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【お任せします。の向こう側】hitomi
「先生にお任せます。」
本当に任せていいんですか?しかも大体続く言葉は「よろしくお願いします。」お願いまでしちゃっていいんですか?
これ【お任せしない。】の書き出し。
医療の話。
だけど今日は真逆のことを考えてみる。
お任せしたい人の気持ちを考えてみる。
なぜ任せたいのか。
治りたいから?わからないから?考える余裕がないから?
以前ある家族が言った。
「全て先生にお任せします。栄養がいかなければ母は死にます。だけど、栄養を取らせることが苦痛なのもわかります。私達には決められません。私達が殺してしまうようで決められません。先生が決めてください。」
超高齢で食事が摂れなくなった方。点滴でなんとか生きていた。だけど、もう刺せる血管がない。残された選択は、何かしらの方法で胃に栄養を送る?大きな血管に長い針で点滴をいれる?何もせずにその時が来るのを待つ?
家族も本当はわかっている。歳をとったおばあちゃんが胃に穴を開ける手術をすることも、鼻から管を入れて栄養を入れるのもきついことも。何もせず自然にその時が来るのを待つことが1番良いのではないかということも。
だけど、決められない。だってそれは、死を意味するから。
自分たちがした選択でひとりの人間が死ぬ。大切な人が。きついことはわかっている。それを本人が望んでいないのではないかということも。生きて欲しい気持ちもある。自分のせいで死んだとも思いたくない。
自分の気持ち。お母さんの気持ち。何を優先させることが『ベスト』なのか。
決められない。。。
決められないよな。
決めたくないよな。
だから、しっかり話し合っておく必要があるんだ思う。
どう生きたいのか。
どう逝きたいのか。
そして、迷う時にはお任せせずにみんなで話してみましょうよ。何が幸せに繋がるのか。恐怖だってありのままに共有してみませんか?きっと、その恐怖を抱えているのはあなただけじゃありませんよ。みんなが納得できる道を一緒に探せるはずです。
お任せしない。
共に考える。
やっぱりそれが理想かな。
理想は理想でしかないのかもしれない。
そんな綺麗事じゃない。
わかっているけど、追わない限りは近付いてこない。
追い求めていきたい。
一緒に考えていきましょう。
hitomi
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