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今の夢を叶えた先の、次の夢


僕の夢は、エーデルワイスファームの三代目となること。
そのためにココまできました。

この味を美味しいと喜んでくれるファンは勿論のこと。
僕自身がこの味で育ち、この味を失いたくないと思いました。

弟がベーカリーを担当したおかげで
家族総出といった大義名分になりましたが
兄弟揃って、そんな事はどうでも良いんです笑

「このハムやベーコンなどを自分の世代、後の世代へ残したい」
「このハムやベーコンなどを活かして、更に美味しいパンを作りたい」

単純明快、至極当然。
自分らがやりたいことをやるだけ。
それがたまたま家族総出になっただけで。

知ってましたか?
エーデルワイスファームの一番のファンは僕たち兄弟なんです笑

実際問題、夢見てきたあの小さい頃に比べて、目前に迫ってきています。
社員として入社し、お互いにしたい事をやれている。
※僕の方はまだ社長ではないが、
 業務に就いているという意味では叶えている

Q.じゃあ、叶えた先は?

A.この味を我々世代、次の世代へ残すことです。


実際に働いてみて


役員が家族間というのもあれば、
従業員の中には僕らが幼少期の頃から知っている方もいて。
感覚としては親戚一同なんです笑

もちろん各々家庭をもっていて働いているわけですから、
仕事はしっかりとやって頂いた上で
それよりも「こうしてほしい」「あぁしてほしい」と
お互いにお互いを尊重し円滑に物事を進められていること
驚きを隠せないですね。

例えばなんですが、職場では役職があって
きちんとした上下関係があって、
中には我が強くて頼み事やお願い事がしづらい、
なんてよくあるじゃないですか。

役員のプライベートはほぼ筒抜けで
それに合わせて従業員もアイドルのファンだったり
韓国ドラマを勧めてたりと、距離感が近いわけなんですよ。

それが一概に良いとは言いませんが、
命令され、なすがなすままに行なう人間はこの会社にはいません。
自分の意思を持って出来ること・出来ないことを発言できる環境と。
また、やりたい事・やってみたい事に挑戦できる会社だと思います。


「バカみたいにこだわること」


祖父である会長のお言葉。

「どんなに費用がかかろうと美味しいものを求める為に、
こだわりを持って作り続ける。
そんな会社が全国に一社くらいあったっていいじゃないか」

前向きに笑って、こうおっしゃっていました。

牧場経営を辞め、今の会社を立ち上げた御方。
小さい頃に見た背中は今も大きく、僕ら兄弟の憧れとなっている。

設立当時は高度経済成長期、低コスト・大量生産が当たり前の時代。
本場ドイツですら、我々が作る同様の製法をほとんどが辞め、
どれだけ多く作れるか、執着していました。
それでも今なお、作り方を貫き通しました。

「まず、自信を持ちなさい。
こんなにも美味しいものは簡単に探せるものではないのだから。
我々が作っているものは、本物だ」

何よりこの味を食べ続け育ってきた僕にこそ伝えていって欲しい、と。
この会社に就いたばかりの頃に、
営業・接客の経験が乏しかった僕におっしゃっていました。

繁忙期になれば、僕自身も製造へ関わっています。
主に精肉の整形 ~ 乾燥・燻煙作業まで。

無論、危険が伴う作業なので気は抜けないし
機械作業ではなく手作業なので細かく確認しなければならない。

何より完成品がお客様の口に運ばれる以上、
厳しい査定で納得のいく逸品を作り上げています。

『焼豚の火入れ』
実際に僕が製造しました
引用:エーデルワイスファーム Instagramより

『こだわり』を徹底的に

お客様に感動を与える。
では、その為にどうするのか。

自分らが納得のいくまで、試行回数を繰り返すだけです。

商品開発ではさまざまな物が作り上げられてきましたが、
僕を含め役員(家族)が納得の製品と思うまで
打ち切られては改良されます。
一発で採用された製品は、ほぼありません。

調味料配分や原材料の見直し。
乾燥・燻製の時間や温度帯。
出来上がりの大きさや厚さ。
季節がらの製品かどうか、などなど。
一つ一つやっていくうちに改良回数が二桁になった事も。

でも、一つも失敗ではないんですよ
ただ、エーデルワイスファームの商品ブランドに合っていないので
合わせる為の微調整。

例えるなら、『食品のチューニング』でしょうか。
カレー屋さんとかだと甘口・中辛・辛口があって
それぞれ風味も変わってくるのと一緒で。

商品の説明を聞いたときにその味に到達できているのか。
もしくはその味以上となっているのか。
「また食べたい」と思える商品となれば、
逆に改良の余地はなくほぼ採用となります。
……滅多に起こりませんが笑

ただ、それまでの過程が面白いと思える人間が活躍できる場とも思います。
唐突に「こんなのどう?」とか口出しして
実際に進んだ時には僕も驚きを隠せませんでした。

美味しくさせる為に浮かんだアイデアを無駄にしない。
まずは、試すこと。

過去に会長が行なった考え方は今なお、現場の支えとなっています。



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