馬太乍(うまたつくる)

大文豪になって旅館に缶詰になるのが夢です。

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最近の記事

    • 馬太乍はつくりたい。

      私は馬太乍という名前でよくお絵描きをしています。 "うまたつくる"ってよみます。 どう意味なのかと聞かれることがたまにありますが、なんとなく濁してきてしまいました。 自分で名付けておきながら、 ちょっと恥ずかしかったりするからです。 自信を持ってこうだよ!って言えるほど 理由がはっきりしていなかったからっていうのもありました。 でも、 今日、ずっと前から行きたかったデザフェスっていうクリエイターが大集合するイベントに行ってきました。 そこには所狭しと並ぶたくさんのクリエ

      • 元気になってよかったね

        花は咲いては枯れ、 人は出会い別れ、 失くしてはまた手に入れ、 折れた背骨は固まって、 切れた靭帯もくっつきます。 「体の一部と言っても過言ではない」 「頼りになると言った点で、  理想の彼氏像であるかもしれない」 と訳のわからん思想が芽生えてしまうくらい肌身離さず付けていたコルセットは、お医者様にもうしなくてもいいよと言われた瞬間あっさり脱ぎ捨て、 それ以来一度もつけていません。 トイレはもう一人で行けます。 お風呂も自分で入れます。 たまに温泉とか行きます。 ラジオ体

        • 私の1週間。

          月曜日 珍しく早起きができたので朝ごはんを食べたりゆっくりしながら準備をして出社する。 会社について、自分のデスクの鍵がないことに気がつく。家に忘れたと思ったので、取りに帰るが、どこに置いたか分からなくなってしまう。 一通り大騒ぎしながら探すも全く見つからず焦りまくり、気持ちが悪くなる。 部屋をひっくり返す勢いで捜索した結果、ええ。そんなところにあったの?と拍子抜けしてしまうような紙袋の中から出てきて、当初の予定の3倍の時間がかかるも会社に戻る。 申し訳なさ全壊で帰ると、上

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        • 馬太の旅記録
          3本
        • 怪我したってよ
          6本

        記事

          季節外れのとうもろこし

          きのうきのう、あるところに一人のおばあちゃんが立っていました。 そのあるところというのはバカみたいに急な坂道で、おばあちゃんは坂の三分の一も上がっていないところで疲れてしまったようでした。 一人で登り切ることもできなければ、下ることもできない窮地に立たされたお婆さんは困り果てていました。 そんなところに、初めてスタジオでエレキギターを弾きにいこうとするワクワクでいっぱいの私が通りかかりました。 見るからに困ってるおばあちゃんを放って置けない、めちゃめちゃいい子の私が話

          季節外れのとうもろこし

          ジムサバイバー

          これは、わたしが『しごできおーえる』に成り上がるまでの成長を記録したい物語である。 この物語を書こうと思い立ったのが、研修5日目の帰り道。 研修初日から記録する気がない時点で先行きが怪しすぎる物語でもあるから、今のところ記録したいという願望しか言えないのである。 さぁ、自他共に認める箔付きの自己管理苦手マンなわたしに任された仕事は、なんとハウスメーカーの設計管理。 みんながわたしを心配してくれる声と、 わたしと一緒に働くことになる職場の人たちを憐れむような声が聞こえてく

          ネジひとつ。

          ネジが落ちていた。 ついに、外れてしまった頭のネジが視覚的に見えるようになってしまったのかな。 と一瞬本気で思いかけて、 いや、待てよ。 私は今、腰と膝を装具で固められていて、外れちゃいけないネジまみれの生活で、 見逃してしまうかもしれないくらい自然に落ちているこのネジは、本来ここに落ちていていいものではないんだよな。 と、冷静さを取り戻しました。 焦っても仕方ないから、とりあえず落ち着こう。 落ち着くために、 ネジサイドの気持ちを考えてみることにしました。 埋め

          麻酔vs私 リベンジマッチ

          麻酔との戦いで大敗を喫したのが約一ヶ月前。 因縁の相手と再び対峙する日がやってきました。 「次は麻酔に勝てるように頑張って」 聞いたことない激励の言葉をいただき、次の手術も楽しみにしていました。 お酒に強い人は麻酔にも強いと風の噂で聞き、一時退院期間中、ここぞとばかりに缶ビールのプルタプを気持ちよく開けました。 元々そんなに強くないうえに、約二ヶ月の間お酒を飲んでいないもんだから、余計弱くなっていた私は半分も飲んでいないうちに酔っ払いになるお酒弱いマンになってしまってい

          麻酔vs私 リベンジマッチ

          麻酔vs私

          本当に怪我をしているかわからないシュレディンガーの膝の中身を確認してもらう手術をしました。 手術が終わり開口一番 「やっぱり靭帯切れてましたか?」 と先生に質問すると 「そうだね、切れてるね」 と優しく、淡い期待を鋭く切り刻む回答をしてくれました。 まだ体内に残っている麻酔の効果を使い切るように眠りにつこうとする朧げな意識の中で私は麻酔に負けたことをゆっくりと自覚したのでした。 手術前、同じ病室で仲良くしてくれてる方や、リハビリの先生が、私がさぞ緊張しているのではないか

