N国党・立花孝志 vs モラリスト ④

N国党・立花孝志 vs モラリスト ③」および「N国党・立花孝志と衆院静岡4区補選 ①」の続編です。
本記事では、動画の内容を文字お越しして文章を構成している箇所が多々あります。そのため、発言の意味が変わらない範囲で、一部言い回しの変更や要約を行っております。予めご了承ください。

2020年04月07日、警視庁はNHKから国民を守る党の代表 立花孝志氏を書類送検し、2日後の04月09日、在宅のまま起訴がなされたと報じられた。直後から起訴までの立花氏については「N国党・立花孝志 vs モラリスト ③」で記述した通りである。書類送検以後、連日、立花氏の会見が行われていた。
本記事では、起訴報道の翌日04月10日の立花氏の言動を追っていく。

定まらぬ主張、在宅起訴

2020年04月10日、N国党の党幹部会見が開かれた。
そこで立花氏は、07日の書類送検からまだ3日間しか経過していないとは思えぬような主張を繰り広げていく。

「立花個人が在宅起訴ということで、NHKに対する威力業務妨害罪と、不正競争防止法違反、中央区議会議員の二瓶文徳くんに対する脅迫と、3つの起訴をしたと一部報道が出ていますが、私の方には起訴状は届いていない」
と冒頭の話しから始まり、

「詳細がわからないために、弁護士さんとも打ち合わせができない」
と続く。起訴報道の翌日であるため、起訴状が届いていないことや、弁護士との打ち合わせが間に合っていないことに不思議はない。
しかし、この冒頭でのひと言は極めて重要である。この後から語られる一連の立花氏の発言は、弁護士との打ち合わせが無いままの立花氏の言葉だということを念頭に置いて見ていただきたい。

「全面的に争う予定であります」
まず、03月14日の家宅捜索当日では、「罪は罪として償います」と反省を見せていたが、もう向きが変わってしまっている。

「所謂、(威力業務妨害罪については)正当防衛とか緊急避難ということで無罪主張にる。脅迫については法の見解が違うと思うので、これは普通に脅迫に当たらないという主張をするつもりです。不正競争防止法については、NHKの委託会社の許可を得て私は取得しているので、正当な主張であると思います」
正当防衛と緊急避難ときたことには驚きである。さらに、それで無罪主張ができると本気で言っているのだろうか。脅迫についても、相手も共に公人であることを主張してやり過ごそうとしているようだが、果たしてそう上手くいくのだろうか。脅迫を受けたのは、中央区議の二瓶文徳氏本人だけではないはずなのだが。不正競争防止法の件も、”NHKの委託会社が許可”をしたのではない。”NHKの委託会社を裏切った訪問員が許可”をしたのである。
この部分の発言だけを見ても、どれだけ立花氏の解釈が歪んでいるかは容易に見て取れる。

「裁判で出た判決が、罪が在るということであれば、その罰を受けるという覚悟は当然ありますので、正々堂々と対応していきたい」
家宅捜索当日からこの会見までの間、何度も行われてきた立花氏の会見や動画発言の中で、その都度変わっていく解釈と主張を見る限り、反省して受け止める覚悟として見ることはできないだろう。これは、自己都合の解釈で押し通せなかったらもう仕方が無い。という覚悟の類だと思われる。
そして、世間で予てから問題となっている政治家を名指しで例に引き出し、大きな物事を比較対象として提示して、自分の罪を小さくみせるという論法を展開していく。

「河合夫婦のように逃げ回るようなことは一切致しません」

※河井案里 参院議員(自民、2019年07月参院選広島選挙区)
選挙運動をめぐり、車上運動員に法定上限を超える報酬を支払ったとして、広島地検は、公職選挙法違反(買収)罪で案里氏の公設秘書ら2人を起訴。
起訴されたのは、案里氏の公設秘書と、案里氏の夫で前法相の克行衆院議員(自民・広島3区)の政策秘書。

