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不動産ファンド業界でリーマンショックから成熟期までを経験したいま、やりたいこと

SANUチームが人生と仕事について語るシリーズ。毎週1名ずつ、自身の言葉でnoteとWantedlyにて記事を公開します。今回は事業開発本部にてアセットマネジメント部長を勤める木村 真緒です。

木村真緒
アセットマネジメント部長
野村不動産株式会社に新卒入社し、不動産ファンドのファンドマネージャーとして従事。異動を機に三井不動産投資顧問株式会社へ転職しアセットマネージャーとしてのキャリアを積む。外資系不動産ファンド会社を経て、2022年SANUへ参画。夏になると、週末は阿波踊りで様々なお祭りに参加しています。


SANU拠点を育てる仕事

こんにちは。私はSANUでアセットマネジメント(AM)とプロパティマネジメント(PM)という分野を担当しています。不動産業界以外の方にはあまりなじみのないお仕事だと思いますが、SANU 2nd Homeの“拠点”(SANUメンバーが過ごせるセカンドホームを私たちは“拠点”と呼んでいます)を不動産投資という観点、建物や設備などハード面の観点から管理する役割を担っています。

不動産AM/PMというお仕事に携わっている方々の多くは、比較的都市圏に所在する中規模から大規模ビルを相手にしていると思いますので、必然的に世の中に蓄積されているノウハウは、都市圏のビルに対するものが多くなっていきます。ですので、自然豊かな場所にあるSANUの拠点を体系的にマネジメントしていこうとすることは、とてもチャレンジングなことだと思っています。

私たちが扱うのは、世の中にノウハウが蓄積されているRC造の建築ではなく、環境負荷が低いと注目を集め始めている木造の建築。そして、敷地の角に申し訳程度に植えられた植栽ではなく、自然から維持管理を引き継いだ森や樹木たちです。

SANUメンバーのみなさんが安全で快適に過ごせるだけでなく、自然と人間が対等に過ごせる場所へ育てていくことが私たちの仕事です。


(写真提供:神戸市)


ひとは共感でこころが動き、こころが動くと日々が変わる

私はあまりSANUっぽくない学生時代を過ごしてきました。今でこそ、初心者レベルの登山を楽しむようになりましたが、当時は登山をするでもなく、サーフィンをするでもなく、家でドラマを見たり、ラジオを聴くのが大好きでした。

ただ、少しのめり込みやすい性分のようで、テレビドラマは放映時間が重ならない限りほとんど見ていましたし、ラジオから流れてくる音楽の歌詞を書きおこしていました。ただ、どっぷり浸かってみたかったんでしょうね。残念ながら、脚本家にも作詞家にもなりませんでしたが、振り返ると、あの頃は様々なエンターテインメントを深堀りしながら、おもしろいドラマやこころを動かす楽曲には自分ごとのように感じられるポイントがあることを漠然と理解していたように思います。「共感というものは、大きなエネルギーを生みそうだ」という予感が生まれたのは、このころだと思います。

もっとも、私は良くも悪くも影響を受けやすい人間で、「先生が楽しそうに授業するから算数が好き」というような子どもでした。誰かがわくわくすることは、私もわくわくするはず、と。

そんな共感力強めの私が、心に引っ掛かり続けていたトピックと言えば、自然災害と環境問題。災害で死者が出ない世の中になってほしい、という想いは、小学生時代に経験した阪神大震災がきっかけでした。

翌朝テレビで見た神戸の様子はまるで戦場のよう…。神戸で一人暮らしをしている従妹とは連絡が取れない日々が過ぎ…。(二週間後、従妹は無事、我が家に避難することができました。)日々、増え続ける死者数に命は儚く奇跡的であることを知り、人間の力が自然の力に遠く及ばないことを知るには大きすぎる代償でした。

一度、衝撃的な体験をすると、想像力が働きやすいのでしょうか。中学生のころには、地球の裏側で起きている環境破壊、紛争、人種差別などに思いを馳せ、心を痛めていました。



