#140.【《犬と子供を考える⑧》犬と子供は最高のパートナー】
こんにちは!
15年以上【犬の保育園】の先生を行っている尚ちゃん先生と申します。
また、前回から期間が空いてしまいました・・・・💦
前回は
#139.【《犬と子供を考える⑦》犬の世話を子供にさせるには、何歳になってから?】
をお届けいたしました👇
このシリーズの最後2回は
「犬は子供にとって最高のパートナー」
というお話をしようと思います。
以前も取り上げた、詠み人知らずのイギリスの詩を再度ご紹介します。
子どもが生まれたら犬を飼いなさい
・子どもが赤ん坊のとき、子どものよき守り手となるでしょう
・子どもが幼少期のとき、子どものよき遊び相手となるでしょう
・子どもが少年期のとき、子どものよき理解者となるでしょう
・そして子どもが青年になったとき、自らの死をもって子どもに命の尊さを教えるでしょう
この詩に、犬が子供にとって最高のパートナーになる理由の
すべてが盛り込まれていて、
敢えて私が足し引きすることは無粋なのですが、
ひとつずつ、私の目と体験からお話をしていこうと思います。
子供が赤ん坊のとき、子供のよき守りてとなるでしょう
産まれてすぐの赤ちゃんは犬にとって「エイリアン」そのもの。
違和感いっぱいです。
ですが、数週間、数か月、
数年を経て犬は赤ちゃんを
家族が大事にしている存在」と認識していきます。
それはまぎれもなく、飼い主さんが赤ちゃんを大切にしているから。
犬は本当に、飼い主さんをよく見ています。
飼い主さんの大事な物であれば、自分も尊重しなくては・・・・
赤ちゃんとの慣れない生活の葛藤のなかでも、
赤ちゃんに対して無かった想いや関係性が、次第に出来上がっていきます。
良く、飼い犬が赤ちゃんや小さな子どもを守ったり、
お世話をするように後をつけたり、
心配するような仕草をしたりする動画などがありますが、
それは明らかに犬の中で、「あかちゃん」が「未知のエイリアン」から
「家族の大切な一員」として認識が出来てきたからこそ。
時に、赤ちゃんや子供を危機的状況から救う愛犬の姿は、
多くの大人の心を打ちますよね。
そういった意味で犬は赤ちゃんの心強い「守りて」となることが在るのです。
もちろん。実際は乳幼児に対する犬の咬みつき事故は多いですから、
油断せずに状況や環境、関係性には十分に気を付けたうえで、ですが。
子どもが幼少期のとき、子どものよき遊び相手となるでしょう
小学生くらいまでのお子さんは、本当に犬と良い関係を築きやすいです。
惜しむらくはその方法を、親御さんがご存じない事。
私は自分の子供たちのみならず、トレーナーとして、
多くのご家庭のお子さんに「犬との遊び方」や
「トレーニングの仕方」をアドバイスしてきましたが、
本当に子供たちは飲み込みが速く、タイミングを掴むのがうまく、
素直です。
そのため、特に体を使った遊びやドッグスポーツの導入、
クリッカーなどは大人の方よりも早くコツを掴んで、
愛犬と一緒に楽しんで行ってくれることが多いです。
私は「犬との遊び」はそのまま「犬のしつけ」だと思います。
特に、遊びの中で物事のルールや成り立ち、
他者との関係性を学んでいくことは犬も子供も同じです。
また、アジリティやドッグダンスなどは、
若くて機敏な子供と犬にはぴったりの
パートナーシップを築けるツールになります。
「守り手」「保護者」としての犬は、
子供と共に遊びを通して「子供に対しての態度」をどのように設定していくのかを決めます。
この時期にきちんとした子供と犬とのかかわりを持たせることで、
お互いがお互いの命にたいして「尊敬」「共有」等を学んでいくのです。
よく「うちの犬は子供を下に見ている」「子供のいう事は聞かない」
という声を聞きますが、
これは犬が子供を舐めて下に見てかかっているというよりも、
家族の関係のなかでの位置づけの観察の結果。
そして、犬と子供がどうかかわってきたか。それによるものだと思います。
より詳しくは、来週末22日のオンラインセミナーでも取り上げようと思っている話題です。
実際、アジリティやフライボール、ディスクなどの大会では、
ユースという若者対象の大会があり、
10歳を超えたばかりの子供たちが大人顔負けのすばらしいパフォーマンスを犬と見せてくれることは多いです。
「子供のいう事を全然聞かない」「子供を下に見ている」ということは、
必ずしもすべての犬に共通する事ではないと私は思います。
ただ、子供と犬が素晴らしいパートナーになるためには、
「犬」「子供」両方に、
きちんとした目と手と時間を使うことがある程度
必要になるだろうとは思います。
そしてこれは私の経験談ですが、
子供のいる家の犬というのは非常に穏やかでキャパシティ、
つまり物事の受け入れの幅が広いように感じます。
物事に対しての適応性、柔軟性があり、
忍耐強いという印象が確かにあります。
もちろん、個体差はあるでしょうけれど、
それは「犬だけにかまっていられない」という家族の状況が、
良い方に作用する結果。
犬の方にとっても、子供と暮らす事はメリットがあります。
大人だけの生活とは違い、
子供のいる生活は「日常」が賑やかで刺激に満ちています。
その刺激に否応なく適応する結果、許容範囲の広い、忍耐強い犬に育つことになるのです。
さて、次回は詩の後半ふたつ、
子供の少年期・青年期に犬が教えてくれることをお話しようと思います。
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