「酷いですよね、無理やり県議や市議にお金を受け取らせたみたいな。これは目的が犯罪とは違って、自分が選挙に当選をしたいというような目的で私利私欲のためにやっている犯罪」
他人の犯罪を批難できる立場なのか、という点はともかくとして、立花氏自身の犯罪と他人の犯罪は何ら関係が無い。比較しようとすることがそもそもおかしいのだが、”あっちは重い、自分は軽い”と言いたいのだと察することはできる。

「元々NHKの業務を妨害するという公約でやっていることで、私利私欲でやっているわけではありません」
やはり公約が変わっている。今一度言うが、先の参院時にN国党を支持した有権者が期待を持つに至った公約は、"NHKのスクランブル化"であり、その道筋として立花氏が必要だったと主張する"NHKの業務妨害"ではない。この変化した公約が撤回されない限り、先の参院選時に及ぶ支持率は望めないと思われるが、立花氏が気付くのはいつになるのだろうか。

そして、相変わらず自身の犯罪をなぜか道路交通法の罪で長々と例えていくが、取り立てて重要なことは無かったので割愛する。

「なぜ僕がこういう犯罪に手を染めたのかについては、しっかりと話をしていきたいと思っております」
しっかりと話をされるのは結構なことであるが、同時に、しっかりと反省もしていただきたいところである。

以上が2020年04月10日の会見で語られた中での在宅起訴に関する抜粋であるが、この時点での、(全くではないと思われるが)弁護士との打ち合わせや相談が無い状況での立花氏の発言が、今後どう変化していくのかも合わせて動向に注目していきたい。このような調子で、まだ残されていると思われるモラリストたちの矢を受け切ることが、果たしてできるのだろうか。

次期東京都知事選挙、戦略と建前

上記、2020年04月10日に行われたN国党幹部会見では、新型ウィルス感染対策に紐付けて、次期東京都知事選挙についても合わせて語られている。

「まず、僕が出ることによって当選された方に、政策を実現してほしいと思っています」
自分が票を操作しているとでも思っているのだろうか。この後に公開される動画でその思惑が解説されており、その内容も後述するが、都知事選においても新型ウィルスにおいても、都合の良い発言ばかりが目に付いてしまう。

「全都民に対して1人50万円を給付したい。とにかくお金を配るということです。これは課税で配ります。全世帯に人数分、子供も老人も各世帯に配るということ。もちろん50万円で足りなければ追加で配っていく」
言っていることは間違っているとは思わない。ただ、本気で考えているのであれば、早急に提案書なり懇願書を作成し、東京都知事や関係各所へ提出するべきである。消費税5%提言案を浜田氏が提出したことは存じ上げているが、それも他党がすでに行っている後追いである。次期東京都知事選挙までにそういった正規の手順による政治活動が見られないようであれば、ただのパフォーマンスとだ言われても仕方のないことを、立花氏は理解しているのだろうか。

「これを課税にすることで、余裕のある方には全額返金をさせる。必要な方には課税なので後に税金で返してもらう」
とし、新型ウィルス感染対策についての持論を続けていく。

「電車を止めたいと思っています」
「電車で不特定多数が沢山乗って通勤するよりも、最低限のライフラインを維持するお仕事をされている方には、タクシーを利用してもらう」
「電車を止めるくらいしないと全部が止まらないと思います」

最低限のライフラインを維持する人々の移動をタクシーで賄えると本当に考えているのだろうか。さらに言うと、おそらくは、最低限の市民の生活を維持するための職業の方々のことは考慮されていないと思われる。その方々の人数規模がどれ程かも、計算されているようには見受けられない。
そして、話しはオリンピックにまでおよぶ。

