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総合職という肩書きを手放した日(フルタイムワーママ退職)


私は2022年に、15年ほど勤めた総合職を辞めました。それまでは未就学児2人を保育園に預け、フルタイムで働いていました。

当時、未就学児2人を保育園へ通わせ、夫婦共働きでフルタイムで働いていました。
コロナ禍もありテレワークも浸透している環境でしたが、
子どもの発熱呼び出し、帰宅後の怒涛の育児、マミートラック
決して器用ではない私にとって、これらの状況は辛かった。

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世の中の働くお母さんたちは皆同じように、フルスロットルで頑張っている
大変なのは今だけ、みんな大変だよ
少し我慢すれば、楽になる時が来る
もう少し子どもが大きくなったらもっと働ける
夫婦で分担して大変な時を乗り切ろう
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寝かしつけたあと、寝落ちして夜中に起き、
散らかった部屋を横目にネット検索してはそんなアドバイスをもらい、
よし、大変なのは私だけじゃないんだ、なんとか明日も頑張ろう、と自分を奮い立たせていた。

でも、私は決して器用じゃなかった。
ネットで調べ尽くしたテクニックは全て空回りした。
「作り置き」も食材を余らせ、
「怒らない育児」もできるはずがなく、
毎日イライラして、子どももその影響を受け、さらに悪循環だった。
もう心身ともに限界だった。限界だったけれど、私にはすぐに退職することができなかった。

私には総合職という肩書きがあった。
周りから見たら勿体無い、こんな良い職場なんてないよと言われるような環境だった。辞めたら小さい子を抱えた状況で、こんな待遇で働けないよ、そう言われた。
確かにそうかもしれない。こんな待遇で働けるのはもうないかもしれない。

でも、自分には何のスキルもない。
「10年以上働いて何ができますか?」と聞かれても何も答えられない。会社にしがみつくしかない自分がいた。
これができるという強みが欲しい。何か専門的なスキルがほしかった。
状況を変えたいとは思っても、フルタイムワークからの育児からのリスキリングは、睡眠時間を削らないと無理だった。
私にはそんな体力はなかった。

子どもにも、もっと余裕を持って接したかった
いつも私は子どもに怒鳴っていた。早くしなさい!が口癖になっていた。
子どもも保育園で頑張っているのは知っている。家にいる時くらいしっかりと向き合いたい。でもできない。
自分には余裕がなかった。育児をこなすので精一杯だった。

そんな自分が本当に嫌だった。でもどうしようもなかった。
「お母さんが充分頑張ってるの伝わっているよ」
そう周囲に言われても、私はもっと子どもに愛情を伝えたかった。
寝顔にではなく、起きているうちに。
可愛い2人の寝顔を見ながら、涙ながらにごめんねと謝る自分が嫌だった。
でもどうしようもなかった。その後PCを開き残作業をした。

仕事も育児も中途半端。
そんな自分が嫌だ。
もっと自分のスキルが欲しい。

仕事も少し軌道に乗ってきたようなある日、
子どもが突然発熱した。
私は発熱したことに対する心配よりも、いつ仕事ができるかを考えていた。
なんでこんな時に発熱しちゃうんだろう、困ったなと。

ふと思った。
私は何のために働いているのだろうか。
子どもをないがしろにして、このやりがいの無い仕事に注力することに意義はあるのか?

辞めよう。そう決めてからは早かった。

ということで仕事を辞め、資格取得のスケジュールを立て、
今は専業主婦をしています。
子が大きくなったらいつか働くと思うけど、しばらくはこの生活を続けようと思う。

誰しも、働くお母さんたちは一度は悩んでいると思う。
頭によぎる「退職」という一歩を踏み止まり、毎日働いている
とてもすごいことだと思うし、日々本当に頑張っていると思う。

私のように退職を決断することもある。
もちろん、収入減に伴う家計の見直しや諸々のライフプランの組み直しは必須だし、失う物も多い。将来の不安もないとは言えない。

でもそれ以上に得られることもある。
イライラしなくなり、子に時間を掛けられるようになったり。
急いでと言わなくなったり(たまに言うけど、、笑)
家族で喧嘩することが減ったり
自分のスキルアップに時間を割けるようになったり
余計なことを考えなくてよくなったり、

仕事というストレスから解放された。見える世界が広がった。

退職はよくないことと思っていたけれど、
こういう世界もあるんだなということを知りました。

もちろんこの選択が良いということではなく、退職を助長したいわけではない。
踏みとどまれるのならそこで頑張った方が断然いいと思う。

でも、体を壊すくらいなら、辛いなら逃げたっていいじゃないか。
やめたっていいじゃないか。
家族を守ることだって、やりがいのある大事な仕事なんだから。
人生100年時代、まだまだ選択肢は多いのだから。

Saya







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