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東京で出会った日本語の名盤17選(レビュー付き)

みなさんこんにちは。
今日は著者が衝撃を受けた日本語の名盤をレビューしたいと思います。

著者は10年前からドイツに住んでいるのですが、東京の多摩で育ちました。
多感な10代から25歳くらいまでで出会って、母語で聴いて感動した歌の名盤をここで紹介しようと思います。

17って数字って青春ぽくていいわねって思って17選にしました。

ちょっとだけドイツで知ったものも混ざっていますが、やっぱり全部日本語です。入手困難なレアなものにはできるだけリンクとか情報を貼りました。

番号は例によって好きな順位みたいなのではありません。思い出した順番です。

記事のトップ画像は記事と全然関係なくてこの前船に乗った時に窓から見た景色が不思議だったのでそれです。


それではいってみよー。



① Olim “世界はここ”(レーベル: 鳥獣虫魚)

いきなりですがこちらはドイツに来てすぐくらいの時に知った名盤です。
作者のOlimさんが19歳だかの時に書いて歌った曲たちだそうで、今聴くと若くて相当ヒリヒリしてるのですが、はじめて聴いた時あまりの瑞々しさに天才っているんだなーと衝撃を受けました。
このアルバムに関しては聴いてくださいとしか…。説明できません。

入手困難かもですがレーベルに問い合わせたら買えるかも?むしろレーベルまだ存続してるのかしら…。いろいろ謎に包まれてます。



② Tetsushi Nosaka “Early Works” (リンク→ https://soundcloud.com/caicosky/sets/early-works-tetsushi-nosaka)

渋谷在住のコンポーザー/ミュージシャン/詩人のTetsushi Nosakaさんがこれまた19歳の時に書き下ろして録った曲たちです。

インストゥルメンタルの曲も多いですが、とにかく若い焦燥感と詩情に溢れた傑作です。今でも聴き直すと10代の純粋な心を思い出させてくれます。

特に「心底に」が名曲。言葉のみずみずしさと音の新鮮さが衝撃的なバランスで融合しています。
全曲サンクラで聴けます。


③ 股下89 “first Demo”(https://matasita89.wixsite.com/liveact/discography

股下89というアングラバンドをどれだけの人が知っているのでしょう?
彼女らは全員女性で、パワフルでダークなサウンドとボーカルと曲でブン殴ってきます。女性アマチュアボクシングを観ている感じになります。
骨太で、浅川マキを嵐の中で歌わせた感じ。とにかく最高です。

下北沢のライブハウスでたまたまライブをみて、めちゃくちゃ好きで本人たちからデモを買いました。ホームページで問い合わせたらまだ買えるかもしれません。


④ ANBASSA “KAMINOSEKI TOUR LIMITED”(https://www.facebook.com/p/ANBASSA-100063892071384/

昔国立の地球屋というお店周りでよく演奏していたレゲエバンドANBASSAのアルバム。
これも本人のライブをみてめちゃくちゃ良くて本人から直接CDRで買いました。
優しさとゆるさと力強さのバランスが最高で、日本語のレゲエで一番このアルバムをよく聴いてます。
Facebookがあったので、問い合わせたら今でも買えるかもしれません。



⑤ SEEDA “花と雨”

急に有名どころですけど、このアルバムをはじめて聴いた時の衝撃は忘れられません。
著者は10代半ばから徐々にクラブとかで遊びはじめていたのですが、このアルバムをはじめて聴いた時の「この人は根本的に何かが違う」感はすごかったです。

何が違ったのか後から考えると、素直さなのかなー、と思います。

ドイツに暮らして三カ国後を話す日常の中で今聴くと、シーダさんてダブルリミテッド気味だよなと思うんです。
イギリスの帰国子女だそうですけど、英語も日本語も完璧じゃない、だからこそ唯一のフロウが生まれているし、壊れた言葉の合間に垣間見える日本語がとても抒情的なんですね。

とにかく日本語離れしたフロウで鮮烈なリアリティを切り出した、奇跡の一枚。



⑥ Cocco “クムイウタ”

昔一世を風靡したCoccoさんのデビュー作。

曲のバリエーション豊かさが光ると思うんですが、なんと言っても「強く儚いものたち」が本当に名曲です。この曲を何回聴いたことか・・・。

アルバム全体も、ジャケットも含めてとても好きなのですが、忙しい人はとにかく「強く儚いものたち」だけでも聴いてみて!