「オリンピックは延期ではなく中止すべきだと思っています。元々、東京ではなくイスタンブールでやるべきだと昔から思っていた」
「前回の都知事選は、ここまで決まっているならやった方がいいんじゃないかと思っていましたが、来年の夏には新型ウィルス感染が終息している可能性は低いと思っていますので、また1年後にオリンピックで人と金を使うような時期ではないと考えています」

「小池百合子都知事が新型ウィルス感染対策を早く実施していただけるのであれば、立候補は取り止めたいと思っております」
立花氏の動向に関係なく、小池百合子現東京都知事には、早急な対策をお願いしたいところである。

「一方で、小池百合子都知事がそういう気が無いということであれば、小池百合子という別人格の同姓同名の候補者を募って、小池百合子さんが当選し辛くなる選挙運動を展開したい」
「今のところ、小池さんの妨害をしようという気持ちは全くありません」

と、会見での次期東京都知事選挙に関する発言を締め括った。同姓同名戦略については、この後に公開される動画で詳細を語っており、以下がその様子である。

同日、N国党の党幹部会見後に公開された動画の中では、現東京都知事の小池百合子氏への提言と、次期東京都知事選挙の戦略について語られた。冒頭から立花氏は興味深い話をし始める。

「小池百合子さんを探しています」
「小池百合子さんと同姓同名の人を探しています」

これは、「N国党・立花孝志と衆院静岡4区補選 ①:籠池氏不出馬、N国党 選挙の目的」でも解説した、同姓同名作戦のための呼びかけである。それを次期東京都知事選挙でもやろうということだ。

「山本太郎さん(れいわ新選組 代表)にこの選挙に出てほしい」
山本太郎氏は、まだ次期東京都知事選に関して何も明言をされてはいない。
それは山本太郎氏とれいわ新選組の党としても、でもある。
そして、立花氏は自身の思惑を語っていく。

「太郎さんは僕と同じ立場なんです。ほぼ、れいわ新選組とNHKから国民を守る党、山本太郎と立花孝志というのは、今のこの日本においては、お互いが公党の代表であり元参議院議員、ほぼほぼ条件は一緒。」
確かに、肩書きなど形式的な面では立花氏の言葉の通りのようにも思える。しかし、その本質は真逆である。山本太郎氏を持ち上げるために述べるわけではないが、山本太郎氏は何よりも人心を第一に考えているように思われ、何より、山本太郎氏の過去の国会での働きや該当演説などを見ると、自身で常に勉強を重ねていることが見受けられる。これは、山本太郎氏の支持者やれいわ新選組の支持者の間でも高く評価されている点である。片や立花氏の方は、会見や自身の動画は連発するものの、私が見続けている数年の間で、この国の財政や経済、外交などその他の諸問題についての知識や見識が深まっているようには見受けられない。

「山本太郎さんは怒ると思いますけど」
と、上記の発言の間に挟んでいはいるものの、怒ることは想定しているが、悪いとは思っていないであろうということは、以後の発言から読み取れる。

「山本太郎さんが立候補してテレビに出てしまうと、僕も一緒にテレビに出さざるを得ない」
自分の売名と、主張の場を得るために利用したい。ということである。
続けて、立花氏は自身の戦略と思惑を解説する。

「小池百合子さんが圧勝するような選挙だと、太郎さんは出てこないと思うので、そういう意味では、小池百合子さんの同姓同名を無所属で擁立して小池さんの票をある程度脅かす」
つまり、立花氏が注目を浴びて主張を行う場と環境を作りたいがため、山本太郎氏に出馬してほしい、その山本太郎氏が出馬できる環境を作るために、小池百合子氏の同姓同名を擁立する。と言っているのだが。自分勝手にも程があると言わざるを得ない。

