持ちは理解できます。
ただ、それを打破する行動をするか否か、その本気度で未来は変わります。
未来は話した言葉と行動で創られる。
本日もありがとうございました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!