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短編小説

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1〜2分で読める短編小説集です。
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#言葉

ブロックリストを開く夜/短編小説

ブロックリストを開く夜/短編小説

夜が深くなった頃、
携帯を眺めながら無意識に開いていたのは
ブロックリストだった。

二度と会いたくない。

そう思っているのに消せない連絡先がある。
でも見たくないからブロックリストには入れている。

大嫌いだと思いながらも
非表示のまま消せない履歴がある。

歯茎に刺さった魚の小骨みたいに、
ずっと私にまとわりついてくる記憶に私はどぎまぎしていた。

今の環境に不満はない。
やりたかった仕事を

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雨が降っているうちに....../短編小説

雨が降っているうちに....../短編小説

鉄の味が口の中にひろがる。
慣れっこの味だ。

今朝の天気予報は雨だったっけ?
その規則に従うかのように
窓にうちつける雨の音が室内に響く。

乱雑にみえて一定に聞こえる雨の音が
少しずつ私を現実へと戻してくれたのだった。

この大雨ならまだ帰ってこないだろう。
雨が止むまでにこの部屋を何とかしなくてはと思った私は、
机に手をかけながら立ち上がり、口元に流れる水滴を袖で拭った。

皮膚に擦れた瞬間

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