「小池百合子さんに対する対抗馬は、僕は山本太郎さんぐらいしか思いつかないが、1対1で戦うと小池百合子さんは組織票をめちゃくちゃ持っているから強い。そこに小池百合子さんの同姓同名を当てることで、小池百合子さんの基礎票が減れば、山本太郎さんも出てきてくれるんじゃないかと。そうすると、山本太郎さんと同じ立場の立花も喋れるようになるのではないか」
上記で解説をした通りの発言であるが、立花氏は根本的な問題を理解していないように思う。立花氏は今、自らが自称する反社会勢力であり、実際にも刑事事件の被告人である。世間の感情的な面でも、山本太郎氏と同じ立場であるはずが無い。まず立花氏自身には、刑事起訴されたことについて何かしらの主張があるのならば、法廷の場で思う存分主張をしていただきたい。

動画内ではしばらく、他国の例も出して新型ウィルス感染について持論を展開するが、すでに報道されていること等が多いため割愛する。

立花氏の新型ウィルス感染の見解は、動画としては、2020年03月09日・04月09日・04月10日、と3度公開されている。いずれも、政府や報道の発表を無視して軽率な発言を繰り返しており、一部でしか報道されていないような研究報告などはもちろん考慮されていない。そのような立花氏の発言を疑うことなく信じてしまっている方々が、まだ少なからずいるようだ。

埼玉県坂戸市の選挙と、モラリストたちの想い

2020年04月12日、埼玉県坂戸市では市長選挙と市議会議員選挙の同時投開票が行われた。結果は下記の通りである。
坂戸市長選挙 N国党 尾崎全紀氏 落選
坂戸市議会議員選挙 N国党  石川新一郎氏 落選

同日、立花氏はこの選挙結果についての動画を公開している。

「残念ながら石川新一郎、651票、20番までに入らなければいけないとこが、21番、次点でございました。得票率が2.2%ということなので、得票率という意味ではすごく取ってくれたのかなと」
「新型ウィルスの中で、僕も応援に行くのを2回目は控えさせていただいたんですが、実質投票率が下がって、前回選挙に行った人の75%くらいしか選挙に行っていない。」
落ち着いた趣で話す立花氏は、独自の分析と総評を述べていく。

「やはり、駅前でビラを配って握手をして票を重ねていくというウチの党の方針のやり方でやっていると、この地方選挙は厳しい。」
「国政選挙はインターネットが相当強くなってくると思うんですけど、どうしても市議会議員選挙というのは、地域でしっかりと駅前に出て来られた方に対してビラを配って説明をして握手をしていくという積み上げで、票を上げていくわけですね。そういう意味では、新型ウィルスの状況では厳しい」
N国党が名を馳せた頃、”お金と手間をかけない選挙”を売りにしていたはずだが、今は、地方選挙はインターネットではなく実社会でのドブ板活動にシフトしている。国政選挙と地方選挙は違うというのはその通りであろうが、以前の”お金と手間をかけない選挙”に惹かれてN国党に集まった今後の候補者(予定者含む)にとっては、少し気が引ける現実ではないだろうか。

「鹿児島市と富山県魚津市で公認候補が立候補しているんですれども、厳しい、鹿児島は定数が45もあるので、ひょっとしたらいけるのかもしれないとは思っているのですが、まぁ厳しいとは思います」
同日、04月12日には鹿児島市と富山県魚津市が各市議会議員選挙の告示日であった。N国党からは、鹿児島市 最勝寺しんや氏、富山県魚津市 谷口隆司氏がそれぞれ立候補している。

「ここはしばらく我慢のときだと思っています。人生そんなにね、常に上に行くわけではない」
と、殊勝に話す立花氏。
一般の人々からのインターネットの中での批判を声を、やはり少し気にしている様子が次の発言から伺える。

