災害時における避難所の開設・運営に関しての情報サイトまとめ ~性的マイノリティへの配慮についても少し~
災害時における避難所の開設・運営に関しての情報サイトまとめ
私が暮らす熊本市では熊本地震の経験も踏まえ、災害発生前から各地域での避難所について事前に運営委員会を組織化し、日頃からの訓練や会合を持つことで発災時の避難や避難所の運営がスムーズなものとなるように準備を進めています。
自分は昨年度(2020年)から、地震等大規模災害発生時の避難所運営委員会に参加させていただき、主に救護や福祉問題についての立場から関わってきています。。
おそらくは熊本自身の際に自分が避難した先での避難所運営に携わったことや、福祉職、介護職の経験があることから推薦していただいたのだと思います。
運営委員会の中の有志で情報の共有を図っていて、自分が見つけた資料サイトなどをぽつぽつと紹介しています。
主に避難所の解説や運営について参考になるサイト、昨今の情勢から避難所での感染症対策に言及しているサイトをまとめたので、自分としての備忘録としてこちらにも記しておきます。
自治体の情報については、実際の指導協力体制を取ることになる熊本でのことが中心になりますが、その他のサイトは全国的なものを載せているつもりです。
後半には自分がゲイであることからも性的マイノリティの避難所利用者への配慮のことについても少し書いています。
災害全般、感染症全般についてはもっと広範な網羅が必要となるでしょうが、こちらではあくまでも避難所に絞っての記載としてますので、ご了承ください。
★熊本市
●熊本市の避難所開設・運営マニュアルがリンクされているページ
https://www.city.kumamoto.jp/hpKiji/pub/detail.aspx?c_id=5&id=25322&class_set_id=2&class_id=122
●熊本市の避難所での感染症対策ついての概要が記されたページ
https://www.city.kumamoto.jp/hpKiji/pub/detail.aspx?c_id=5&id=28283&class_set_id=2&class_id=122
★国(内閣、厚生労働省等)
●国の避難所に関しての総合ページ
http://www.bousai.go.jp/taisaku/hinanjo/index.html
●上記より新しい情報が載っていて、感染症に関しても反映しているページ
http://www.bousai.go.jp/index.html
●新型コロナウイルス感染症対策に配慮した避難所運営のポイント(動画説明)
http://www.bousai.go.jp/coronam.html
★熊本県
●熊本県の避難所運営マニュアルについてのページ
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/27/51298.html
●熊本県の避難所における新型コロナウイルス感染症への対応指針
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/27/51304.html
●熊本県の避難所における感染症対策(感染症全般)
https://www.pref.kumamoto.jp/soshiki/30/4888.html
★その他の団体等による情報
●日本医師会による避難所運営マニュアルのリンクのあるページ
https://www.med.or.jp/doctor/kansen/novel_corona/009082.html
●NPO全国災害ボランティア支援団体ネットワークのサイト
●同団体のガイドラインページにある「新型コロナウイルス避難生活お役立ちサポートブック」では具体的な教室配置の例も掲載
●火の国会議を主催されている熊本災害ボランティア団体ネットワーク(KVOAD)のサイト
●日本感染症学会のサイト内の避難所に関してのマニュアルのあるページ(2011年資料)
https://www.kansensho.or.jp/modules/topics/index.php?content_id=17
●国立感染症研究所のサイトにおける熊本大分震災 被災地・避難所における感染症対策関連リンク集
https://www.niid.go.jp/niid/ja/disaster/earthquake201604/2377-idsc/6432-kumamoto-qa-link.html
★性的マイノリティをも含む避難所利用者への配慮について
自分自身が出生性が男性、性自認が男性の同性愛者ということもあり、避難所においての性的マイノリティに対しての配慮をどのように考えていけばいいのか学びたいと思っています。
●西日本新聞2019年10月5日記事
「避難所でもLGBT配慮 熊本県、運営マニュアル改定へ 九州初、地震教訓生かす」
https://www.nishinippon.co.jp/item/n/548671/
記事中には熊本県においてのガイドラインを「年度中には改訂」予定とのことでしたが、2021年4月の段階においてはガイドライン等での言及や関連した情報は私には確認出来ませんでした。
実際に性的マイノリティについて配慮した自治体の運営マニュアルも出てきてはいるようですが、サイトページの確認がなかなか出来ず、見つけたものを少し載せておきます。
●船橋市の避難所運営マニュアルへのリンクページ
https://www.city.funabashi.lg.jp/bousai/taisaku/p025042.html
この船橋市のマニュアルにはLGBTという文言は配慮すべき利用者として文言は出てきていますが、具体的な配慮内容にはまだ言及できていないようです(2021年4月現在)。
●名古屋市の避難所運営マニュアルへのリンクページ
https://www.city.nagoya.jp/bosaikikikanri/page/0000045322.html
マニュアル内の解説として「セクシュアル・マイノリティの方」への配慮として「トイレや風呂、更衣室の利用、下着などの物資の配布について配慮が必要。ただし、当事者であることを知られたくない方など様々な方がいらっしゃるので個々人の選択を大切にする」との文章がありました。
詳細な具体例や発災初期の大人数での避難所対応では難しいかもですが、性的マイノリティ側からの提言として岩手レインボー・ネットワークが作成された「にじいろ防災ガイド」が下記のサイトからダウンロード出来ます。
●にじいろ防災ガイドがダウンロードできる教職員共済のサイト内ページ
https://www.kyousyokuin.or.jp/enjoy/column/health/bousai/20190226.html
また性的マイノリティに関わらず、避難所における様々な利用者への配慮事例としては、下記のページからダウンロード出来る事例集も参考になるかと思います。
●東日本大震災女性支援ネットワークによる『こんな支援が欲しかった!?現場に学ぶ、女性と多様なニーズに配慮した災害支援事例集』がダウンロード出来るページ
http://risetogetherjp.org/?p=2189
性的マイノリティをも考慮に入れた避難所の運営については、自分も正直どのように具体化していっていいかがまだまだ分からないでいます。
基本的には個別居住スペースの確保、個別利用を原則とした更衣室やシャワー室の設定、個々人により必要度に差がある物資の受け渡しでの配慮(生理用品や下着、衣類等も含む)、そして運営側や利用者全体における「多様な人々が利用する可能性を考慮できる想像力」の構築が必要とは思いますが、意識改革を待つようなものでも無いとは思っていますし。
自分のこれからの地域への関わりも含め、具体化とマニュアル化を考えていきたいなと思いながら。
2021年4月25日
了
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