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冬か、夏か。あるいはその狭間。

十勝の村で過ごす、初めての5月。
いろいろ驚きながら過ごしていたら、また新たなるものがやってきた。


3日ほど前から、突如、庭に響き渡るようになったキリキリキリキリ という音

音は木々からやってくる

鳥の声?なんの声?

どうやらうちの庭だけじゃない。公園にいても、あたりのお宅の木からも、村中から聞こえてくる。

なにこれ。

鳥の鳴き声かな、とも思ったが、
こんなにいきなりの大合唱、
なんか違う。

こーいう感じ、なんだったっけ、
思い出せそうで思い出せずにいたのだけど

「北海道 5月 キリキリ鳴く」
で検索してみたら出てきた。

これ、蝉の声でした。

5月に鳴く蝉 エゾハルゼミ。
北海道では平地で、本州でも標高の高い山地に分布が確認されているみたい。

いきなり一斉に聞こえるようになったのは
気温が上がって、その日幼虫が孵化したからじゃないかと思う。
夏に蝉が鳴き始めるあの感じ、
あーこれだったかとやっと腑に落ちた。

キリキリという声は鳥の鳴き声のようでもあり趣がある。
まだ少し涼しくもある気候に爽やかに響く。

5月に蝉、5月に蝉…、とまだ驚き覚めやらぬ中マックスバリュに買い物に行き
レジを待ちながら、ずらりと並ぶ花火売り場を眺めた。

花火セットが、レジ横に縦三列ほど堂々と場所をとって並んでいる。大小各種セットがずらり。
実はこれ、来た4月の当初からあった。花火なんて関西では7月頃からしか並ばないから
なんだか早いなぁとは思っていたのだけど

蝉の声を聞いてしまった今、
ものすごくその存在が目に飛び込んで来る。

蝉に花火に
これはもう夏気分でしょうがない。

少し前まですごく寒くて、
耐え切れず5月なのにストーブ炊いていたことも
実は、家ではまだ寝巻きにフリースを着ていることも。
全部なかったことのようにして、
蝉と花火がそこにいる。

冬か、夏か?
というバーが、ガチャリといきなり切り替えられたような。
またやってくる冬の前に、
今やらなきゃいつやるのよと、生き急ぐような
そんな感覚でいきなり北海道の夏が始まっている。


夏めいたわがやの庭の花にも新たなメンバーが登場。
ツツジたちがきれいに咲き出した。

ようやく咲いたエゾムラサキツツジ

木の枝にハンカチが引っかかってるな…って思って近づいたら、ピンクの花だった、というエゾムラサキツツジ。そのくらい唐突に、ある日花をつけた。

どことなく南国風でかわいいピンクの花。
このエゾムラサキツツジは、"北国の春の訪れを告げる花"だという。

夏なのか春なのか
どっちなのかが、もはやわからない季節。

冬が終わりつつあることは確かなのだが、
蝉の声を聞きながら、フリースをそろそろしまうべきかを、まだ少し悩んでいる。

こちらはおそらくヤマツツジ
コクワと草が茂る中、蝉の声がする5月の庭は
まだ少し肌寒い

そのほかの5月の驚きは前回に記録↓

書いても書いても、新たな驚きが続く素敵な村「中札内」に住んでます!

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