「一部の人には、立花が起訴されて被告になったからだと言われる方がいらしゃるんですが、それももちろん影響していないとは言いませんけども、これはNHKと戦っての起訴ですからね、中身もよくわからずにイメージでN国を応援している人、批判している人はもうどっかいってくださいと僕は思っています。我々は、しっかりとNHKと戦ってNHKの被害者をお守りするということは、これまでもやっていますし、これからもやっていきます。ただ、スクランブル放送の実現までは時間がかかるんですよ」
理解してくれる人だけ支持してくれればいい。というのは立花氏の以前からの主張である。その割に他の選挙では、よく理解していない人の浮動票の流れ込みを期待しているというのは不思議な戦略である。
そして、この話しの流れで少し気になる発言をしている。

「一部間違った理解をしている人がいたので、ここで訂正して誤解の無いような説明をしておきますが、NHKの集金人にお困りの方は、国民全体の中ではそんなにいないです。被害の相談は1日300件くらいです。年間にすると1万件くらい。そんなに多くないことは事実です。コールセンターへの電話が1日100件くらいで、撃退シールの問合せが150件くらいなんです。それは人口全体からすると少ないですよ。」
ツイッターでも、N国党公式コールセンターのアカウントでは、寄せられたNHK集金人(以下、訪問員)の情報は随時ツイートで公開されているようだが、その中でも悪質と見受けられる報告は稀である。数日間で一度も悪質報告ツイートが無いときもあれば、連日、現実では起こり得ないような信じ難い(真偽が不明な)報告がある場合がある。以下で述べる考察のために、立花氏の発言も考慮して平均1~2日間で悪質なケースが1件あると仮定しておこう。しばらくの間、この点を覚えておいていただきたい。

「交通事故でお亡くなりになるような人の数とか、自殺する人の数よりも多いんですよ。NHKの被害にあっている人というのはね。選挙にバシバシ勝てるくらい被害者は多くない。かと言って、自殺する人よりも少なくはない。一日何百という人が被害にあっている。」
このところの立花氏の比較論法でよく出てくるのだが、交通事故と自殺に関する話しに結び付ける。これは被害者の多い方に注目させ、自己の正当化を図りたいのだと思われる。交通事故も自殺も場合によっては直ちに死に直結する問題である。立花氏自身も他の問題についての話では、”人の命は作れません”と命の尊重を訴えているはずだ。そういった命に関わる問題と、そうでない問題との、数の比較だけで例に出すのは不適切であると指摘したい。こういった本質の違う例を比較に出す論法を取る場合、その主張自体に正当性が見られない、または、正しく見られ辛いケースが多い。立花氏の中で、少しずつ自信が揺らいできているのではないだろうか。その裏に、モラリストたちの矢がチラついて見える。

「NHKの集金人は(全国で)1日5000人くらいの体制で皆さんの家を廻ってっていますので、その中で何パーセントかの方は不快な想い、不愉快な想いをされているということであります」
さて、地域にもよるであろうが、1人のNHK訪問員が1日で廻れる世帯の数は、おそらく20~40軒、多くてもう少しいくだろうか。全国で住宅密集地ではない地域が少なくないことや、実際の訪問員がもう少し少ないことも考慮すると、平均20軒程と考えるのが妥当であろう。1日5000人が20軒を廻り、100,000世帯を訪れる。その中から、N国党コールセンターに相談が寄せられるのが100件。悪質なケースはその内1件(前後)。不快・不愉快な想いをされる方は、実害は無かったと思われるのでNHK訪問員の悪質ケースとは考えないものとして、計算をしてみよう。
(※N国党コールセンター = N国党CS)
100件 ÷ 100,000世帯 = 0.001 訪問世帯の0.1%がN国党CSへ相談をする。
1件 ÷ 100件 = 0.01 N国党CSへの相談の内、悪質なのは 1% 。
1件 ÷ 100,000世帯 = 0.00001 全訪問世帯中での悪質訪問は0.001%。
全訪問世帯の中で、0.1%のN国党CS相談者がおり、その中のさらに 1% が悪質で、その悪質な訪問は全訪問世帯数の0.001%である。
単純計算での試算であることや、表面化していない事例も考慮すると、おそらくもう少し多いとは思われるが。約5,000人とされる訪問員の中で、悪質な訪問員は1日に1~2人いるかどうかであろう。残りの4,990人以上の訪問員には何ら罪は無いのである