          シュレデンガーの膝

          膝の靭帯を切ったと診断された私だけど もしかしたら、本当は、 靭帯なんて切れていないんじゃないかと、思ってしまう自分がいる。 果たしてこれはポジティブシンキングなのか。 それとも、単なる現実逃避に過ぎないのか。 無理やりポジティブに捉えようとしてるわけでも、病院生活が嫌すぎるから現実逃避をしているというわけでもなく、 ただ事実として、実際に切れているところを見てないんだから確認するまでわからないじゃない。 と、本気で思っている。 なんなら、一回切れたけど驚異的な回復力

          シュレデンガーの膝

          その旨煮、異議あり

          入院患者の楽しみといえば ごはん。 運んできてもらうトレーにその日のメニューを書いてくれている紙で確認すると。 ふむ、今日の朝ごはんのメニューは、 白米。 お味噌汁。 漬物。 野菜の旨煮…。 やさいのうまに…。 ……? 順調に楽しみにしていた私の脳内は突然素通りできない単語が入り込んできたことによりプチパニック。 大変だ。 時刻は朝7時。 こんな朝からプチパニックをおこしていては、今日という1日が慌ただしくなってしまうし、何よりご飯が冷めてしまう。 ご飯を食べな

          その旨煮、異議あり

          時をかけないタイプの少女

          わたしはどうやら、ケガをしたらしい。 それもただのケガじゃなくて、大ケガらしい。 レントゲンでスケスケにされ、MRIで輪切りにされて分かったんだけど、背骨は折れていて、膝は靭帯が切れているらしい。 あぁ、そうか。 だからあんなに。 そのことを人に伝えると、わたしよりびっくりして、わたしよりわたしの体を心配してくれていた。 あぁ、そんなに大きなケガなのか。 晴れた日だった。 わたしは先のことを考えるのが少し苦手で、自分の可能性を信じやすいタイプだった。 ちょっと高

          時をかけないタイプの少女

          ヘッドホン、似合うかな?

          ヘッドホンを買いました。 ワイヤレスイヤホンの片耳だけなくすという私の厄介な無くし癖を根本的に解決するために。 流石にその理由だけじゃなカッコつかないから他にも正当化するためのそれっぽい理由を見つけてみた。 一つ、なんか音楽好きのワンランク上に行けてる感じがするから 二つ、なんか音にもっと集中できそうだったから 三つ、確実にイヤホンより無くしにくいから 今まで、ワイヤレスでその存在を気付かれないようなものをつけていたのに、急に主張100%のヘッドホンを装着する。 この

          ヘッドホン、似合うかな?

          財布と社員証と軽課金

          わたしにいつも忘れられる財布、 可哀想。 週に2回の出社でしか使わないくせに家に置き去りにされている社員証、 これも可哀想。 わたしの手でしか移動しないのに、定期的かつ勝手に行方不明で大捜索されるスマホ、 名誉毀損で訴えられても何も言えない。 引っ越して1週間も経たずに無くした家の鍵、 今どこにいるかもわからないけど、ただもう無事でいてくれ。 各所に忘れ去ってしまった傘達、 の友の会を開けば満員御礼、キャンセル待ちまで発生するだろう。 そんな おっちょこちょいを加熱

          財布と社員証と軽課金

          以後気をつけたいとは思ってます。

          「やらなくて良いこと」 「やってほしくないこと」 「やっちゃダメなこと」 をピンポイントで狙い撃ちしてしまう私の特性上、ミスをするのは日常茶飯事で、 毎日何かしらのミスをしては、 謝罪の気持ちと共に、気持ちの切り替えの速さに伴う向上心を表す最適な言葉として、 「以後気をつけます。」を乱用しています。 私はこの言葉にいつも助けてもらい、 助けてもらったのも束の間、 この言葉のしっぽでいつも自分の首を絞めています。 この言葉を使う度、 自分の「気をつけることリスト」が更新さ

          以後気をつけたいとは思ってます。

          きっとあなたと親愛になる私から

          キャリーケースにこれでもかと荷物を詰め込んで、 キャリーケースの名の下にキャリーしまくり、 友人知人の家を泊まり歩く。 そんな日常を送っていた時の話をします。 帰りたいと思う家がいろんなところにあり、 その家には私の帰りを待ってくれる人がいました。 相棒とも言えるキャリーケースとはいつも一緒。 100m以上離れてしまったら活動限界を迎えて死ぬんじゃないかと思うくらい。 自分の心臓が、そこにあるかのようでした。 そんな私をみて、興味を持ってくれる人が、またお家に招いてくれる

          きっとあなたと親愛になる私から