経済活動を学ぶ15年間

災害や環境問題だけでなく、人間同士の関係性から、自ら命を終わらせてしまうひともいます。兎にも角にも、ひとの命も自然の命も、寿命以外の理由で途絶えてしまう世界を終わらせたい。

ひととひとの関係、ひとと自然の関係にアプローチするのであれば、その間にある“空間”や“場所”に携わる仕事がいいなと考え、ご縁をいただいた不動産デベロッパーに入社しました。

配属先は不動産ファンド部門。投資家や金融機関のみなさまから預かったお金で不動産に投資し、きちんと稼げるよう計画的な維持管理を行い、時にはアグレッシブなリニューアルを行い、マーケットの流れを見極め、いい価格で売却する、そんな仕事です。

利益だけが評価される仕事なのかな…と、当初はがっかりしていたのですが、携わってみると印象はがらりと変わりました。不動産は実に人間的な存在で、かわいがりがいがあるんです。簡単に言うと、少しさびれたようなビルであっても、手をかけていくと活気が生まれ、収益も生まれるようになる。アセットマネジメントは、不動産を育てていく仕事であり、担当物件の売却のことを「お嫁に出す」と表現するひともいるほどです。

ここで学び、今も土台となっていることの一つは、投資に対するリターンを否が応でも見える化することでした。おもしろそう!というアイデアだけでは投資してもらえませんので、どのように収益に繋がっていくのかを、ロジカルに数字に落としていく作業です。定性的なものまで数字に落としていくことはなかなか骨が折れますが、資本主義の中で戦うにあたって必要な武器です。

そして、もう一つ重要なことも知りました。どんなに数字で説明できたとしても、共感してもらえないと投資は動かないということ。数字と共感がそろって初めて、物事は動きます。



全てが停止した2020年

2020年、みなさんはどのような想いで過ごしていたでしょうか。どうすればよいのか、何ができるのか、こんなにも未来の見えない日々があったでしょうか。

未来が見づらくなった分、毎日を必死に生きていた日々から一歩下がって俯瞰できるようになると、私はやりたいことを全く叶えていないじゃないか、ということに気づきました。誰もがひとに優しく、地球に優しい未来のために何もやっていない。

当時は不動産ファンドのアセットマネージャーをしていましたので、その時できたことがファンドのサステナビリティ担当にしてもらうことでした。所属部署が受け持つ不動産ファンドは500億円規模のもので、様々な環境認証を取得したり、GHG排出量を計算しているとあっという間に時間がたちます。他社の取り組みに遅れを取らぬよう、チェックリストにチェックを入れていくような作業が続きます。

あれ、やりたかったサステナビリティってこういうことだったっけ…?答えを探すべくネット検索した際に出会ったのがSANUでした。直感的にこれだと思い、数日後には白樺湖1stを見に行き、採用ページの応募ボタンを押していました。



半径5mを愛せる世の中に

SANU 2nd Homeの拠点の育成は、まだまだ始まったばかりです。サステナビリティの実現と経済的な成功を同時に叶えていくことは決して簡単ではありませんが、SANUは真正面から取り組もうとしています。そして、SANUの拠点はSANU社員だけで育てられるものではなく、SANUメンバーをはじめとする関わってくださるみなさんとともに育てていくものです。みなさんに想いを重ねて頂けるよう、私たちはみなさんのこころを動かし続けられるものを作ってまいります。自分の半径5mの、ひとに、自然に、優しい心を持てるひとを増やせるように。

SANUではともに働く仲間を募集中!

SANUの拠点を育てていく作業は、まだまだ始まったばかり。自然と木造建築を育てていくプロパティーマネージャーも募集中です。全く新しい分野の仕事ですので、これまでの経験を活かしつつ、チャレンジしてみたい方、お待ちしています。他にも、現在のSANUでは様々なキャリアを生かせるポジションを募集していますので、SANUのことが気になった方はぜひご連絡ください。

一緒にSANUの世界を広げていきましょう!




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