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そるとが人生を考えてみた

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感受性が豊かで心身に不調を抱えてきたわたしが、人として生きることを考えてみた。
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2022年10月の記事一覧

わたしが自由を手放して、取り戻すまで

わたしは庭を持っていた。 広い庭で、木々が植わり、草花が生い茂り、虫たちがいて、土の香りがする。 四季折々の様相を見せるのが楽しみだった。 * 母親がやって来た。 「雑草は汚いから抜きなさい」 「でも、活き活きとしてきれいだよ。それに、雑草っていう草はなくって……」 「言うことを聞かないと、ご飯をあげません」 子供のわたしは何も言えなくて、そのうちに植木屋さんがやってきて、一面の草花を抜いて、すべてゴミ袋に入れた。 茶色い土が見えて、虫たちはいなくなった。

わたしを厳しくジャッジしていたのは、わたしだけ

成果を上げなきゃ、認められない。 からだに鞭打ち、外の世界を凝視して生きてきた。 けれど、からだが動かなくなって。 どうしても成果を上げられなくなって、とても怯えて過ごしてた。 どんな言葉で罵倒されるのだろう、とか、 ご飯が食べられなくなる、とか、 存在を否定される、とか、 色々考えて、目の前が真っ暗になった。 でも、そのいずれも実現しなくって、 わたしは虚構の世界で生きてきたことを、思い知った。 ひとは、わたしのことにそこまで興味ないし、 わたしを厳し

人生の高跳びをとんだり、あえてとばなかったり

わたしに、ぎりぎりの高さでバーを置いてくるのは、だれなんだろう? いつもいつも絶妙な高さだ。 人生の大半、何十年も、とびこせなかったバーがあるのだけれど、 最近、それをとびこすことができるようになった。気がする。 * 他の人が、人生を楽しんでいるとき。 わたしは、ただひたすら、バーのことを考えていた。 わたしの世界はわたしだけのもので、他の人と比較できないから、何も言えないけれど、 わたしは、あまり人生を楽しむことをせず、ひたすらバーのことばかり考えていた。よ

こころある繋がりを求めて

わたしは、人の輪っかの中に、入れたことがない。 「入りたい」と思っていても、うまく入れない。 周りの人は、よく分からないルールで動いていて、どうやってもうまくいかない。 わたしは輪っかに入ることを諦めた。 長い間、人間の観察を続けて、周りの人のルールが分かるようになってきた。(すごいよね) その"真似"をすることは、できなくもないけれど…… とても苦痛だから、本当に必要な時以外は、やっぱり輪っかの外にいることにした。 人間の輪っかの観察を続けて、分かったことがあ

"弱い"わたしから、"強い"あなたへの、強いことば

わたしの声は小さい。 たくさん喋れない。 押しも弱い。 よく分からないけど、この世の中は、 たくさん喋って、大きな声を上げる人が、牛耳っている。 なんでそんなに偉そうなんだろう? そう思いながら、わたしは『おいしくないところ』『日の目を浴びないところ』に追いやられ、コツコツとすべきことをこなした。 声が大きい人は、わたしがいることに、気づいているのかなあ。 分からないけれど、わたしはわたしの人生をコツコツと生きていった。 別に、目立ちたくはないし、本当の意味

世界は白黒だから わたしはグレーへ

白黒は人を惹きつける。 白黒にどっぷりはまっている人。 白黒を利用する人。 わたしは、どっぷりはまっていた。 自分を"黒"として、"白"を目指して、自己否定を繰り返し、 こころとからだが悲鳴を上げた。 そして、ようやく気付いた。 世界は、ほとんど、グレーゾーンだ。 今、"外の世界の人"が白黒ゲームにどっぷりはまっているのを、観察している。 白が強いほど、影は濃くなり。 黒が強いほど、弱い人から身を隠す。 白黒を利用して、影に飲み込まれた人を見た。 その

"ギブアンドテイク" しなくてもいいですか?

もらったからには、かえさなきゃ。 でも、わたしが返せるものなんてないから、受け取りを拒否したい。 返さないと、「とんでもない奴だ」と思われる。 それは嫌だから、わたしはなにも受け取りません。 好意はいりません。 そうして、わたしはひとりぼっちになった。 * 「こころ動いたから、返したい」 それはこころの自然な動きで、丁寧にエネルギーが循環する。 社会の"何か"から教えられたギブアンドテイクを意識すると、 自然さがなくなり、エネルギーが止まる。 「こころは

こころ動いたら 真実

ネットで語られることが、すべて真実だとは思わない。 わたしが書いていることが、全てわたしの心からの声だと思う? わたしは、わたしのフィルターをかけて、文字を書く。 あなたは、あなたのフィルターを通して、文字を読む。 そこに「真実」はある? あなたの解釈で、わたしの文字を、受け取ってほしい。 あなたの世界とわたしの世界が交われば、それは何よりも嬉しいことだ。 学校で教えられた、歴史や科学も、よく覆る。 教えられたことが全て真実ではないのに、 わたしの語ることが

弱いまま堂々と生きる。

わたしは弱い。 生まれつきの感受性の高さが、世の中に合わず。 こころとからだをすり減らし、弱くなってしまった。 こころとからだの不調を"アクセサリー"として持ったり、 「生きづらい」なんて言っちゃったり、 「発達障害」かと疑ったり、 「繊細さん」だなんて名乗ったり。 人間は人の性質をなんだって"勝手に"定義するし、正直、なんであろうが構わない。 あまりになんやかんや言われ続けたら、「うるせえ」ってなっちゃう。(口が悪い) さて。 わたしは弱くて構わない。

"わたし"は尊い。すべての生命は尊い。

「宇宙と繋がる」 その言葉は、わたしたちと宇宙を切り離す。 本当は繋がっているのに。 そもそも、わたしたちは宇宙にいる。忘れがちだけど。 地球は宇宙から切り離されている? とんでもない。 地球も宇宙の一部で、地球人は宇宙人だ。 スピリチュアル的な話ではなくて、サイエンス的な話だ。 宇宙で生まれた元素が、地球を、わたしたちのからだを、構成する。 「繋がりがない」なんて言えない。 わたしたちの祖先は宇宙にあって、わたしたちは今も宇宙にいる。 地球上にいる、ホ

人生にはルートもゴールもない、ようだ。

ルートはひとつ決められていると思っていたけれど、それはわたしの思い込みだった。 みんなが通ろうとしている、昔に作られたルートはあるけれど、新しい道を見つけることもできる。 ゴールはいくつか決められていると思っていたけれど、それはわたしの思い込みだった。 生きている以上、道にいるのだ。どこにだって行けるし、寝転がって休んでも良い。 進みながら外の世界を見回す。 これが生きるということ。かな。 世間が作った「ゴール」は幻想。 道はいくらでも作り出せて、つまらない「ゴ

わたしとして生きる意味を。

わたしは否定された。矯正されそうになった。 仕事で「この方法は駄目だ」「変えなさい」と言われた。 「今のわたしのままでは駄目だ」と今まで築いてきた"わたし"を完全に否定して、根本から塗り替えようとした。 それが大きな間違いで。 手を付けた根本から、わたしは崩れ落ちた。 「"わたし"がこの仕事をする意味はあるのだろうか」と正常に感じていたけれど、その思いを踏みにじり、進みすぎた。 昔から否定されることはあった。 感情を否定し、"わたし"がもう分からなくなっていた。