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【66球目】会社は3代で潰れる?

先日、ある人のFacebookの投稿に、

同族経営は、なぜ3代で潰れるのか?
その前に、その問いが正しいですか?
「同族より非同族の方が潰れやすい」というデータはありますか?

こんな投稿がありました。

たしかに。

同族・非同族、2代目や3代目、だから潰れるという根拠はないのではないか。ちなみに私は、三陽工業の社長としては2代目です。
ただし、この事業としては3代目です。

ですので、3代目の目からみた同族経営、3代目という所を今日は書いていきますね。

3代目社長

3代目だから・・・・・みたいなステレオタイプはない様な気がします。
私が感じてきた3代目としての感性を、ここではお伝えします。

まず、1977年11月12日生まれの私です。
その時には、三陽工業という会社はまだありません。
祖父が個人でやっていた井上工業所という事業があっただけです。

三陽工業という会社が1980年にできる訳ですが、その後、事業として化粧品会社の代理店をしたり、警備業の会社をしたりと試行錯誤していました。
その理由は、三陽工業の事業がそこまで順調ではなかったからです。

なので、生まれながらにして裕福であるような3代目の誕生ではありませんでした。私が成長していくにつれて、三陽工業という会社も成長していった。そんな感覚を持っています。
住んでいた家も2DK→3LDK→一戸建てと変わっていきました。

昔の決算書が会社にありますが、売上見ると本当に少ない
売上もそうですが、全ての項目が手書きの決算書を見ると、この当時の経理の大変さと、今のシステムの進化を感じざるを得ません。
全部手作業ですからね。

そんな状況ではありましたが、不自由なく生活をさせて頂いたのには変わりありません。

そして、小学校3年生くらいの時からついて回った社長の息子という肩書?
これはね、不思議ですよ。
どこからともなく発生して、私をずっと苦しめました。
最初は苦しかった。でも、どこかで吹っ切れました
社長の息子であることはコントロールできませんからね。

社長の息子であること

苦しんだと書きましたが、そもそもコントロールできないのですから、吹っ切るしかないですよね。ストレス耐性は自分でも高いと思っています。
仕事をしていれば常に何かのストレスを感じますが、小学校3年生くらいから、そのストレスとは付き合ってきました。

そう考えると、ある種のトレーニングだったのかとも感じています。

そして、これは3代目はあまり関係ないかもしれませんが、基本的には性善説でモノを考えますし、人とも接します。

だから騙されることもある。
今まで何回かは、客観的にみても騙されたことがあります。
ただ、それがあったから今があるとも思っています。

ちなみに父親は真逆の感性だと思いますし、祖父は私と同じ様な感性だったのではと思っています。祖父の時代にお金持って逃げられたみたいな話も聞いたことがありますしね。

そういう意味では、2代目や3代目が最初に迎える試練が、この部分ではないでしょうか。私の場合は、野球という競技がそれをとても小さくしてくれました。野球をしていたからこそ、周りとの調和を取ることもできましたし、自己肯定感も生まれて来ました。

野球に感謝です。

同族? 非同族?

同族の良し悪し、非同族の良し悪し。両方あります。

そもそも、その会社の存在意義はなんなのか?
社会に対してどんな貢献をして、どのように人の役に立とうとしているのか。そこが明確であれば、同族でも非同族でも良いのではないでしょうか。

会社の責任の1つとして「社員に給与を払う」ということがあります。
これは間違いです。正確には「社員に給与を払い続ける」です。

その上で、その会社の存在意義、ビジョンを明確にして、仲間と共に向かっていく。

三陽工業でいえば、

▼存在意義
製造派遣及び中小零細製造業で一生懸命に働く人達が報われる世界を創る。
▼ビジョン
日本の製造現場を元気にする。

この明確な方向性の為に、製造業製造派遣業仲間を増やしていくための正しい行動を取り続けていく。

その日で見ると、失敗に見える行動もあるかもしれません。
そこに気付いて即座に行動を変化していく。
それを日々継続していくと、その日失敗に思ったことでも経験に置き換わり、その人の貴重な財産になっていきます。

人に敬意を持つことはもちろんのこと、人の役に立つ、人に感謝をするといった行動を積み重ね、人のことを応援できる人になる。

それこそが、成果を上げる為の近道であると考えています。

⇩こういったことを纏めたのが、三陽スタンダードです。

ちなみにこの三陽スタンダードは、私が創ったのではありません。

6名の社員有志が創ってくれました。

私のたからものです。

このスタンダードに沿った行動を継続していき、人を応援し続け仲間を増やしていきます。

結論、表題の「会社は3代目で潰れる」ということについて、潰れるか潰れないかはその人の思考と行動次第、そう考えています。

本日もありがとうございました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!