悪質訪問員による被害者も捨ておくことはできないが、ここで考えていただきたいのは、悪質ではない真っ当な訪問員の数である。先般から述べている通り、実際に悪質なケースもあり、被害者が実在することも否定はしないが、上記の数字を見る限り、立花氏やN国党現職議員含む関係者が主張する「集金人が来たらすぐお電話ください」や「NHKと集金人は反社会勢力だ」は流石に言いすぎではないかと思われる。多くの真っ当なNHK訪問員にも、家族がいる。生活がある。人生があるのだ。その人々を今現在苦しめているのは、他でもない立花氏とN国党なのである。
モラリストたちが矢を放ったのは、この事実を見過ごすことができなかったからではないかと考えられる。

※上記の数字と計算式は、立花氏やN国党公式コールセンターの公開情報を基にしております。万一、間違いがある場合や異論がある場合は、そのエビデンスをお示しいただき、正しい数字と計算式とを合わせて何かしらの方法で公開いただければ、確認でき次第本記事でも修正をさせていただきます。ツイッターやN国党ホームページでも構いません。
特に、N国党公式コールセンターには、一連のデータの公表を望みます。
(立花氏の刑事裁判の都合上、公開できないかもしれないが。)

そして、立花氏は以下のように続ける。

「我々NHKから国民を守る党というのは、そういうNHKからの被害者をしっかりとお守りするという活動を続けている。数は少ないけれども、真っ当な方、NHKを見ていないから払わないという方、NHKのやっていることがおかしいから受信料を払わないという方をお守りする活動をこれからも続けていこうと思っています」
上記でも述べたが、真っ当なNHK訪問員とその家族も守ってあげてほしい。

「市長選は尾崎さんが出てくれていました。4人立候補した中で得票率3%はすごいと思います。尾崎さんも石川さんの援護射撃で出てくれたのですけれども、新型ウィルスの状況と66歳男性、所謂お爺ちゃんですよね。お爺ちゃんの新人は厳しい」
労いの言葉だと思われるが、石川氏へのフォローになったのであろうか。
続けて立花氏は、昨今のN国党の地方選挙の見解を述べる。

「僕は選挙をずっとやり続けている中で、すごい感じている。やっぱり20代~30代前半の女性とか男性、ボランティアに参加していた25歳男性のような方なら、坂戸でも当選する」
「言っても651票であと129票上乗せ(できれば当選していた)。そんな中20代の男の子が出ると、それは地域の浮動票の女性の方がやっぱり若い人がいい(となる)。特に高齢の人の中で浮動票の人は、若い人に入れるという傾向がある」
やはり、”理解できない人はいらない”と他では主張しつつ、選挙ではそういった人々の票をあてにしているのである。この矛盾が解決される日は来るのだろうか。

「ちょっとやっぱり60代の男性というのは、キツイというのが正直な感想。そんな中、石川さん、ボランティアの皆さん、尾崎さん、よく頑張ってくれました」
と、立候補者とボランティア含む関係者に再度労いの言葉をかけ、次の言葉へと続く。

「党首の私にも責任があるとは思っていますが、私が辞めるとN国は上手く行かないので党首は辞めません。これからも独裁者としてやっていきます」
と静かに語り、動画の最後に次のように締め括った。

「選挙は出てみないとわからないけれども、今回の坂戸の選挙は厳しかったと思います。そんな中でよく次点で踏み止まってくれた。投票してくれた方、ありがとうございました」


N国党・立花孝志 vs モラリスト ④ (終)
→ N国党・立花孝志 vs モラリスト ⑤


モンキーポッドとしましては、主立った出来事を中心に、世に周知する必要があると思われることについては、引き続き活動を行っていく所存です。

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