⑦ 梶芽衣子 “芽衣子のはじき詩集”

急に世界観変わりますが、女優梶芽衣子さんの傑作。
やっぱり本業が女優なだけあって、クールビューティーのキャラクターを演じきっているんですね。
著者は永遠のファンです。アルバムどれもいいんですが、完成度でこのアルバムかなー。
かっこいいなーと思ったかたは映画もおすすめです。「修羅雪姫」「銀蝶渡鳥」「野良猫ロック」「女囚サソリ」シリーズあたりが最高。



⑦ 佐井好子 “万華鏡”

世界観といえば、この名盤。
まずジャケットがゾクゾクしますし、声・歌詞・メロディ・演奏全部奇跡。

佐井好子さんは元々詩人になりたくて、もっと人に伝えやすいからということで歌手になったんだそうです。なるほどね。

「夜の精」「冬の地下道」が特におすすめ。世界観に一気に引き摺り込まれます。



⑧ 浅川マキ “浅川マキの世界”

アングラの女王様。
とにかくダークでゾクゾクします。「かもめ」「前科者のクリスマス」など名曲多いですが、著者が一番衝撃を受けたのは「赤い橋」。怖すぎます。

説明っぽくないムダがない歌詞も相まって、とにかく不思議で怖いです。「赤い橋」と「かもめ」を歌っただけでも浅川マキさんは私の中で不動の伝説です。



⑨ 富岡多恵子 “物語のようにふるさとは遠い”

詩人富岡多恵子さんの唯一のアルバム。

とにかくこれも異様な名盤です。説明できません。
あまりにも唯一無二なのでどういう感じとかほんとに言いようがないのです。とにかく聴いてみてください。



⑩ 中村晃子 “虹色の湖”

最高です。特に表題曲が最高。バンドの演奏、ボーカルの華と存在感、スター性がすごいです。昭和のギラギラに輝いているスターで最高です。



11 よしだたくろう “人間なんて”

人間なんてなんなんだかはわかりませんが、わからない焦燥感と倦怠感がいい感じです。まあ名盤ですなーーー。



12 八代亜紀 “ベスト歌謡16”

八代亜紀さんの名曲は大体この一枚で聴けると思います。ただ著者が一番好きな「女みなと町」は入っていません。

節回しというか歌がとにかくうまいです。曲もいいし、演奏も最高です。ルックスも若い頃のジャケ写真めちゃくちゃめんこい。お年を召しても素敵でしたね。
惜しい人を亡くしました。



13 工藤静香 “工藤静香 ベスト”

急に時代変わりますが工藤静香様のベスト盤。
名曲がボブマーリー並みに多くてブッ飛ばされます。
正直特に音域が広いとか歌が上手いとかではないのですが、音感がいいから音を外さずに歌っていて、声の倍音が絶妙に気持ちいいので永遠に聴けます。

声は持って生まれたものですが、ルックスとか存在感も含めて絶大なカリスマだったんだろうなあと思うんですが、いかんせんリアタイで知らないのは残念。



14 尾崎豊 “壊れた扉から”

1stばかり取り沙汰される尾崎さんですが、個人的にはこのアルバムが好きです。
「Forget-me-not」という曲が名曲で、スタジオのレコーディングなのにようこれで通したなってくらいの鬼気迫る歌唱がズキューンです。
あとは「米軍キャンプ」も名曲。ほんとに繊細な人だったんだろうなあと思うのです。



15 宇多田ヒカル “First Love”

このアルバムは時代を変えましたねー。
これ出た時小学生でしたけど、町が一瞬で宇多田ヒカル一色になりました。それくらい衝撃的なデビューだったんです。



16 SCARS “THE ALBUM”

上記のSEEDAさんの反抗期っぽい頃のグループでのアルバム。
とにかく当時衝撃的にかっこよかったし、当時スカーズが出てきて東京中の場末のクラブの出演者はみんな急にスカーズみたいな歌い方になったほどでした。

音のかっこよさもですが、歌詞のストレートさとリリカルさのバランスも最高です。ニューヨークでいうディプセットが完全に東京・川崎のスカーズでした。



17 城間ひろみ “戦後うたのはじまり”

沖縄の民謡歌手の城間ひろみさんのアルバム。

メロディとか声とか雰囲気とかとにかく涼しげで最高です。かけるだけで空気が変わる名盤です。

今地球温暖化が深刻ですし、一家に一枚おすすめしたいです。

ゲストの人の歌も入っていて、どの人もいいです。

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