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2022.4.15 『真の平和』と『奴隷の平和』の違い

「真の平和」と「奴隷の平和」

2022年3月28日付 産経ニュースより(有料会員記事)

産経新聞の三井美奈パリ支局長が、ポーランド国際問題研究所のロレンツ・ボイチェフ研究員に取材した時のこと。

三井支局長が
「一刻も早い停戦を優先すべきではないか」
と質問した際に、ボイチェフ研究員は、
「何も分かっていない」
と言わんばかりに、停戦と『真の平和』の違いを語ってくれました。

<ロシアに交渉で攻撃停止を求めれば、必ず「それなら、こちらの要求を飲め」と言ってくる。
それは、ウクライナにおける親露派の政府樹立だったり、武装解除だったりするだろう。
ボイチェフさんは、それは真の平和ではないという。
第二次世界大戦後、東欧諸国は旧ソ連の支配下に置かれた。
「ソ連がすべて正しい」
という歴史観を押し付けられ、絶対忠誠を誓う共産主義政党が政権を握った。
学校で、子供はロシア語をたたき込まれた。
ボイチェフさんは「私はその世代です」と言った。
戦争をしない代償として、国民はソ連に心まで支配された。>

東欧諸国は、ソ連支配の下で『奴隷の平和』を体験してきました。

言論・思想の自由は奪われ、余計なことを話したら、いつ秘密警察に引っ張られるかという恐怖の下で暮らしていました。

そんな
「奴隷の平和は二度とご免だ!」
という覚悟が、ウクライナ国民の高い戦意を支え、また既に200万人を越える難民を必死で受け入れているポーランド人の支援をもたらしているのでしょう。

戦後の平和主義にどっぷりと浸かってきた日本国民は、こうした東欧諸国の体験から『真の平和』と『奴隷の平和』の違いを学ばなければなりません。

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