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守護霊のりおちゃん

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「まさかわたしが乳がんに?!」 大分県別府市に住む主婦の小百合には、普通の人間にはない能力が備わっていた。特定健診で右乳房に乳がんが見つかった小百合は、摘出手術を受けることに。…
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記事一覧

崇徳天皇への願い文

福岡県朝倉市は、大分県日田市の隣に位置する。山や田畑が広がる、農業のさかんな地域だ。 美…

死者からの電子メール

わたしが大阪の実家から別府に帰った翌日。夫を送り出し、洗濯機を回しながら寝室でゴロゴロし…

當麻寺、小宇宙を旅して

當麻寺は612年、聖徳太子の弟・麻呂子親王によって創建された。681年に孫の當麻国見が現…

おじいちゃんはイケメン

その日の夜。亡くなった祖父がわたしの夢に現れた。夢枕に立った祖父は黒髪で、まだ若かった。…

結びの宮

那智勝浦ICで一般道に降りると、わたしは県道43号(那智山勝浦線)を那智山に向かって進んだ…

神の山・あの世の入口

わたしは那智の滝に向かう前に、熊野本宮にもお参りして行くことにした。富田川沿いの国道は、…

おじいちゃんの墓参り

大阪府太子町は、わたしの実家から車で小一時間の距離にある。二上山の山頂を境に、奈良県香芝市と隣接している。太子町にある叡福寺というお寺が、わが家の菩提寺だ。 墓参りに行く前に、わたしはスーパーで仏花を買った。 仏花は地方により備え方が異なる。関西では「関西仏花」と呼ばれるスタイルが主流だ。下草(ヒサカキ)を背当てにし、青、白、黄、赤の花が縦にならぶ。関東でサカキと呼ばれている植物が、関西のヒサカキ(非榊)である。 「“墓前用”と書いてある花を買わんとあかんで」 母がそう

認知症 or 天然ボケ 

帰省した日の翌朝。わたしは実家の隣家に住む祖母のところにあいさつに行った。祖母の家は二世…

抗うつ薬ってキレイになるの?

「いやぁ~!いいやんその髪型」 姉の甲高い声が、勝手口から響いた。わたしは実家のダイニン…

のつはる寿司ドライブ

ホルモン治療が始まってから4ヶ月が経つ。わたしは元気を取り戻しつつあった。抗うつ薬のパロ…

恐怖!迫りくる老化現象

大谷先生への手紙を、わたしは改めて読み返した。 いろいろあった後なので、「読みたくないな…

鈴木さんを締め出したい!

「うっっわ、なんこれ?」 わたしは思わず大声をあげた。下腹部の左側に巨大なアザができてい…

のりおちゃんの幻視

診察室の扉を開けたわたしに視線をやり、大谷先生はぎょっとしたように目を見開いた。髪型を話…

三歳の軍神

大分県中津市は、県の北端に位置する中核都市である。わたしは中津市にある「薦(こも)神社」を訪れていた。 薦神社は別名「大貞八幡宮」とも呼ばれている。八幡宮は日本でもっとも多い神社だ。その数は4万社以上とも言われる。「身近に八幡宮がない」という日本人を探す方が難しいだろう。別府病院の近くにある竈門神社も八幡宮だ。 我々にとって身近な八幡様だが、どんな神様なのかわたしはよく知らない。調べても分からないのだ。世の中的にも結論はおそらく出ていないと思う。 大分県には、八幡宮の総