見出し画像

初夏を聴く【夫エッセイ】#シロクマ文芸部🐻‍❄️

初夏を聴く-

初夏の音を聴く。
この時期が私は一番好きだった。
ちょうど良い暖かさになってきて、
青空の青も抜けるような青色で。
新緑の緑の色とそのサワサワという音が気持ち良い。
今年まではそんな季節一辺倒だったのに。

「今日は、最初の恋人の命日だったんだよね」

なんでもないことのように言った、夫。

…初めて知った。
昨年は言っていなかった。

今日(5/19)はちょうど、大黒摩季がテレビに出ていて、
90年代の歌姫の親友として、ZARDの坂井泉水のことを話していた。
彼女の命日は2007年5月27日享年40歳。
…私は、ZARDの坂井泉水さんをいつの間にか年齢をこえてしまったということか…!
衝撃を受けた。
私が26歳になる年に彼女は亡くなった。
まだ私は20代前半くらいの気持ちで婦人科系の病気なんて
自分には縁がないと思っていた。
…思いっきりなっていたけれどな。
彼女は大黒摩季の復帰ライブの最中に亡くなったようだ。デビュー日だったようだ。

「そういうのって重なるんだよね」
って夫は言った。

最初の彼女は、彼女の20歳の誕生日の前日に亡くなったらしい。でも確かに彼女は、19年は生きたのだと。

私はおそるおそる、
「毎年思い出してるの?」

「忘れる訳がないじゃない」

と即答。
そうですよね、そうだよな、と思い直す。

「でももう、ちょうど20年も経つんだなあ…」

と夫がぽつりと。

2003年、私はと言えば、22歳になる年。

ちなみに、夫の元妻は私の一歳下の21歳。
その彼女は、20歳。
私が一白水星で、私は今年42歳。
元妻は九紫火星、41歳。
その彼女は八白土星、生きていれば40歳。

…という風に私は考える癖がある。


***
今日は(5/19)、救急車に同乗した日でもあった。

夫が目眩で耳鼻科を受診したのが、
最初の彼女の命日だった。

耳鼻科は耳鼻科でも脳神経外科もある耳鼻科を
受診していた。

その前に、今週の月曜日、前職場で関係、ゆかりのある近くの病院を体調不良で受診していた。
それで目眩もあるというから、たまたま近くのMRIのある脳神経外科もある耳鼻科を紹介されて受診する運びになった。

そのMRIに以前の脳幹出血の跡も写り、
新たな小脳出血も発見された。
そこの脳神経外科の先生はこれは大変と
(脳動静脈奇形もはっきり写っていた、こういう状態のことを言うのだと初めて私は理解した)
救急車で医大まで行って欲しいと手配した。
それで、家族(妻)の私に連絡が夫から来た。

夫からのLINEをお昼過ぎに見た私は仰天して、
一緒に働いている人に早退だけ伝えて、
息せき切って、耳鼻科に駆けつけた。

救急車に同乗して、医大でCTを撮って見て貰った。

夫は、意思疎通も出来るし、話せるから
軽い状態ではあったらしい。

今回のタイミングはドンピシャだったと私は思った。

ここには書いていなかったのだが…
GW中、夜中に屋根裏のロフトから
物音がずっと続いていたことがあった。
猫達がイタズラして棚の部品を落として遊んでいるときもあるから、
その音に酷似していて、
猫達と思って、ロフトに駆け上がって
「こら〜!」
と叫んだこともある。
誰もいなかった。
その音くらい響く音が聞こえるのである。

連休中は、その音騒動に少し悩まされていたが…
その音は、連休明けの夜には聞こえなくなっていた。
私は、【明日から仕事だから小さい音はもう気にしないからな、睡眠不足には変えられない】と心に宣言してシャットアウトもしていた。

…夫が病院を受診した月曜から聞こえなくなった気がする。
夫の一大事(夫の前の愛猫ミーちゃんの亡くなった三日間や亡くなった一カ月後や四十九日の日とか試験前とか…)前のアパートの時は、光センサーの光で何かを伝えようとしていた。普段は人間が通ったときしか反応しない、光センサーが、ミーちゃんの亡くなった三日間はひっきりなしに、ピカッ、ピカッと光っていた。
私はその度に夫に怖いから伝えていた。
でも、邪悪なモノではないなと私も気付いてはいた。
これは、ある意味鈍感な夫は気付かないから、
ある意味敏感な私に何とか伝えようとする、
私は怖いから、夫に話す、
私はミーちゃんが来ているのではないか?
と言ってしまう。
夫もミーちゃんのことなら、本気になって聞くので…
ピンチ?の度に現れるので、
夫はいろいろな人、猫達に守られているような気がする。
夫が折れそうなときに、タイミング良く助け船も入るような気がする。


今回の彼女の命日に、脳神経外科のある耳鼻科を受診出来たのも、偶然ではないのだなと私は感じた。

初夏の音がしてくるこの季節…
私は、顔も分からない彼女にお礼を言って、
手を合わせた。



※1993年、大黒摩季の「あなただけ見つめてる」初めて買ったシングルCDでした。
アニメのスラムダンクEDもさることながら、あのようなアップテンポの曲が好きでした。
スラムダンクOP曲WANDS「世界が終わるまでは…」は…双子の妹が買いました✌️これは
2回目のEDかな?
ZARDの「負けないで」は、1992年、
小学5年で友達いなくて一匹狼の私の
応援歌📣になっておりました。
影響はかなり受けていたのでございます。
…しかし、一番初めに、購入したCDは…
森高千里の「気分爽快」かもしれない。
男性アーティストでは、
1994年ミスチルの「イノセントワールド」
が最初です。

※追記 夫の最初の彼女はくだんの彼女では
なかったようです。
その前にいたようです。
二歳下の彼女が最初のようです。
その話を聞いたとき、また新たな事実を
聞いてしまい…また今度書きたいと思います。

この記事が参加している募集

#スキしてみて

527,285件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?